トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

モザイク処理した袋とじに等しい!?

2020-07-13 | 花の下に長居
 桑の木が大木になるのはこのフイールドにきて初めて知った。実生の若木が次々と発生するから無料の苗木として安全柵がわりに駐車場と沢の境に植えたりしていたのだが大きくなりすぎて周囲を陰らしてしまうから除伐や整枝選定、萌芽更新は欠かせない。
 今期はすでに2本の大木を除伐したがもう数本除伐したい対象がある。それはいつでも可能なので、この日は良い実を提供してくれる2本の整枝選定をした。クワの木も立性なので上へ上へと伸びたがるが果実が欲しい樹では困る事態だ。そこで駐車場内の樹と林道横の大実クワの樹の整枝選定をした。枝は全て横方向に出ているのだけを残し上向きの枝や幹を切除した。これで来期には今期より良い果実がつまみ食い出来るというものである。
 この二本は駐車場至近なのでおチビちゃん達にまとわりつかれる人気の樹なのである。

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 クワの剪定は結実後に行うのだと記憶しているから適期より少々遅れはしたけれど、大丈夫だろう。一方、こういう作業をした後にクレームをつける人がいる。「食べるのを楽しみにしているのに、なんで切ってしまうの!」なんて言い草なのだけれど、「萌芽更新」するために萌芽した若枝を選抜まで支柱を添えて保育していても、折り捨てる人にこそクレームを言ってもらいたいのが小生の偽らざる気持ちだ。「なんで破壊している人に文句をつけないんだ!」、まあ、自ら汗を流さないクレーマーなんてそんなこった。

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 こんな作業をするのは小生くらいだが樹木の1~2本、草地や水辺の一画等々、折に触れて手を入れなければならない小事は多々ある。いわば「部分最適化」とも言えるのだけれど、このようなモザイク処理でフイールド環境の「全体最適化」が叶えられる。そんな考えが浮かんだ時に「これは小遊三師匠の十八番」と重なるだろうと気が付いた。
 フイールドはいわば「袋とじ」で中を開けば必須のモザイク処理が施されている。このモザイク処理こそ「環境の多様化」なのであって、生物の多様性を保証する、言い換えれば生き物にとって「選択肢の多い環境」であろう。
 かの小遊三師匠も雑誌の「部分最適化」を手に取ってモザイク処理を楽しんでいるのだろうか、それも「生き甲斐」という心身最適化の一手法であろう、と小生は断じるが小生自身については「秘するが花」である。まあ、すでに枯葉マークだし紙の袋とじよりフイールドの袋とじが楽しいし、髪は綴じるほどは無くなったし・・・。単調なようでも身辺多様性は健在だ。

 さてこの「モザイク処理」、けっして酔狂な出鱈目表現ではないのだ。環境保全にはモザイク的かつ階層的な手当てが大切だと物の本に書いてある。つまりは一律では環境破壊に同じなのであって、それはこれから繁忙期を迎える刈り払いも同じことが言える。認識としては「刈り払い」の「払い」は誤解や誤作業を生む表現とも言えようが現状の本質は現している。

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