ステージおきたま

無農薬百姓33年
舞台作り続けて22年
がむしゃら走り6年
コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

そうか、ラッキョウ漬けかぁ、よし、作っちゃおう!

2017-08-17 08:32:45 | 食べ物

 家庭菜園ブームだねぇ。テレビだって、「趣味の園芸」はあるし、「はれ、ときどきファーム」なんかも渋く人気を保ってるみたいじゃないか。都会じゃベランダにプランターやらコンテナ並べてあれこれ作ってるらしいけど、田舎のブームも相当なもんなのさ。

 代々の農家はもちろん、戸建て暮らしの勤め人家庭でも、野菜はできるだけ自給、なんて家が多いもの。ここらじゃ庭あって当然だし、空いた畑もあちこちだものね。父ちゃんの給料安いから、せめて野菜くらい自分で、ってことかな。いや、まあ、好きでなくちゃできないことだから、趣味として、生き甲斐としても広がってるんだろう。そりゃそうだ、作物が自分の手で育つって楽しいもの。

 需要があれば供給も、これ今時社会の常識。ここらならムサシとか、コメリ、といったDIY店じゃ、園芸関係のスペースが年々広がって行ってる。農業資材、園芸用品専門のスーパー、たとえばトマト(店の名前)なんかも大盛況なんだ。

 客が増えれば、品揃えも豊富になる。10年ほど前なら、タネが中心だったのに、今じゃあらかたの苗がそろっている。ナス、トマトなんて家庭じゃ仕立てにくいものは以前からあったが、今じゃ、キャベツ、ブロッコリー、セロリは当然、パセリやバジル、ミントなんかのハーブ類も各種取り揃えてずらーり。品種だって選り取り見取り、かぼちゃなんて、緑に白にオレンジ色、手のひらサイズの坊ちゃん、飾り用の縞模様、細長いぺポかぼちゃ、ざっと、10種類近くは並んでいる。手を変え品を変えってやつだね、客の菜園心をそそることそそること。

 で、昨秋、ニンニクの種を買いに出かけたら、これどう、作ってみねか?ってこれ見よがしに置いてあったのが、ラッキョウ。そうか、ラッキョウな、ここらでも作れるんだ。自家製ラッキョウで、ラッキョウの甘酢漬け、悪くないかも。そう言やぁ、20年近く前、たかはた共生塾でお世話になってた頃、塾長の鈴木久蔵さん、元高畠町助役で町内の若手人材育成に尽力した方、宅で行われる事務局会議じゃ、必ず久蔵さん手作りのラッキョウ漬けが出てたっけ。自慢気にみなに進めていた久蔵さんの笑顔が懐かしい。よしっ、ここは一丁、挑戦してみっか。

 試しに500グラム程度植えたタネ、肥料不足だったのかねぇ、収穫はわずかに1キロ。歩留まり2倍とはなぁ、とちょっとがっかりだったが、まずは取れたんだから、我慢せえ。掘り上げたラッキョウは1株に7,8個の粒がついている。これを一つずつ外して、根っこと茎を切り離すんだが、小せぇ、小せぇ、面倒なことこの上なし。コンテナ半分もない収穫に1時間以上もかかった。

 ネットのレシピを見ながら、なになに、水洗いは手早く、水分を吸い過ぎると歯切れが悪くなる、そうか、さっさと土と汚れた皮を落すわけな。ちょ、ちょっと待て、落ちないぞ、さっぱり。一粒ずつこすってみても黒く汚れた表皮はこびりついたまま。洗い桶につけたまま、こんなこと続けてたら、ぶよぶよのフニャフニャラッキョウになっちまう!仕方なし、汚れは付いたままだがここらで手を打って、塩漬け。10%の塩水に漬け込み、冷蔵庫で2週間静置ときどきかき混ぜて均一に塩分を行きわたらせる。

 そんな、待ってられないよ、ってことで、1週間目、つまんでみたら、シャキッと歯ごたえ、うん、ネギ・ニラ仲間の癖のある味わい、いいよぉ!流水に3時間つけてから表面をこすったら、おぉ、落ちた汚れ、きれいになった。

 水気をしっかり切ってから甘酢に漬け込む。なんだぁ?お酢400mlに砂糖400グラム、ってかなり甘いぞ!が、初心者疑うべからず、レシピ通りに漬け込んだ。

 1L入りのはちみつの空き瓶に2本!

 おお、いいねぇ!これで一冬、楽しめるぞ。小粒で苦労はしたが、その分、しなこくない歯切れのよいラッキョウ漬けに仕上がることだろう。うーん、去年、青菜漬けで豊かさ広がった冬の食卓、この冬はさらに珠玉の一品が加わるってことだ。

 

コメント
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