ステージおきたま

無農薬百姓33年
舞台作り続けて22年
がむしゃら走り6年
コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

楽しんだコントワークショップ

2016-08-21 09:22:30 | コント

 今年で4回目になるコント講習会、今年は初めてワークショップだった。コント作家・演出家の故林広志をが講師。

 参加者は22名+1名。見学参加の僕がこの余りの1名。米沢中央高校演劇部男子2名、菜の花座若手2名のほかはすべてシニア。菜の花シニアのメンバーと演劇学校5期生のメンバーだ。ちょっと年齢構成が偏っていたことと、他団体や個人の参加が少なかったのが残念!でも、みんな熱心にワークショップに取り組んでいた。

 故林さんの自己紹介のあと、さっそくワークショップ。最初はお隣さん紹介。短時間のインタビューの後、1分以内でパートナーを紹介する。このワークのポイントは客観性とキャッチフレーズ作り。いかに相手を誤りなくとらえ伝えるか、と聞く人の心に届く気の利いた言葉でまとめる、ということ。相手方への遠慮があってか、これはと思う紹介者は少なかった。時間オーバーも多く、話すことの不慣れが垣間見えてたなぁ。

 次にコント台本を使ったコント作り。どちらも故林さんの作品。一つは、やや長編?会社の部長が大切なものを落とし、社の遺失物係に問い合わせにくるというもの。見失ったものは、年甲斐もなく女性社員への愛のプレゼント、でも、そのことをできるだけ係員には知られたくない。係の女性はあくまで事務的に対応していくが、遺失物の形状、中身、落とし場所等を聞くにつれて、部長の態度が支離滅裂になっていくというもの。やや難しいシチュエーションコント。長いこともあって、選ばれた菜の花座2組が演じた。が、傍観者の僕の目から見ても台本の神髄を掴んではいなかったようだった。講師からもその点いくつも指摘されていた。

 続いて2本目は、4人1組になってショートコント。1週間ぶりに登校した生徒を交え授業が始まるが、先生の教授内容は、タンタンとかソンソンなどというまったく無意味なもの。生徒たちも当然のごとく先生に和していく。1人訳が分からず取り残される休み明けの生徒。理解不能な授業は過激さを増し、一人弾き出された生徒に先生は居残り補習を命ずる。他の生徒たちが帰ってしまった教室で、先生が残された生徒にかけた言葉は、「からかって悪かったな」。そう、ナンセンスコント。

 5組それぞれ知恵を出し合いながら、独自のコント表現を目指した。大きな動きを入れる者、立ち位置の配慮、台本に無い動きの追加等、工夫をこらし発表した。それぞれ面白い発表で会場爆笑に包まれることも多かったが、一番難しい一人取り残される生徒の戸惑い、これを上手に表現できたのは、高校生だけだった。すべてのグループ通じてテンポの悪さ、特に間の取り方に課題があるとの講師からの指摘、僕もったく同感だった。

 最後はエチュード、同窓会で一人だけ、他の参加者からどうしても思い出してもらえない者がいる、という設定。これはなかなか面白い設定でワークショップにも慣れた参加者たち、それぞれのグループに分かれ、アイディアを出しつつ作り上げていた。ただ、時間切れで、発表はなし、うーん、残念。

 横からワークショップを見せてもらいながら勉強した僕の方は、笑いの構造を言葉で表す仕方を学ばせてもらえたし、合間合間から次回コント大会で演じるコントのヒントをもらえた。これは大収穫だった。

 来年もできるだけ続けたいコントワークショップ、もし開催できたなら、もっともっと関係者以外からの参加が欲しいなぁ、って他のメンバーもこぞって言っていた。まったくもって同感だ。そうだ、その前にコント大会、ぜひご参加を!10月2日(日)こちらはフレンドリープラザロビー特設会場。 

 

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音楽あってパソコンあって

2016-08-20 08:28:05 | 暮らし

 ここ数年、音楽とは別居状態が続いてた。正しくは3.11から後だ。なんか、音楽が白々しく感じてしまって、ほとんど聞く気にならなかった。いつだって肩寄せ合ってるのが当たり前だっのに、急に別の顔を覗いてしまった恋人みたいに。うんざりして、やりきれなくて、お互いに愛想尽かし、そのよそよそしさがいつの間にか、当然になり自然になり、身近にいなくたって一向差し支えない、はるか昔の元カノみたいな存在になってしまっていた。

 このところ、そんなよそよそしさが、時折のぞく梅雨の晴れ間のように晴れる瞬間が訪れるようになっている。まっ、以前のような一緒にいなければ夜も日も明けぬ熱愛状態とは程遠いんだけど。時折会って懐かしくおしゃべりする程度には撚りが戻りつつある。菜の花座の『女たちの満州』でも、そのお堅い内容にもかかわらず、音楽はふんだんに使ったし、菜の花シニアの『クロスロード』なんてほとんど音楽劇だった。やっぱり音楽って、いいよなぁ、ってとこだ。

 となって、もう少し身近にいて欲しいと思うようになった。昔のように再生装置の前にどっしり腰を落ち着かせて面と向かい合うんじゃなくて、肩の力抜いて程よく愛し合う、そんな付き合い方があってもいいよな。大人の恋、いや熟年のお付き合いかな。

 今、僕の暮らしって言えば、農作業と走ること、それに日々の家事を除けば、ほぼパソコンの前に座り続ける生活を送っている。台本を書き、ブログを続け、ニュースや話題をチェックする。ここに音楽が寄れ沿ってくれるとしたら、やはりPC作業の時間帯だろう。Itunesに保存してあるお気に入りもあるし、インターネットラジオも悪くない。ただ、この4万円のHP製パソコンのスピーカーじゃとてもとても!ご勘弁。で、ヘッドホーンを買ってみた。これはまったくの大誤算、大失敗だった。安物で音も大したことなかったせいもあるが、何より、外界の音が聞こえない。当たり前だ、そのためのヘッドホーンなんだから。これが気になって仕方がない。誰か呼んだじゃないか、電話が鳴ってるんじゃないか、果ては、後ろに怪しい気配まで感じるまでになって、とても耐えられない!と諦めた。

 でもなぁ、なんかいい方法はないもんかい?作業しながらBGMとして流したり、仕事の合間に耳を傾けたりできる気楽な奴が。書斎のデスクにパソコン置いてるなら、性能の良いPC用スピーカーを据え置きするって手もあるが、なんせ無精者、食堂の食卓にラップトップ置いてすぐ右手にテレビ、その向かい側には台所、反対側はそのまま玄関て、まるで学生の1kマンションみたいな暮らし方。パソコンともども簡単に片づけられないと、食事も覚束ない。これじゃ無理か。

 ふと思いついたのがブルートゥーススピーカー。主にスマホ向けに売られてる奴だ。あれどうだ?さっそく調べてみると数千円でなんかそれなりのものが出回ってるようじゃないか。1週間悩み3日間機種選定に頭を使い、それほどのものかよ?結局手に入れたのが、アンカーって会社のスピーカー。

 小さ過ぎず大きすぎず、見た目のわりにズシリと重い。これなら低温も厚みがあるか?つややかな黒のボディにスイッチ類はたったの四つ、シンプル!だけど、上品な仕上げだ。気に入った。これで音と使い勝手か良ければ、年来の願いも叶うはず。

 そうだ。だったら迷っていたアマゾンプライムも登録してしまおう。プライムミュージック聞き放題、これ、PC作業のお供には最高じゃないか。ネットラジオあり、新着アルバムあり、ピーター・バラカンのお勧めCDもある。商品送料無料と引き換えにしたアマゾンのやり方には気に食わないところもあったけど、PCにスピーカーつなぎっ放しにして、音楽楽しめるんなら、年間3900円も許そう。

 昨夜はアンカーとプライムミュージックの使い初め。夜10からはネットラジオのジャズを静かに流しながら台本書き、作業を終了してからはお勧めのアルバムを聞きまくり、これだと、あまり知らないグループや歌手も聞けて、思いかげない楽しみ、これは続けられそう。気に入った曲は自分のプレイリストにしまっておけば、次回はそこから引っ張ってこれる。

 そうそう、音の評価だよ。まぁ、小さいからね、ちょっと無理して声張り上げてるかなぁって感じはないわけじゃない。音量を絞ると高音、低温が貧弱になるのは、この値段じゃ仕方ない。ちょっと驚くのは、この小さな体でかなりの音量出せるってことだ。ボリュームをフルにしたらあまりにも大きくて慌てて窓を閉めて回ったほどだった。しかも、中程度以上の音量だと、この値段でよくぞここまでというほどの音の良さだ。特に中音域がしっかりしている。これなら満足。これなら使える。

 次々にアルバムを飛び移り聞き倒すして、最後はビートルズTOP50を全曲チェックしてしまった。気づけば1時を回っていて、横に置いたウィスキーのボトルも半分近くに減っていた。のめり込まぬよう、誑し込まれぬよう、うーん、これは警戒が必要だぜぇ。

 

 

 

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寄り道しましょ!

2016-08-19 09:05:29 | 暮らし

 台本書くのに寄り道が大切だ、ってことを昨日書いた。ああ、それって人生全般ぴったり当てはまることだよなぁ、って思い当たった。少なくとも、僕については、あっち寄りこっちはみ出しの寄り道が、その後いろんなところで役に立ってるもの。

 思い起こせば、寄り道だらけの人生だった。大学止めて、あっ、多分除籍、中退の届け出してないから、まっ、どうでもいいんだけど、パン屋に入った、てのがある。5年半もやってたからねぇ、パン屋の職人。パン学校にも行かせてもらったし。この寄り道で、ほぼパン作りの技術はマスターしたから、農業高校で食品加工を教えるのに大いに役立った。いまだに置農パンは人気商品だし、僕の焼くごはんパンにはちょくちょく注文が舞い込む。講習の依頼もちらほら。ほら、役立ってるだろ。

 それと、40年前のパン屋って、人生の縮図だった。流しの職人さんなんてのが住み込み着いてて、飲む打つ買う呑むですり減ってる人が何人もいた。呑むが一つ余計だ?いいんだよ、これで、中には呑み屋=私設馬券屋、やって大損して夜逃げ直前のお兄さんだっていたんだから。この職場で見聞きしたこと、今もの書くときの堆肥になってるから、その意味でも価値ある寄り道だった。

 パン屋を止めて一念発起、受験生に舞い戻った2年間もなかなか味わい深い寄り道だった。見方によっちゃ、30歳を前にして大学を目指すなんてのも寄り道かもしれないが、それは正道への復帰、岐路ではあっても道草じゃあない。入る前の2年間だよ、役に立った道草は。すでに結婚してたから、神さんが外で働いて、こっちは受験生兼主夫、食事、洗濯、掃除なんでもござれだった。この経験が今モノ言ってるわけだよ、老人の一人やもめに。特に料理だ。テレビの「今日の料理」(NHK)見たり、料理本読んだりして熱中したからねぇ、基本はほぼ身に着けてしまった。本当か?って疑う人、最近作った料理、カニクリームコロッケ、野菜の天ぷら、ハンバーグステーキだから、ってちょっと胸そらしたりして。一人で暮らすようになって、ほとんど外食しなくなったほどだもの、このお役立ち度は実に大きい。

 二度目の大学時代、有機農業に首突っ込んだてのも、寄り道て言やぁ、寄り道だ。理屈ばかりか、実践にまで飛び込んでしまって、悪戦苦闘!のめり込み方半端じゃなく、こっちが本道だろう、と言えるほどだ。この道草、迷い道のおかげで、農家暮らしの今がある、ね、大切だろ、寄り道って。

 さらに上げれば、演劇だけど、この効用はいつかまた書くことにして、今日の結論。人生、寄り道ですよ、大切なのは!

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またまた締め切りオーバー!シニア5期生公演『生前葬につき』

2016-08-18 10:13:46 | テレビ

 いかん!実にいかん!今回も締め切りに間に合わなかった。

 シニア演劇学校、今日から盆明け再開。気持ちも新たに11月公演に向けて始動!と、こう目論んでいた。もちろん、約束もしてあった。なのに、仕上がっていない。書いてはいる。行き詰っているわけではない。が、遅い。現在到達点、ほぼ中間地点。文字数にして13000字。起承転結で言えば、転への一歩踏み出したところか。

 基本のテーマとエピソードはすんなり決まった。生前葬をめぐるごたごたと老人の過去ミステリー。これをややドタバタ風に描いている。てこづったのは、登場人物たちの、人柄と人生が固まっていなかったことと、彼らを芝居回し以上に息吹を吹き込むことだった。なーんて、書いたって、想像つかんよね。

 要するに、一人一人の登場人物がどんな言葉でしゃべり、どんな話題を振りまくかってことと、彼らがどう変わっていくか、それが上手くつかめなかったってことなんだ。なに?まだわからない?ごめん、具体例を出せればいいんだけど、ネタバレになっちまうからね、ご勘弁だ。

 全体の展開の中で、彼らが果たす役割は決まっている。ストーリーを流すためにどんなセリフが必要か、それもほぼ決めてから書き出す。でも、それだけじゃ、鉄骨だけの建物だもの、外観や間仕切りは想像できても、とてもそこに棲もうなんて思わない。同じことだ。筋立てだけたどったところで、芝居を見た感じはしない。ああ、なるほどね、で終わりだ。そう、論文のサマリー、ネット記事の要約みたいなものだ。やっぱり、つづきを読む、に引っ張り込まなくちゃ勝負にならない。

 当初の想定では、出版社の落ちこぼれ記者だったものが、書き始めたら偉そうに大言壮語する売れっ子ゴーストライターになってきたりとか、主人の前では淑やかな気配り看護師が、初めの思惑をはみ出して、ヤーさん言葉を使う姐御になったり、とか、思いつきてのは、物語が進みながらも出てくるわけなのだ。まあ、寄り道って言えば寄り道には違いないし、どんな人物設定にしても話の筋は通していけるのだが、それだけじゃ、ざっとあらすじ、あっそうなの、で終わってしまう。シーン一つ一つも面白く、見終わって納得とともに心が動く、こういった芝居を書きたいじゃないか。

 だから、あらかじめ決めたルートをマップ頼りに走るばかりじゃダメなんだ。遊びが必要なんだよ、気ままな遠回りや途中下車が必要なんだ。そんなの本筋に関係ないだろ?って馬鹿話や戯言が重要なんだ。遊ぶためには無駄がいる。寄り道すれば時間がかかる。で、締め切りに間に合わない、とこういう仕組みになっている。

 なんか、自分の怠慢を責任転嫁するごたくを並べているようにも感じるけど、まっ、そういうことで、あと、1週間、シニア演劇学校5期生の皆さんにはお待ちいただこう。画像がないと寂しいから、去年の4期生公演『シェアハウスブルース』のチラシあげておこう。このチラシ、傑作だよね。

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なんちゅう日に走るんだよ!

2016-08-17 09:13:13 | ランニング

 まずは見てくれこの写真!

 薄汚い足だ?ま、そうだがそこじゃない。トレーニング不足だな!それも当たってるが、見るとこ違う!!日焼けだよ、日焼け、痛々しくも真っ赤に焼けた足だ。

 短パンで農作業したのか?ってそんなことするわけないだろ。1人で海水浴行ったか?あり得ん!ランニング、ただ走っただけ。それもわずか2時間半でこれだ!

 天気予報じゃ午前中曇り、午後から雨、よっしゃ、今日は農作業休んで、久しぶりの2時間走だ!村山市の最上川マラソン16キロまであと10日、高畠ハーフマラソンまで1か月、ここは少し長いとこ走っておかなくっちゃね。気温は30℃と高いが、8月末の大会ならこのくらいの暑さは十分ありうるから、その点でも慣れておかにゃ。

 和田から坂道下って最上川へ、ここから土手のサイクリングロードを走って、糠野目へ、セブン給水所で水分補給と小休止して亀岡回って和田に駆け上がる、何度か走ってる20キロコースだ。

 暑っっっっい!日差し、きついゾォォォォ!風はないし熱気が体にまとわりつく。田んぼの中、四方八方から熱射攻撃!昼時なので日差しは真上木陰なんてまるでなし。5キロ過ぎ、早くもピッチが落ちてくる。調子に乗って5分40秒/キロのペースで走り出すんだもの、あったりめえだろが。まっ、ならして6分半で走れればいいんだ、のんびり行こうぜ。

 土手道に入って、さらに太陽に近づいた感じ。頼むぅぅぅ、風、風吹いてくれぇぇぇ!ランナー一人、チャリダー一人とすれ違っただけ、だーれも散歩してやしない。当たり前だろ。この日差し、みんな昼寝だよ。

 かなり、かなり、かなり辛い。汗は音たてて蒸発していくちゅうのに、水分持たずに走るなんて、無理!無茶!無謀!GPS時計も最近絶不調、走行距離が表示できない。何キロ走ったのか?わからん。くそっ、エプソンめ!土手道終われば11キロのはず、そこからセブン給水所までさらに1キロ!国道13号に出ての1キロは辛い。車、ビュンビュン飛ばして行くし。まだか、まだか、ああ、なんとこんなに距離があったのか!不満たらたらで走り続ける。水!水!水をくれぇぇぇ。頭の中はただそれだけ。

 やっと、やっとたどり着いたセブンイレブン。おお、これぞ本物のオアシスじゃぁぁぁ!サントリーDAKARAをぐい飲み、用もないのに店内にとどまることしばし、この涼しさにずっと浸りきっていたい。でもなぁ、冷房店内に居ればいるほど、走り出すの辛くなる、外だ、外で休むんだ、と尻を鞭打ち、店の前で2分ほど、走るっきゃないんだよ、自宅ゴールまでまだ8キロはある。大会の16キロにだって達しちゃいない。

 走り出してみら、なんと、なんと足が重い!重ぃぃぃぃぃ!歩く歩幅程度しか前に出ん!こんなんありかぁぁぁ?足の奴、とことんこき使われてきっての休憩で、もう、ダメ、もうお終い!もう走らない!って勝手にサボタージュ始めやがった。頼むよ、まだ8キロあるんだぜ。このペース、キロ8分だろ、だとするとまだこの先1時間以上走らにゃならんのだぞ。

 歩きたくなるのを必死で耐えて、どうにかキロ7分ペースまで戻せた。糠野目の町を出てまたもや田んぼの中の一本道。汗が噴き出る。汗がしたたり落ちる。さっき補給した500ml、あっという間に蒸発した。水!水!水!水をくれぇぇぇ!仕方ない。計画にはないが、亀岡交差点の無人販売機で再度水分補給だ。”なんたらの自然水”なるものを買って、半分は体内に、半分は頭からかぶった。ここからさらに4キロ!ぐぇっ。

 1キロ走って旧3中に来たところで、ギブアップ!情けない。だらしない。しばらく歩こう。トレーニングで歩いたなんて初めての体験だ。いや、レースでだって、ハーフ以下じゃ歩いたことも止まったこともないちゅうのに。まったく、もう。とぼとぼとぼ、1キロ歩いて、残り2キロの登り、これ歩くと後々ショックが尾を引くぞ、弱虫根性が天下を取るぞ、とともかく走り出す。ペースは8分/キロ。速足で歩いてるのとほとんど同じだ。でもいい。ともかく走る、なんでも走る、どうしも走る、最後まで走る。残り800m、最後の急坂、前を見ない、ひたすら路面を見つつ、数を数えながら走る。100数えたら、また、1から。200数えて坂を上がり切り、残り300m。またまた強烈な日差し!ただただう足を運ぶ。ただただ数を数える。もはやお念仏だ。さらに200数えて、ついにゴール!

 ふらふらと玄関に倒れ込む。汗が噴き出す。皮膚という皮膚から流れ落ちる。まるで滝に打たれているようだ。冷蔵庫を開け、牛乳をぐい飲みに次ぐぐい飲み、さらにアイスコーヒー、さらに、水・・・

 シャワーを浴びて椅子にへたり込んだら、いつの間にか熟睡、昼飯は、いらねぇ。食いたくねぇ。なんだよ、なんだよ、天気予報、ウソつきやがって、とテレビのデータ放送見てみたら、なんと、高畠町異常高温注意報発令!っておいおい、そういうの早めに教えてくれよ。

 と、散々の2時間走だった。データをPCにアップしてみたら、なんと走行距離21.3キロって、ハーフじゃないか。もちろん、時間も2時間23分、ペースは6分42秒。とんでもない難行苦行だった、やれやれ。

 

 

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