何日か前から 花屋の店先やスーパーの花売り場の一角でこんな物を売っている。
そう言えば東京はお盆なのね。
私の実家の方ではお盆と言えば8月の月遅れで行われる。夏休みもピークを過ぎて、お盆が終わるともうあんなに長かった休みの残りがあと10日あまりしかないことに気づき、まだやり残した宿題を考えてそわそわしはじめ、日は短くなり始め、夏が終わってしまうというなにかやるせなさを感じさせる季節だった。
一月しか違わないのに、7月と8月ってずいぶん違いがあるものなんだなと思った。
中学か高校の国語の教科書に柳田国男の随筆が載っていた。東北のある地方の盆踊りの話だったと思う。無言で静かなお囃子だけで行われる盆踊りの様が描かれ、やはりお盆は月遅れがいい と記されて終わっていたのがおぼろげに覚えている。
出典もさだかでなく本当に柳田国男のものかどうかもはっきりしないんだけど、その寂しげな盆踊りの描写に心をうたれ、お盆に新暦のものとその月遅れのものがあるってことを初めて知ったので印象に残っている。
ところで、私は鬼灯が大好き。あの綺麗なオレンジと自然が作った可愛らしい形。どうもツボに入ってしまう。
女子のみなさまは遊びませんでしたか?
鬼灯の皮をむいて実を丁寧に丁寧に指先でもんで 柔らかくタネが見えるくらいまでにしたら、そおっと皮から切り離して、爪楊枝で中身を出す。上手に丁寧にやらないと口のところから裂けてしまう。
全部上手に出せたら、からっぽになった小さな袋を何度か水で洗って鬼灯笛のできあがり。
それを唇と舌を使って鳴らす遊び。
なんて事ない遊びなんだけど、それを作るのって結構集中力と根気が要るもんだった。あと少しってところでちょっとあせって中身をだそうとすると 中の核になっているぐじゅぐじゅの部分が大きいまま出てきてしまって口が裂けて口惜しい思いをしたりした。
今の子ってこの手の遊びしないのね。家の娘にもそう言えば教えたことなかったと思う。何だか遣り残した気がしてちょっと口惜しい。
街角で鬼灯を見て、一瞬にして、これらの記憶、実家の隣の盆踊りの光景、その時に着た金魚の柄の浴衣、庭でした線香花火・・・ がよみがえってしまった。
夏の記憶は切なくて、急いで歩いていた足を止めさせてしまう。
そう言えば東京はお盆なのね。
私の実家の方ではお盆と言えば8月の月遅れで行われる。夏休みもピークを過ぎて、お盆が終わるともうあんなに長かった休みの残りがあと10日あまりしかないことに気づき、まだやり残した宿題を考えてそわそわしはじめ、日は短くなり始め、夏が終わってしまうというなにかやるせなさを感じさせる季節だった。
一月しか違わないのに、7月と8月ってずいぶん違いがあるものなんだなと思った。
中学か高校の国語の教科書に柳田国男の随筆が載っていた。東北のある地方の盆踊りの話だったと思う。無言で静かなお囃子だけで行われる盆踊りの様が描かれ、やはりお盆は月遅れがいい と記されて終わっていたのがおぼろげに覚えている。
出典もさだかでなく本当に柳田国男のものかどうかもはっきりしないんだけど、その寂しげな盆踊りの描写に心をうたれ、お盆に新暦のものとその月遅れのものがあるってことを初めて知ったので印象に残っている。
ところで、私は鬼灯が大好き。あの綺麗なオレンジと自然が作った可愛らしい形。どうもツボに入ってしまう。
女子のみなさまは遊びませんでしたか?
鬼灯の皮をむいて実を丁寧に丁寧に指先でもんで 柔らかくタネが見えるくらいまでにしたら、そおっと皮から切り離して、爪楊枝で中身を出す。上手に丁寧にやらないと口のところから裂けてしまう。
全部上手に出せたら、からっぽになった小さな袋を何度か水で洗って鬼灯笛のできあがり。
それを唇と舌を使って鳴らす遊び。
なんて事ない遊びなんだけど、それを作るのって結構集中力と根気が要るもんだった。あと少しってところでちょっとあせって中身をだそうとすると 中の核になっているぐじゅぐじゅの部分が大きいまま出てきてしまって口が裂けて口惜しい思いをしたりした。
今の子ってこの手の遊びしないのね。家の娘にもそう言えば教えたことなかったと思う。何だか遣り残した気がしてちょっと口惜しい。
街角で鬼灯を見て、一瞬にして、これらの記憶、実家の隣の盆踊りの光景、その時に着た金魚の柄の浴衣、庭でした線香花火・・・ がよみがえってしまった。
夏の記憶は切なくて、急いで歩いていた足を止めさせてしまう。