自然治癒力セラピー協会=Spontaneous Healing Therapy Japan

自然治癒力を発揮させるために、心と体の関係を考えます。

感謝とブラシーボ効力(偽の薬も効いてしまう)

2015年05月20日 | 自然治癒力・生命力・発揮する考え方

感謝の効用   2013・5・20

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感謝すること、それは不幸や病気に対する最高のレメディー

でもあります。感謝の心がこうした病の因縁を切る大きな力に

なるということです。

 

何も感謝することがない~そうですか? 自分の手のひらや脚、自分の

髪の毛の一本、体のどこでも良いのですが、良く、観察していると、

この髪の毛一本、自然に長くなっているのは、“私” が何か特別な

ことをしているわけではなく、自然に、伸びている、何故?と聞いても

当たり前のこと、としか答えが無いでしょう。

 

この指をながめていると、突き指をしたことを思い出しました。

あのとき、この指一本が正常に働けなくなっただけでどんなに、

不自由な想いをしたことでしょう。

 

体の部位の一つ一つが “わたし”という自我意識とは無関係に、

こうして、目の前に当たり前に、存在し、機能して、生活を可能にして

くれている。

 

これだけでも、ありがたい。当たり前と思っているが、本当に五体が

満足に機能してくれることはありがたい。この有り難いという心が、

“生かされている”という実感につながるのでしょう。

 

”ありがとう”という言葉は最大のマントラ(真言)でもあります。

 

この言葉は、生長の家の創始者 谷口雅春先生の錬成会に泊りがけで

行ったとき、朝 廊下ですれ違うたびに”有難うございます”と合唱

しながら、挨拶するのが、日常の風景でした。

 

何がありがたいの?と問う前に、こうして”生かされている”ことが

ありがたい、というわけです。”有難うございます” という言葉を口に

出すことで、言霊の力で、心の中に眠っている本当の自分を活性化

するというわけです。

 

有難うございます という感謝の言葉には、浄化する作用もあります。

いろいろ不満分子の飛び交う目に見えない空気中のマイナスの波動にも

愛を与えて回りの雰囲気を和らげ調和をもたらすからです。

 

こういう当たり前に恵まれた日々こそ、有り難い。

すでに、たくさん “与えられている”“生かされている”ことを忘れて

寺院や本堂の前で頭を垂れ 現世利益、ご利益を神に祈願しても

本末転倒だと覚者は注意を促しています。

 

寺院は願いに行くところでなく、感謝を捧げに行くところだと賢者は

言います。

一番身近な 宮~神聖な神の座すところ~はどこなのでしょう?

それは、私たちの身体です。この身体を聖なる宮として、意識しながら、

食事を摂生し、風呂に入って清潔を保ち、無事に今日も一日終わった、

仕事ができたと感謝するとき、”ありがとうございます”と言葉が出ます。

 

感謝の意義を知っている人達は自然と集まり、祈りの意味を知ることに

なります。感謝すれば、いろいろと整っていくのが体験できますから、

言霊の意義を知り、言霊を知れば、自然と祈り(命の祝詞)を口ずさむ

でしょう。

 

さて、前置きが長くなりました。本題に移ります。ブラシーボ効果という

言葉があります。

それは、信頼を得ている医師が、患者に薬と称して、パン粉を渡しても、

それを薬と信じて取った患者には、良い効果結果が現れる法則です。

 

アリゾナ大学教授で自然療法医のアンドルー・ワイド博士は

“最高の治療方法は最小の侵襲で最大のブラシーボを得ること”と

言っています“*1

 

また、

“重度のうつ病患者に対し、抗鬱(うつ)薬を与えられたグループでは

ほぼ半数が回復したのに対し、偽薬を与えられたブラシーボグループでは 

約三分の二が回復した。”と 発表しています。

二つのことがわかります。まず、薬は確かに効くこと、そして、信念で治る

と意識して飲んだ薬は、それが、偽薬であっても、効果が出る(ブラシーボ

効果)ということです。

 

オーストラリアの整形外科医、モズレー博士のグループの行った、

“手術のどの部分が痛みを和らげるか?”を知るための研究は興味深い

ものがあります。(*2)

 

博士たちは疼痛(とうつう)などの痛みを伴う変形性ひざ関節症の

患者を三つのグループ別に分けて異なる施術を行いました。

 

Aグループには いたんだひざの軟骨の除去

Bグループには 洗浄+炎症物質の除去

Cグループには 皮膚切開+洗浄のみ

 

その結果は

“3つのグループで同党の結果がえられた”というのです。

 

皮膚を切開し患部を洗うだけでも、傷みが治まることがここで証明されました。

つまり、軟骨を除去したり、炎症物質を取り除くことを行わなくても、皮膚の

切開だけで効果を上げているということになりました。

 

手術等、外科で行う施術の有効性は何なのだろうか?と外科医たちに疑問を

投げかけた一例でもあります。

どういうことかと言えば、”治る”と信じた瞬間、体の自然治癒力が

俄然活動を始める~と考えられます。

 

反対に、治らないと信じていたら、どんな効果的な施術をしても、

なかなか良法にはならない。

 

レベッカ・フェルカー博士は、心臓病のリスク因子を持っている女性の

うち、自分が心臓病にかかりやすいと信じている女性は、4倍の死亡率が

あると報告しています。*3

 

 この実例はストレスで胃潰瘍を発生させるという、よく知られた事実に

似ています。つまり、治らないとか、抑圧された精神状態というネガティブな

想念が、ブラシーボ効果と反対の結果を招くということになります。

 

ブラシーボ効果が働くためには 心がいつも能動態であることが必要です。

能動態というのは 積極的に”良くなる”ということを信じられ、また、

”良くなる”という信念を持つことができる精神状況です。

 

感謝を持つということが、その、精神状況をつくりやすくしていると

いうのは”生かされている命”であることを認識して、命を生かしているのは 

”大生命”という無限の自然の智慧へであるということを、自覚したとき、

先ほど、生きていることだけでもありがたい、という感謝が生まれるでしょう。

 

感謝の想いこそ、ネガティヴな想念を浄化する作用を持っています。

 

*1 米国保健社会福祉レポート“U.S Department of Health & Human Services 1999”

*2 (”The New England Journal of Medicine (2002 Moseley et al) 誌に掲載)

*3 (Journal of the American Medical Association 1996)

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