トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

見れば萌えてる慌てるわい!

2021-03-02 | 今日は真面目に
 出かけるおり、たまたま足元のフジバカマに視線を落したら既に5cmほどに新芽が伸びているではないか。これはしまった驚いたテケテッテケテーノテー。
 フイールドのフジバカマは日当たりが良いのに萌えてはいなかったはずだ。これ以上伸ばすと移植時に植え傷みが激しくなる。移植予定の場所はすでに耕転してあるから地拵えは中断して移植作業に切り替えた。

 スコップで掘り上げ根塊のまま移動させようと思ったけれど地下茎は地表近くを走っていて太目、ゆえに土を抱える力は弱く簡単に地下茎だけになってしまった。予想外ではあったものの定植地とは異なる土の臭いを持ち込まなくて済むし、そうなれば威之志士様の跋扈蹂躙に遭わなくても済む。しかし乾燥が早く傷みやすいからゴミ袋に入れて運んだ。

 定植場所は尾根突端の平坦地で、あらかじめ耕転しネザサの地下茎を除いてある。隣りは昨年に定植した実生のポット苗なのだが今期は開花株が出る予想だ。今回移植する地下茎はすでに開花株で込み合っていたし株分け時期に入っていたからまあ、セーフであったろう。
 一回分を植えてみたが面積が少ない様にも思える。猫の額の庭と比較するなぞどだい無理なのだった。いったん帰宅し昼食後にさらに移植分を運んで終了した。自宅には3割程度残して、これも庭の場所を違えて定植した。とりあえずは一安心である。
 翌日、オイランソウ3株を掘り上げフジバカマの端に定植した。オイランソウもチョウが好むと庭で育てていたのだが、昔の品種のように高生種がなく矮性種なのでイメージとは一致しない。昨今、花壇用の草花の大型種は全てコンパクトに改悪されてため息が出るが、営利目的とあらば致し方ない事なのだろう。

 定植した根茎には土塊が無かったから三日月池からバケツで水を運び水決めしておく。植え傷みはしても活着してくれるだろう。三月に入ったし、そろそろオミナエシ、ヤグルマソウ、ナデシコなどの苗作りもしなくてはならなくなった。これら苗を定植できても今期の開花は期待できないけれど、やらなければ始まらないのである。
 定植した場所を写してみたが一面枯野の土色で、何が写っているかもわからない1枚であるものの誘蝶花壇となってチョウが群れる姿が浮かぶ。しかしながら他人様にこんなことを話すれば耄碌して幻視も始まったと思われかねない。だから黙っている。結果を五郎次郎である。

         

太いなあ…細いなあ…

2021-03-01 | 感じるままの回り道
 2月半ば、ニホンアカガエルは産卵が始まって卵塊も揃った。そろそろヒキガエルの産卵も始まる頃で水辺の補修作業はオタマジャクシが現れる前に済ましておかなければならない。そこで暖かい1日、地拵えを中断して護岸用の丸太を調達に林内に入った。太いのは多いけれど適径木となると少なく、更に近くにあって除伐対象として良いと判断できるのは更に少なくなる。
 この日も牽引労力を考慮して曳き出しやすい場所を探したのだが、どの場所も陥没孔の縁だったり急傾斜の場所だったりと条件が悪い。それでも「適径か⁉」と思いつつ伐採したのだが玉切りし、いざ曳き出す時は「太いなあ!」が実感なのだった。

 玉切りした材にロープを掛け曳いて現場まで運んだのだが一回に曳ける量は30cm程度で、これがほんとの尺取虫であろう。長さ3m、平均直径25cmの生丸太の重量計算はしては無いけれど、とにもかくにも運ばねば用材が無い。ところが身体を軋ませ歯を食いしばり足元を固め腰を据え、ようやくグイッと曳いて運んだ丸太材は現場に据えてみれば「あーあ、細いではないかいのぉー」と愚痴のひとつも出ようかと言う印象に過ぎなかった。
 確かに池内の沈泥流路とした用材に比較すれば太いのだが、水際線の破壊行為を緩和させるための丸太としてはやや不満が残った。とは言えこれより太くすると運搬移動が困難になるし、我が歳腰ではそうそう曳き馬などやりたくもないのだったものの現実が許さない。補修は粛々と行うしかなく年々縮々となりつつもやらねば維持できない自転車操業水商売なのだった。

 こんな事は効率性も経済性も合理性も欠けていて浮世の風潮に逆行しているのは分かっても、それだけでは済まされない底辺の塵芥のよう活動の比重が解ってからは脱出するにはもう遅いのだった。なにせ既に姥捨て山に置かれた身なのである。