「あっちいー!」、36.8℃という全国第二位の最高気温も陽が西に傾いて安心した頃、突然の熱さに襲われた。南側のデスクに陽射しが届かなくなったのでPCの前に腰を下ろした途端だった。何事が起きたのか判らなかったが、右足の裏を のぞいたらすでに赤くなっている。足を置いた近くには黒い虫がいた。一見して「蜂」と判って「こんちきしょう!」とばかり、デスクの下にあったスリッパで叩いたが、なにせ自由の効かない身だから逃げられてしまった。
けんけんしながら、隠れたと思しきベッドマットをずらしてみたのだが発見できない。左脚が使えないのに、健足の足裏を蜂に刺されたのでは「萬古急須」、いや「万事休す」と暗澹たる思いで「寝たきりー痴呆ー介護度4?」と不吉な黒雲が垂れ込めた。
と思ったところに畳の上を歩いているではないか。ここぞとばかり、なおかつ「生かさず・殺さず」の極意で討ち取った。「ざまあみろ!」である。社会的弱者を更に痛めつけ被害を与えるような輩は許しがたい。小生なりの「弱者保護法」にのっとり、重加算犯罪として「打ち首・野ざらし」の刑にしたのである。
なんで侵入を許したのか、それは猛暑と関係している。玄関をチェーンの分だけ開けておいたのだ。こうすると風の通りが真によろしい。数日前には居間の網戸にもくっついていた。それは網戸を開けて逃がしたのだが、恩を仇で返してきた。
ベッコウバチの仲間なのだろうが図鑑では検索できなかった。踏んだり蹴ったりで、二度悔しい。