ステージおきたま

無農薬百姓33年
舞台作り続けて22年
がむしゃら走り6年
コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

なんだよ、なんだよチェーンソー!去年は仲良くしたじゃないか

2016-08-25 09:12:22 | 暮らし

 白菜のタネ播いて、メロンの収穫も終わって、秋野菜用の畑の雑草も刈ったから、農作業は一段落。台本の方もどうやら幕を下ろせそうなところまで来た。となると、早くも冬の支度だ。自然と仲良く暮らすてのは、なかなか忙しいもんなんだ。

 まずは、薪作りだろう。森林組合から届いた薪の原木2山が、つる草に絡まれながらどどーんと存在を主張している。これに、屋代地区公民館からもらったリンゴの木1山、これですべて。一冬をこの薪たちに託す。

 久しぶりだなぁ、チェーンソー!ゆっくり休んでくれたかい?さ、あんたの出番だからね。っと取り出してみて驚いた。なんだい、掃除もせずにほったらかしてあったんだ。当然、刃も研いでない。すまんすまん。こういうところがダメなんだよなぁ。後始末を最後までやり通せない。すぐに次の仕事に移ってしまう。段取り7分!なんて生徒に説教垂れてたのが恥ずかしいよ。

 まずは、昨年1年、こびりついた油と木くずをふき取って、チェーンソーオイルと混合ガソリンを入れて、いさ、始動。エンジン快調!よし、かかりさえすりゃこっちのもんだ。刃は減ってるだろうが、今日くらいはなんとか切れるだろう。しっかり働いてくれたら、心を込めて磨いてやるからな。

 うん?この長く重い原木は、どう置いてから切るんだっけ?そうか、まず下に別の丸太を差し込んで端を浮かせ、40センチくらいで切るんだった。それから、残りを半分に切って、さらに半分、5等分すれば、割るのも楽なんだった、思い出したぞ。

 唸りを上げる回転刃を木に当てる。堅い幹のなかに一気に食い込んでいく。おお、頼もしいなぁ!お見事だ!と感心したとたん、刃の回転が止まった。エンジンをいくら吹かしても頑として動かない。うん?油切れか?チェーンソーオイルのストレーナーが詰まったか?刃に手を当ててみる。なんだ、チェーンの張りがきつすぎるんだ。ガイドバーにぴたーっと吸い付いていて、これじゃ回らないさ。

 中断。エンジンを切り、チェーン押さえのカバーを緩め、テンション調節のネジを緩める。張り具合を確認、カバーを元に戻して、再度始動、作業開始!ありゃりゃ、また止まった。まだきついのか?再度、カバー緩めてネジを回して、張りの確認、カバー戻して、調節作業を繰り返す。よしっ、今度は大丈夫だろう。いいぞ、一本切り終わった。あちゃ!今度は緩んでる。チェーンがダラーンと垂れ下がってる。危ねえ、危ねえ、チェーン外れるぞ。再々度、調節作業、緩め過ぎたんだな、それじゃ今度はきつく締め直して。エンジン始動、作業開始、またまたまた、回転停止。締めすぎたのか。もうやれやれだ。またもや緩めて仕事にかかれば、チェーンはダラーリ。締めれば止まる、緩めればダラーリ、もうどうなってんだよ!

 慌てるな!苛立つな!自棄になるな!と自制、自制。うん、粘り強くなったもんじゃ、さすが爺さん、年の功、なんて自分をおだてながら、取説を開き、チェーンの張り方をチェック。そうか、カバーを締める時に、ガイドバーを持ち上げながらネジを回すわけか、そりゃそうだ、木を切る時は、バー全体が上向きに力が加わるわけだからな、なるほどなるほど。よし、コツを学んだから、今度は大丈夫!取説に従って調節、始動、やっぱり停止!ガーン、もういい加減してよ。なにがどう悪いのよ。あたしのこと、気に入らなけりゃはっきり言って!とヒステリー直前。

 こりゃムサシに行ってプロの指導を仰ぐしかないか?でも、きっと、ちゃちゃっと直して、どうしてこんな簡単なことできないの?って蔑まれるにきまってるしなぁ。ここは執念でもう一度、それも完全に分解して組み立てから。バーをはめ直し、外したチェーンをガイドバーの溝にはめ込み、テンションを調節して、カバーをかけて、ネジを回して、よしっ、これでダメなら、もう、・・・どうする?

 エンジン始動、これで何度目だ?わからん。時間は何時だ?わからん。一からやり直したところで結果は同じ。でも、直してやる、去年の状態に戻してやる、もう、すべては意地だ。と調節を繰り返すこと数度、おおーっ!止まらない!緩まない!適度なテンションを保ったままになった。やったぁぁ!ようやく征服したぞ、チェーンソー!って喜んでみたが、これでようやく始められるってだけのことなんだよな。あーあ!

コメント
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