おかんのネタ帳

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山村農家の建物

2014-04-17 23:21:19 | 旅の想い出
祖谷のかずら橋から、その少し奥まで行ってみました。
国指定の重要文化材の住宅があるというので、見てみたくなったんですね。
どこ行っても、そういうのんは見逃せません~
習俗というか、人々の暮らしに密着した「家」は、ほんとに興味深いです。



地図をたよりに山間の道を祖谷川に沿って進むと、「木村家」の看板。
それをたよりに、いっそう細い山道を上がっていくと、ありました~



茅葺きの、まさしく山間の一般住宅です。
今なお、ここに住んではるようで、お茶&団子の接待代を払うことで、
住まいの一部を、一般公開されているようです。



縁にあった大きな太鼓。

「太鼓を強く大きな音で、数回たたいておよびください」

呼び鈴ではなく、太鼓なんですね~

数回たたくと、上品な奥さまが出てきてくださいました。



招き入れてもらった広い「オモテ」の間です。
いろりが二つ。火が入ってます。

「茅葺きの屋根の家を守るために、火は消せなくて、夏でも火が入ってるんですよ」

家の中の空気を暖めることで、木材中の含水率を下げて腐食しづらくなり、
煙に含まれるタール(木タール)が、梁や茅葺屋根などの建材に浸透して、
防虫性や防水性を高めることになるんですね~



コーヒーを待っている間に、奥から、袢纏を着たご主人が登場。
いろりの前に座って、いろいろなお話をしてくださいました。



パンフにも書かれてるけど、この建物は中規模な山村農家の建物で、
お寺の建物をもらい、その古い建材で改築したらしい。
釣井という集落の山腹の斜面を切り盛りして建っています。

ご主人で16代目とか。

「おそらく、1000年ぐらい前から、先祖がここに住んでたと思いますね」

定年まで池田市の方で働いていて、リタイアしてから、
この家で、奥さまと二人で暮らしているとか。
昭和51年に重要文化財に指定され、59年に文化庁の指導と援助を受けて、
復元修理したようです。屋根も、平成19年に吹き替えしたとか。

奥にある別棟を、今の生活に合った造りにして生活しているそうです。

「このままの住まいでは、冬は寒すぎますからね」

確かに、縁に雨戸が入るものの、障子しか建具はないし、
天井がないので、機密性はないですからね。

「それでも、不便さは感じませんよ。テレビもあるし、
 インターネット環境も整えてありますから」

なるほど~
昔、ここに住む人たちは、自給自足の生活をしていたとか。
今は畑しかないけど、棚田に米を植えていたようです。

「今は、買い物も、高知や池田へ行きますから、
 食べ物も変わりないですよ」

オモテの間にたたずむと、目の前にある山々が見えます。
自然と向き合いながら、四季を感じる暮らしができるんでしょうね。

この日は、私ら夫婦だけやったけど、
ピーク時は、日に40~50人訪れるという木村家。
ゆっくりしすぎて、昼寝していく人もいるそうです。

まったり、半時間以上話していたかも。
ご主人の阿波弁が、なんか懐かしい・・・ウチの母は徳島出身やったからね。



帰り道、かずら橋の辺りまで戻ってきたら、
観光バスで訪れる観光客に対応してできたという「夢舞台」。
後ろの斜面に、家が点在してますけど、その景色に反するような?舞台!

祖谷の谷に、ほんまに舞台のようにして造った施設なんですねぇ~


旅のレポはまだ続きます・・・