昨日(16日)、娘が所属する吹奏楽部の定期演奏会が開催されました。娘にとっては中学、高校と足かけ6年に渡る吹奏楽人生?の最後を締めくくる集大成のイベント。感動と夢を分け与えてくれた本当に素晴らしい演奏会でした。
昨年の定期演奏会は3月末にオリンパスホールで開催されましたが、今年は府中の森芸術劇場のドリームホールです。例年より時期が早まったため大学受験が終わったばかり3年生にとっては練習時間が足りません。娘も合格発表前にクラブ活動に復帰(約4か月のブランク)。卒業式当日も練習に励み、直前に4日間の合宿で何とか勘を取り戻すのが精一杯であったことと思います。
第1公演は午前11時、第2公演は午後4時に開演。両公演共に大ホールが満員となりました。八学らしさが随所に見られ、熱気あふれる演奏会が繰り広げられました。
ロビーに掲げられていた第37期のスローガンは”完全燃焼”です。この3年間の娘の活動を見ていると、約4か月の受験勉強も含めて、まさに燃え尽きた感じですね(笑)。GUTSというサブタイトルは Gold Unite Trust Seize の略。顧問の先生の説明によると、昨年の全国大会で不本意な結果に終わった反省から、何としても全国で金を掴む。そのために部員がお互いを信頼して一丸となって戦うという意志が込められていたそうです。本ブログでもちらっと紹介しましたが、本年度の座奏とマーチングは残念ながら全国に進むことが出来ずGとSは目標未達です。でもUとTは成果があった一年だったようです。娘の話を聞いていても何となくそのように感じています。情熱のこもった全員一丸となった演奏を聴いていると、新たな飛躍へ向けた一年であったように実感しました。第2公演のフィナーレで一人ずつ舞台を去っていく感動的な演出があります。昨年は3年生が名残り惜しく去っていき、残された1,2年生の固い表情が印象に残っていますが、今年は違う雰囲気でしたね。3年生はやることは全てやったので後は任せたという爽快な表情、1,2年生は任せてくださいという自信に満ちた雰囲気が印象に残っています。きっと来年は大きく飛躍するのではないでしょうか。
今年は練習の時間がとれなかったこともあり、第1公演、第2公演の曲目がかなり重複していました。簡単に曲目を紹介します。
FIRST STAGE ブラスの響き
アルメニアン・ダンスパートⅠ 作曲:Aリード (第1公演)
コンサートマーチ 青葉の街で 作曲:小林武夫 (第2公演)
斎太郎節の主題による幻想 作曲:合田佳代子(第1公演)
交響三章 作曲:三善晃 (第2公演)
吹奏楽のための協奏交響曲 作曲:福島弘和 (両公演)
SECOND STAGE ポップス イン ブラス
八学 Beeeet”! (両公演)
リトル・マーメイド・メドレー 作曲:A.メンケン (第1公演)
魔女の宅急便コレクション 作曲:久石譲 (第2公演)
ダンスヘアスプレーより「You can't stop the beat」 作曲:M.シャイマン (両公演)
THIRD STAGE 楽しいブラス (両公演共通)
ステージドリル 「WICKED」 作曲:S.シュワルツ
ブラックライト音楽劇「白雪姫」 編曲:しろたにたかし
合唱「青い鳥」 作詞:安岡優、作曲:北山陽一、編曲:清水信之
FINALE
華麗なる舞曲 作曲:C.T.スミス (第1公演)
歌劇「カヴァレリア・ルスチィカーナ」 作曲:P.マスカー二(第2公演)
印象に残ったのは第3部ですね。マーチング、ブラックライト音楽劇、そして合唱と、このクラブの音楽性が凝縮されています。マーチングは狭い舞台で苦労していましたが、全国大会常連の実力を発揮。音楽の迫力も兼ね備わってきました。来年こそは全国大会出場を奪回し金賞をゲットしてくれるでしょう。
ブラックライト劇は全て3年生の手作り。ディズニーランドで公演してもお客さん呼べるのではないでしょうか。わざわざ千葉県から見にきてくれた妹と姪も感激していました。暗闇の中、光る指揮棒だけを頼りに暗譜で奏でられる演奏もプロ並みですね。生演奏の迫力や繊細な表現など申し分ありません。司会者の稲村さんが「魔女が夢に出てきそう」と絶賛した演技力、あるいは七人の小人も愛嬌たっぷりでした。きっと背が低い人を選んでいるのでしょうね。娘もその中に確か入っていたような・・・この吹奏楽部は毎年ディズニーシーで吹奏楽を演奏しているようなので(ブラックライトではありません)、もしかしたら顧問の先生は実はディズニーファンなのでは(笑)。
そして最後の合唱も素晴らしい。歌声に音楽性が滲み出ていますね。楽器演奏に通じるところがあります。音楽の基本は歌です。今年もピアノ伴奏を担当した副顧問の先生がインタビューに答えていました。昨年よりも場慣れして?素晴らしい伴奏でした。特に第2公演は、感極まった3年生の涙まで引き出してしまうほどの名伴奏。
第1部のブラスの響きでは第2公演で演奏された三善晃の「交響三章」が印象に残っています。難しい現代音楽もこなしてしまう演奏力というか、現代音楽の魅力を見事に引き出し、もう一度聞いてみたいという気分にさせてしまうところが凄いです。第3演目では今年も名誉顧問の先生がタクトを振りました。
第2部のポップスの八学Beeeet!はすっかり十八番として定着。ますます体育会系クラブであることの確信を深めました。始めて見た人は衝撃うけるかもしれません。最後の3年生のダンスも素晴らしい。ダンス部員の賛助出演と言っても誰も疑いません。娘はメンバーに参加していませんが、いつ練習してきたのだろう・・・
FINALEでは第1公演がC.Tスミスの「華麗なる舞曲」、第2公演がマスカーニの「カヴァレリア・ルスティカーナ」です。華麗なる舞曲は、とっても難しそうな曲です。吹奏楽ファンには魅力かもしれませんね。でもオペラ好きにとっては圧倒的に後者が印象に残りましたね。3年前にこの高校の演奏会で最初に衝撃をうけたのは、実は「マノン・レスコー」でした。そして最後は「カヴァレリア・ルスティカーナ」。情熱的なヴェリズモオペラの旋律を、壮大なスケールで鳥肌がたつほど熱く熱く演じてくれましたね。完全燃焼に相応しい最後でした。
衝撃を受けたという意味では、第2公演の途中に演奏された打楽器八重奏≪The WAVE≫が圧巻でした。アンサンブルコンテストで東京都代表に選ばれ3/21の全国大会に出場します。衝撃的で高校生でここまでやるかという技術とド迫力。金賞目指して頑張って下さい。
ところで、今日も「はちおうじ君」が大活躍。思わず限定のクリアファイルを250円で買ってしまいました(笑)。司会の稲村なおこさんが、はちおうじ君は少し痩せたみたいと語っていましたが、ダイエットしちゃったのでしょうか?
はちおうじ君はプレゼント交換時に舞台に出てきて愛嬌ある姿を披露してくれました。プレゼント交換についても面白い出来事がありましたが、個人情報を含むので紹介するのは控えておきます。でも、稲村さんがNHKの歌のおねえさんだったことを始めて知りました。
朝から夕方まで2公演連続して楽しませてもらいました。吹奏楽部の皆さん、踊って、歌って、そして素晴らしい八学サウンドを会場いっぱいに響かせてくれました。引退していく3年生にとって、この3年間は人生にとってかけがえのないそして貴重な体験の連続であったことでしょう。娘を見ているとこの3年間で人間的にも大きく成長したように感じています。皆さん、新たな飛躍へ向け、3年間の経験を糧にして更に邁進して欲しいですね。娘は次の目標設定済です。これからの大学生活は6年間の長丁場となります。たった4ヶ月の受験勉強では入学の時点で相当遅れをとっているものと思われます。息つく間もなく春休みは猛勉強ですかね。