愛の陶酔に浸ってきました!オペラは人類が創造した舞台芸術の極みです。久しぶりにオペラの醍醐味を体験し、生きる喜びを感じた素晴らしい一夜でした。前奏曲、そしてイゾルデの死の旋律がまだ頭から離れません。
バレンボイム、ベルリン国立歌劇場、ワーグナの組み合わせはちょうど10年前にNHKホールで衝撃の「ワルキューレ」を体験して以来です。当然期待レベルは高まる一方でしたが、その期待を遥かに凌駕する公演でした。何故って?感動とは理屈抜きで、自然に涌き出てくるものです。これは単なるオペラ公演ではありません。ワーグナーの世界、そしてトリスタンとイゾルデがこの劇場空間に出現したのです。全ての聴衆が劇場の中で媚薬を飲まされ、愛に陶酔したのです。
終幕のイゾルデの死は涙なくして語れません。ワルトラウト・マイヤーはワーグナー歌手として絶頂期を過ぎたかな?とはいえ、ここまで感動を与えてくれるイゾルデは他にいるでしょうか。透明で気品ある声、言葉と感情が歌唱から伝わってきます。決して絶叫はしません。10年前のジークリンデ役に比べると年齢のせいか声の張りが若干落ちたみたいですが、今日のイゾルデにとってはどうでも良いことです。
音楽が終わり余韻が残る中、劇場は静寂に包まれています。観客の全てが心の中で涙を流しているのでしょう。ところが、幕が降りる途中に一部の気の早い人達が拍手を始めてしまいました。すぐに消えましたが、うーんショック!!
7年前に東京文化会館で デボラ・ボラスキーのイゾルデ(確かベルリンフィル、アバド指揮)を聴きましたが、その時の感動より今日のほうが上回っていました。
一方、トリスタンのクリスティアン・フランツは、ヘルデンテノールらしく堂々たる歌いぶり。先日の某タンホイザー役のように音を外すこともなく安心して聞いていられます。でも容姿が違うな・・・ポッコリお腹は騎士には馴染みませんが歌が良かったのでまッいいか。。。
でも主役2人共に、相当疲れていたように感じました。この大役を2日置きに4回も演じたそうで、今日が最終日。日本のオペラファンのために本当に頭が下がります。本来であれば4~5日空けて万全の体調で臨んで欲しかった。
脇役も粒揃いです。マルケ王にはルネ・パペ。男前でファンクラブが出来そうです。10年前のワルキューレ公演ではフンディング役を演じ、美声と声量が印象に残りましたが、今回は大バス歌手としての貫禄も備わってきましたね。拍手も一番大きかった。その他、ブランゲーネ役のミシェル・デ・ヤング、クルヴェナル役のロマン・トレケルも熱演。忘れてはいけない大ベテラン、ライナー・ゴールドベルクがメロートを演じていました。
バレンボイムのワーグナーはいつもながら素晴らしい。世界最高峰の音作りではないでしょうか。いや~もう一度聴きたい。そう思ったのは私だけではないでしょう。このオペラが持っている魅力なのかもしれません。
今週はワーグナーの魅力を堪能した一週間でした。暫くは夢うつつで、仕事にならないかもしれないなあ。。。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/69/75/7311b44e0f13c496fea4c621f07f725e.jpg)
ところで、今日は平日マチネ公演でした。でも予想外に満席で大入りの表示。何か大相撲みたいで、思わず苦笑してしまいました。公演プログラム3000円も高い。でも記念に買ってしまいました。
NHKホールに来たのは9年ぶりです。いつもは新国立劇場ばかりなので、観客3000人のホールが凄く巨大に見えてしまいます。今回の座席は3階の6列正面とかなり後ろのほうでしたが、意外にも音響がよく立体感があります。先日の新国立劇場よりもNHKホールのほうがワーグナー公演にむいているのではと思いました。でも歌手にとってはホールが巨大すぎて大変ですね。
バレンボイム、ベルリン国立歌劇場、ワーグナの組み合わせはちょうど10年前にNHKホールで衝撃の「ワルキューレ」を体験して以来です。当然期待レベルは高まる一方でしたが、その期待を遥かに凌駕する公演でした。何故って?感動とは理屈抜きで、自然に涌き出てくるものです。これは単なるオペラ公演ではありません。ワーグナーの世界、そしてトリスタンとイゾルデがこの劇場空間に出現したのです。全ての聴衆が劇場の中で媚薬を飲まされ、愛に陶酔したのです。
終幕のイゾルデの死は涙なくして語れません。ワルトラウト・マイヤーはワーグナー歌手として絶頂期を過ぎたかな?とはいえ、ここまで感動を与えてくれるイゾルデは他にいるでしょうか。透明で気品ある声、言葉と感情が歌唱から伝わってきます。決して絶叫はしません。10年前のジークリンデ役に比べると年齢のせいか声の張りが若干落ちたみたいですが、今日のイゾルデにとってはどうでも良いことです。
音楽が終わり余韻が残る中、劇場は静寂に包まれています。観客の全てが心の中で涙を流しているのでしょう。ところが、幕が降りる途中に一部の気の早い人達が拍手を始めてしまいました。すぐに消えましたが、うーんショック!!
7年前に東京文化会館で デボラ・ボラスキーのイゾルデ(確かベルリンフィル、アバド指揮)を聴きましたが、その時の感動より今日のほうが上回っていました。
一方、トリスタンのクリスティアン・フランツは、ヘルデンテノールらしく堂々たる歌いぶり。先日の某タンホイザー役のように音を外すこともなく安心して聞いていられます。でも容姿が違うな・・・ポッコリお腹は騎士には馴染みませんが歌が良かったのでまッいいか。。。
でも主役2人共に、相当疲れていたように感じました。この大役を2日置きに4回も演じたそうで、今日が最終日。日本のオペラファンのために本当に頭が下がります。本来であれば4~5日空けて万全の体調で臨んで欲しかった。
脇役も粒揃いです。マルケ王にはルネ・パペ。男前でファンクラブが出来そうです。10年前のワルキューレ公演ではフンディング役を演じ、美声と声量が印象に残りましたが、今回は大バス歌手としての貫禄も備わってきましたね。拍手も一番大きかった。その他、ブランゲーネ役のミシェル・デ・ヤング、クルヴェナル役のロマン・トレケルも熱演。忘れてはいけない大ベテラン、ライナー・ゴールドベルクがメロートを演じていました。
バレンボイムのワーグナーはいつもながら素晴らしい。世界最高峰の音作りではないでしょうか。いや~もう一度聴きたい。そう思ったのは私だけではないでしょう。このオペラが持っている魅力なのかもしれません。
今週はワーグナーの魅力を堪能した一週間でした。暫くは夢うつつで、仕事にならないかもしれないなあ。。。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/69/75/7311b44e0f13c496fea4c621f07f725e.jpg)
ところで、今日は平日マチネ公演でした。でも予想外に満席で大入りの表示。何か大相撲みたいで、思わず苦笑してしまいました。公演プログラム3000円も高い。でも記念に買ってしまいました。
NHKホールに来たのは9年ぶりです。いつもは新国立劇場ばかりなので、観客3000人のホールが凄く巨大に見えてしまいます。今回の座席は3階の6列正面とかなり後ろのほうでしたが、意外にも音響がよく立体感があります。先日の新国立劇場よりもNHKホールのほうがワーグナー公演にむいているのではと思いました。でも歌手にとってはホールが巨大すぎて大変ですね。