過労死予備群の「食から笑顔になる生活」

夜討ち朝駆けで仕事する日々。忙しくとも自分なりの手間をかけて、美味しく笑顔になる生活を志します。

キアニーナ牛の可能性を楽しむ2:オマージュとインスパイア

2018-08-31 17:59:14 | 旅日記
私のプリモが到着。旅先で日本食を摂らない私が、意を決して注文したのは、「シェフは日本の寿司と酒をオマージュしたが、日本の寿司ではない。インスパイアされて、キアニーナのために、これを作った」という、不思議な説明でした(笑)。



■il sushi di chianina, piccolo Sushi rolls, 8pcs.
■Special summer dish, Chianina sushi
■小さいキアニーナ巻き

夏の間、金曜日だけのシェフのスペシャリテとあり、注文してみました(ニッコリ)。
2cm長程の、小さなロールが三種類。まさにピッコロ(笑)。

黒いのは、海苔かな? 赤いのは薄切り肉かな?
白は何だろう? 指で触れたら、あ、ラルドだ! トスカナの伝統食材にあった!
緑の高台つきの杯には、醤油の淡い香り。お皿のベースには、バルサミコを使ったソースが引かれています。
わさびが、点々とおかれ、がりのように見えるピンクは、甘い香りがほのかにしました。



この黒いロールが、一番、日本の巻物に近いと思いました。ちなみに海苔は、藻類をあらわすalgaeと呼ばれていました。
マリネードしたキアニーナの薄切り肉と、茹でた米を、ごく薄の海苔で巻いてあって、トップには、ボッコンチーニと認識される、柔らかいムース・クリーム。ほんのり、わさび味が!
食すと、お肉にクリームをあわせた味が拡がります。
お、これ、美味しい! 酢飯にしないことで、全体に米感がひけています。海苔が紙のように薄いから、香りが強調されません。確かに寿司ではない。やるな!(ニッコリ)

後から、お米について尋ねると、スタッフは、rice noodles だといいます。が、米麺を刻んだのでも、大麦のリゾーニでもない。イタリア語では、riso lavorati だというので、なんらかの加工をした米であるのかと、推測に留まりました(苦笑)。



赤いロールと白いロール。赤は米を含まず。
赤は、prosciutto crudo 生ハムでした。アボカド、バジルと一緒に巻いてありました。生ハムの味がふかい。

白は、口に含むと溶ける。うん、これはラルドです! 後から聞いたら、"lardo di colonnata コロンナータのラルド"とのこと。背油の生ハム、とも紹介される、トスカナの伝統食材です。
こちらはスモークしたような苦味のある薄切り肉とバジルと米を巻いて、それをラルドで巻いたように思いました。わさびと醤油をトップして食すと、素敵な存在感でした。

やるな! これは素敵だ! 寿司ではない。だが、シェフのアイディアの源にSushi roll があったのです。
こういう素敵な驚きは、大好きです。偽物ではない、本当の仕事!(微笑)

あ、ピンクの物体は、がりというより、生姜のコンフィチュールみたいでした。うふふ。不思議なり。


近江牛の握りを、かつて長浜で食したことがあります。あれは日本の寿司でした。同じように、牛肉を活かすための料理でも、まったくスタンスが違うのです。その違いが愛しいと、改めて思いました(ニッコリ)。

この調理には深く感動したけれど、キアニーナ牛である特性は、明確にはつかめず。薄切りなのに、美味しい赤身肉だな、と思っただけでした。


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キアニーナ牛の可能性を楽しむ1:何故選んだか?

2018-08-31 09:51:00 | 旅日記
フィレンツェを訪れる前から、Bistecca alla Fiorentina の名前は聞いていました。web記事の多くは、Tボーンステーキのようなものと、表現していて、アメリカで食すのと、何が違うのか、記載がありませんでした。つまり、情報が不完全です(笑)。体験しなければ、補完できません(笑)。

自分で体験するために!
その街の言葉に近い音で話せるよう、街の環境に際立って異質にならないよう、事前に調べものをするのは、私の習慣です(笑)。
本来、これは仕事のための習慣ですが(大笑)。

短時間ながら調べていくなかで、ビステッカよりも(笑)、私の興味をより大きく引いたのは、Chianina という牛の存在でした。牛肉の専門店でも、限られた期間しか入らないという情報を得たので、探して探して、最初にメルカート・チェントラーレにいったのです。(その記事は既に書きました。)

キアニーナ・ハンバーガーを出している店の主に、焼き上がるのを待ちながら、尋ねました(笑)。
彼の兄弟が、キアニーナを、ビステッカを扱うレストランに卸す仕事をし、自分はハンバーガーを売っている。食肉は部位と用途ごとにルートが違うから、リストランテにいく時は、そこに気を付けて、と、教わりました。
プロは的確に話す! と感謝して、キアニーナを出すらしい店のリストから、絞り込みをしました(笑)。

そんな過程をへて、このリストランテを選びました。(前置きが長いっ(笑))


゛Hamburger di Chianina゛キアニーナ牛肉ハンバーガーの名店として、近年、名を挙げているリストランテに、予約をして、いきました。
様々なカットのキアニーナ牛肉も、日によって用意できる、というキャッチも、参考にしました(微笑)。

ホテルから出て、アルノー川をわたり、ウフッツィ美術館を越えて2ブロックほど先になりました。

クスクス。住所表示を店名に使った店なのです。



日没すぐ、風の気持ちよい時間だったにので、屋外の天蓋つき席を選びました。
瓶に小石とナッツを詰め、蓋に仕込んだLEDで照らすという、おしゃれ路線はハズシタカ?(笑)と、一瞬、思いました。



メニューはイタリア語で書かれたものと、抜き刷りしたような英語版がありました。
英語版は、キアニーナ・ハンバーガー・メインでした(笑)。
二つのメニューを重ねて、スタッフにイタリア語のも質問し、かなりの時間を使って、注文を決めました。そうするうちに、だんだん気脈が通じてきます(ニッコリ)。



そうなったら、シメタモノ(笑)。
ワインを勧めてもらいます。この夜はキャンティ・クラシコ、トスカンと赤を重ねる段取りに、決まりました。
最初の一本は、フレッシュ感を残す、寂感が気持ちよい、赤でした。



コベルトのパン籠。そして、要らないと思いますが、基本スタイルですから、との案内付きで、ケチャップ、マスタード、マヨネーズの三点セットがきました(笑)。
多くの方が、ハンバーガーだけを召し上がるのだと、推測されました。

さぁ、私のキアニーナ祭、始まります(ニッコリ)。
■Ristorante Lungarno 23 :Lungarno Torrigiani 23, 50125 Firenze


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