ステージおきたま

無農薬百姓33年
舞台作り続けて22年
がむしゃら走り6年
コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

穂は出たけれど・・・・

2016-08-11 09:31:05 | 農業

 しばらくイネが登場しなかったけど、もちろん、どの田んぼもすくすくと育ってる。今年は、まず苗が良かったからねぇ、ほんと!惚れ惚れするほどだ。イネも自信満々、堂々と葉を広げている。晴天が多いわりに時折の雨降りもあって、水も枯れる心配が少なかったし、山勢が下りて来たのも数回だけ、暖かい気温に包まれ、照り付ける太陽に力をもらって、気持ちよく光合成をおこなっているのがわかる。

 平年より数日遅れで始まった出補は、ヒトメボレでは最盛期、ほぼ7割方で出そろった。残るは問題の水口。

 見てのとおりだ。まるでの6月頃のイネみたいに寂しい。出穂の進んだ反対側と比べれば、

 とても同じ田んぼ、同じ品種とは思えない違いだ。

 去年もそうだった。いや、もっとひどくて、水口の周囲半径10メートルは青立ちのまま刈り取りすることになった。

 どうしてここまで差がつくんだろ?同じ日、同時刻の水口のコシヒカリはこうだよ。

 水はどちらも地下水のくみ上げだから、冷たいのは冷たい。だから、水を出すのも2日に1度夜間のみ、できるだけだけ冷水ショックを与えないように気づかいしてきた。なのに、2つの品種の違いはいったいなんだ?!コシヒカリは中生、ヒトメボレはどちらかと言えば早生、ヒトメボレの方が寒さに強いんじゃないのか?

 この思い込みがどうも誤りの元だったんじゃないかな。早生てのは、タネをまいてから穂が出るまでの日数、穂が出てから稔るまでの時間、これが短いから、同じ日に種を播き、田植えすれば、早く収穫を迎えることができる。ここが秋が早く来る寒冷地向きってことなんだけど、生育が前のめりだってことと、冷たい水に強いってこととはイコールじゃないんじゃないか。足が速くたって、登坂は苦手、ってランナーと同じことか。早く育つ、でも、冷たい水は嫌い!これがヒトメボレってやつの性質なんだよ、きっと。

 こうなると、これまで不動の二番手をキープしてきたヒトメボレ、戦力外通告もありかもなぁ、そんな気もしている。まっ、今年はなんとか実が入りそうだが、このみすぼらしい姿じゃ、人並みの収量にはたどり着けないだろうし、なんか作ってるこっちもめげてくる。いつまでもすきすきだから、雑草もひどい。となれば、恥ずかしくもあるし。来年は、山形県の奨励品種はえぬきか?それとも、山形ナンバー品種の新作か?つや姫は作らせてもらえないだろうから、このどちらかかな。アキタコマチのカムバックって手もあるが、・・・。

 ぐいぐい育つ水口のコシヒカリ、やっぱり逞しい奴に惹かれるんだよ、技術の足りない僕なんかは。

 

コメント
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