I. 中央準備委員会委員
天主の国に入り込んだトロイの木馬
6月 5日ヨハネ二十三世はルフェーブル大司教 (当時ダカールの大司教)とアビジャンの大司教であるベルナール・ヤゴ (Bernard Yago) をプランス語圏西アフリカを代表する、公会議のための中央準備委員会 (Central Preparatory Commission for the Council) 委員に任命した。
この委員会は、120名からなり、世界の司教たちからの提案をもとに 10の準備委員会によって起草された概要を吟味する責任があった。
1962年 6月まで、ルフェーブル大司教は、--この間にチュールの司教になっていた-- 中央委員会のすべての会議に参加した。時としてその会議には、教皇も参加した。ルフェーブル大司教は、その会議において、真面目な公会議準備と同時に、ヨハネ二十三世教皇自身によって尽くされた対立する二極の間で繰りひろげられる影響力のすさまじい闘いを目撃することにもなった。
一方は、険邪聖省長官代理であるオッタヴィアーニ枢機卿の神学委員会と意を共にする「ローマ派」であり、他方はキリスト者の一致促進のための事務局 (Secretariat for the Promotion of Christian Unity) 事務長アウグスティノ・ベア枢機卿とその補佐であるオランダ人高位聖職者ヤン・ウィルブランズ (Jan Willebrands) のリベラル派と彼らの「トロイの木馬」であった。
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第12章 公会議の嵐に直面して
I. 中央準備委員会委員