
グループでフイールドへやって来るおチビちゃんの中には桑の実やクサイチゴに御執心して一緒の行動を拒否する強者がたまにいる。指さししたままだったり仏頂面だったり「あかいみ あかいみ」と騒いだりとさまざまなのだが、なだめる母親やスタッフには「大変だなあ」と思いつつ楽しんでいる自分がいる。
「あかいみ」の季節も6月になれば忘却の彼方だが、この頃わが青春に記憶されたスターたちの他界が相次ぐ。赤い紅葉ならぬ黄泉路の彼方に去ってしまったけれど、この年になれば「あかいみ」は回想のきっかけ、その中の「若い身」も忘却の彼方になって「二度わらし」はすすむ…。
信仰は無く、ゆくゆくは虚無の世界の物質になるのは承知の助なものの「また出会えるだろう」なんて希望的観測が存在するのは不思議だ。