今日も汗ばむ陽気でしたが、湿度が低く日陰では心地良い風が吹きました。午後から3時間ほど空き時間ができたので、実家近くの長沼公園へタマノカンアオイ(多摩の寒葵)の花を探しに出かけました。
15年ほど前まで長沼公園のすぐ近くに住んでいたため、ここには数多く訪れたことがあります。カタクリの花が終わる頃から5月にかけてタマノカンアオイ(多摩の寒葵)の花が落ち葉に埋もれてひっそりと咲いていたのを昨日高尾山へ登ったときに突然思い出し、早速行ってみることにしました。タマノカンアオイは文字通りカンアオイ属の中で多摩丘陵にのみに自生する種ですが、近年個体数が激減して絶滅危惧種2類(絶滅の危険が増大している種)に指定されているようです。
当時は、特徴ある葉と奇妙な花の存在は認識していましたが、昨年のGWに町田のえびね苑に行った時に始めてその名前を知り、絶滅危惧種であることは昨日インターネットで初めて気付きました。
園内には野猿の尾根道に至るいくつかの登山路があります。長沼に住んでいた15年前に比べると公園内の遊歩道が整備され、ところどころで植生保護のために柵が設けられています。雑木林も手入れが行き届いています。上の写真は長泉寺尾根の様子です。
お目当てのタマノカンアオイの葉は、尾根道のいたるところで見ることができますが、ほとんどは枯葉の中に埋もれています。落ち葉の少ないところでは上のように不思議な花が顔を出しています。
大きな葉っぱに隠れて咲いていた花です。右側の葉を花の下に動かしてパチリ。撮影後は元に戻しておきましたよ。
別な花を横から見てみました。
タマノカンアオイの花数は昔より多くなった印象です。雑木林全体に手入れが行き届き、きっとボランティアの方々によって保護されているのでしょう。先日実家で聞いたところ、カタクリの花もボランティアの皆さんにより大事に育成されているようです。昔は早春になると雑木林をかき分け、カタクリの花を探した記憶がありますが、今では保護区として立ち入り禁止になっていました。
キンランの花も咲き始めていました。栃本尾根の先、日邸団地に隣接するエリアは地権者の御好意により立ち入りが可能になっています。そのあたりで数多く見ることができました。霧降の道でもチラホラ姿が見られ、野猿の尾根道の頂上園地では保護されている一画もあります。
キンランの花を接写してみました。
西尾根で見つけたギンランの花です。ピント合わせに失敗して少しボケちゃいました。ギンランは時期的に少し早いようでまだチラホラです。西尾根のこの花はハイキング客に注意を喚起するため誰かが石で囲ったのでしょう。すぐに分かりました。
キンラン、ギンランのほかにもジュウニヒトエやアマドコロの花が野山を彩っていました。山藤の花も満開で、ホオノキにも大きな花が咲き始めています。
展望園地から見た八王子の町です。サザンスカイタワーがひときわ目立っていました。
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