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国民投票 その2

2008年06月14日 | トマス小野田神父(SSPX)のひとり言
アヴェ・マリア!

 愛する兄弟の皆様、

 私たちの主はご自分の民の前で、強盗殺人犯バラバの横に立たせられ、同列に置かれました。

 死者を蘇らせた私たちの主と、残酷な殺人犯とが同列に置かれたのです。「目には目を、歯には歯を」の法によれば、バラバには死刑が当然すぎることでした。ピラトはイエズス・キリストが無罪だと知っていました。だから、イエズス・キリストを釈放するためにイエズス・キリストかバラバかどちらかを選べと言ったのです。しかしながら、これにより私たちの主はバラバと同列に置かれたのです。

 しかし、群衆はただ情報操作させられるだけでした。司祭長たちは、その権威と知識とテクニックで、人民の扇動を始めました。

 すでにカイファはイエズス・キリストは死ななければならない、と決めていたのです。

 彼らは民衆をこう扇動さたことでしょう。「お前は、司祭長よりも偉いのか? イエズスは司祭長から破門された、司祭長はイエズスを断罪した、これ以上の証拠が必要なのか? イエズスは自己弁護の言葉さえ言うことを知らない、偽メシアだ、うそつきだ、悪魔に憑かれている、魔法使いだ、司祭長のみが律法の正当な解釈者だ、一般人民には与り知り得ないことだ。」

 あるいは「ピラトは明らかにイエズスの味方だ、何故ならイエズスは陰でローマの側についているからだ。イエズスは、反ユダヤだ。イエズスは、モーセの掟の平気で破る。アブラハムの子孫を侮辱している。バラバは、外国による支配の犠牲者だ、ローマから差別されたのだ、専制的ローマの被害者だ、ローマによるユダヤ植民地化状態の結果だ。だから、ローマに通じているイエズスを信じるのは非国民的だ、ユダヤ人はバラバを選べ!愛国的ユダヤ人はバラバを釈放することを求めよ!」

 そこで「全群衆は、この男を取り去り、私たちにバラバを釈放せよと叫んだ」のです。


 民衆は、今に至るまで、操作され、かりたてられています。

 しかし彼らは、司祭長たちとは異なって、イエズス・キリストの十字架の後で、後悔しました。聖書によれば、彼らは胸を打ちながら帰ったとあります。

 私たちの主は、人民・民衆にはいつもいつまでも憐れみ深くあられます。何故なら本当の張本人が誰かを知っておられるからです。私たちの主は民衆を扇動させる指導者にのみ怒り給うのです。

至聖なるイエズス・キリストの聖心よ、我らを憐れみ祈り給え!

イロイロ、サンタ・バルバラにて。

トマス小野田圭志神父(聖ピオ十世会司祭)

--このブログを聖マリアの汚れなき御心に捧げます--

アヴェ・マリア・インマクラータ!
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