おかんのネタ帳

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桂米朝追善 米朝一門会

2015-08-18 23:53:31 | 日々のつれづれ
16日、「桂米朝追善 米朝一門会」に行ってきました。



大阪、サンケイブリーゼです~

今年は、米朝さんの初盆ということもあって、直弟子さんが勢揃い。
そして、米朝さんの家で内弟子修行をした、吉朝一門も、
舞台に上げてもらえると言うことで、(米朝事務所の噺家さんだけやけど・・)
彼らの「リレー落語 東の旅」を聞きたくて行ってきました!



ロビーに大きな米朝さんの幕が上がってました。
写真撮影は禁止なので撮れませんけど、遺品もいろいろ展示されてて、
・・・タバコ盆とか、愛用のカバン、コーム、資生堂のBRAVAのトニックも~

ブリーゼのホールはブリーゼタワーの7階。
地下からエレベーターに乗ったら、偶然、吉坊くんも乗ってきて。
今は、西郷輝彦さんの事務所に移らはったし、この日は、
出番はなかったようですけど・・・下座で鳴り物してはったんかなぁ・・


16日は、11時開演の朝席と、15時開演の昼席。
朝席に、吉朝一門が出てくれるので、朝からブリーゼです~~

司会進行は米朝事務所所属の、唯一のアナウンサー今井雅之さん。
米朝事務所の前は、たかじんの事務所やった人ですけどね・・・
って、一緒に行った友だちに話してたら、本人も言うてました。

「前はたかじんさんの事務所にいまして・・・
 最後は、人格者の事務所に来られました~」

まずは一門挨拶から。
壇上、最前列に直弟子がずらり~
後ろに孫弟子、その後ろに、孫弟子とひ孫弟子・・・
米朝事務所の噺家さんばかり、総勢40名。

中央のざこばさんが、いつものように、あわわ・・な挨拶(笑)
米朝亡き後の、米朝事務所の専務取締役。

「わたいみたいなんが一番ていうのも・・・」

と言いながら、マイクを、後ろの南光さんに。

「私は、常務Aですから~」 とマイクを返したんで、

「ほな、息子に渡しますわ~」 と米團治さんへ。

「(米朝事務所)ヒラの、米團治です~」(笑)

直弟子を上から紹介しつつ、次は誰や?と、隣の米輔さんに。
しまいに、あんたしゃべりとマイクを渡すと、米輔さんが、
案の定?話が長いので、また、マイクを取り上げてましたね~

そして、前座が、なんと、そのざこばさんの「子ほめ」。

前座ネタとして、東の旅発端の次に、米朝師匠に、
このネタを教えてもらうんやそうです。
ざこばさんの初舞台は刑務所。このネタをやったんですって。

刑務所の囚人たちは「笑い」に飢えてるから、
必ず笑ってくれる、だから初舞台に連れていってくれたんやと。
よう受けたそうですよ~ 師匠曰く。

「老人ホームでのうて、良かったなぁ」って。

言葉がでにくいのは、ざこばさんの特徴?やからね。
出にくいときは、それをネタのようにしはるんで(笑)
言葉があやしい時は、もう、確信犯みたいなもんで、笑わしてくれます!

2番目が、吉朝さんの弟子たちによる東の旅。
高座の上に、見台とひざ隠しを2台置いて、
トップバッターは、吉の丞くんと佐ん吉さん。
張り扇と扇子を持って、同時に東の旅を語り始めます。

さて、喜六、清八といぅ大阪の若いもん、
だいぶ時候もよぉなったんで「ひとつお伊勢参りでもしょやないか」
といぅえぇ加減な連中がありまして・・・

という感じで始まる話です。
所々一緒に語り、ところどころ片方が語る、
リズムがあって、ええもんですね。

・・・「ちりとてちん」のひぐらし亭のシーンを思い出すわ~

演者がチェンジして、2番手はよね吉さんとあさ吉さん。
なんともええ加減な?二人が、煮売り屋をお互いにやりとり。
漫才のようなツッコミなど掛け合いがあって、
なんとも、ほほえましい~~
でも、二人で稽古しはったらしいですよ。
あさ吉さんがブログで言うてはりました・・・→ こちら

筆頭弟子やのに、兄さんになりきれないあさ吉さん。
がんばってはりましたよ~

三番目は、しん吉さんと吉弥さん。
軽業をもってきはりましたね~

吉弥さんの声はよう通るし、得ですよね~
オチをこれでええんかと、替えたのも披露。

「・・・ほらぁ、お客さんの反応ないやん
 やっぱり、米朝師匠の考えはったオチにしとこか」

ということで、元のオチにしてはりました~(笑)

このあとは、米左さんの「影清」。
なかなかフルで聞いたことがない噺ですが、
やはり、オチまでいかず・・・
というか、盛りだくさんなので、あまり覚えてない・・・ごめんなさい~

中入り後はトークショーから。

この回は、今井さん司会、南光さん進行で、
正司照枝さん、花江さん、芦屋小雁さん、
笑福亭仁鶴さん、ハイヒールリンゴさん。

戦後、舞台で一緒やったという照枝さんたちの思い出話。
真面目で几帳面なイメージながら、一緒に劇場に出てたころは、
けっこう、ええかげんな人やったとか。
ええ人がいて(奥さん)、私らには声もかけてくれへんかったとか。

小雁さんは、一緒の仕事をしたのは映画かなんかやったらしいけど、
プライベートで、おつきあいがあったそうです。

仁鶴さんは、稽古をつけてもらった話。
入門当時、好きで聞いてた初代春團治をコピーしてた仁鶴さんを、
一門を超えて、稽古つけてくれはったと。

リンゴさんは、米朝さんのオトコマエなところが好きで、
南光さんに紹介してもらって、食事につれていってもらった話。
お正月にお年玉をもらった話、米朝さんにもらった浴衣の反物で、
リンゴさんは浴衣を作り、モモコさんはそれでビキニを作り、
奥さんからお叱りの電話をもらった話・・・当たり前やろ~!
と、またそこでお叱りが~~(苦笑)

それにしても、照枝さん82歳。小雁さんも82歳。
しっかりしてはる~~

トリの前に、色物で、勢朝さんの南京玉すだれ。
15分も時間をもらったけど、玉すだれ、3分で終わるし・・・
相変わらずの?ぼやき漫談??? やってはりました~

三重県の生まれやから、伊勢の勢と米朝の朝をとって勢朝。
米朝師匠がつけてくれたけど、実際にその名前の噺家さんが過去にいたらしい。
どんな噺家さんですか?って、師匠に聞いたら、3年ほどで亡くなったな・・・
そんな名前、つけはるんですよ~やって。

そして、言うてはりましたよ、いつものギャグ?

「大きい花束より、四角い札束」
「ご声援より、5千円」
「ティッシュよりキャッシュ」・・・

ウソかマコトか、鳥居がなかなかできず(苦笑)

そして、トリは、千朝さん、「立ち切れ線香」
芸者遊びに入れあげてる若だんな、とうとう座敷に閉じこめられ、
惚れた小糸にも会えなくなる・・・

お盆やからのネタなのか、この噺の最後に、
小糸ちゃんが弾く三味線が聞こえてたのに、
ぷつんと聞こえなくなり・・・・
線香が立ち切れました、というオチになります。

昔は花代を払うのに、線香が立ち消えるまでいくら、
というような計算をしたらしいんですね。

最後に、幽閉がとけて渡された小糸ちゃんの手紙。
思わず置屋に走る若だんな・・・でも、もはやこの世にはいない・・

悲恋モノって、落語ではどうなんやろねぇ。

友だちはそれ以前に、千朝さんの声、しゃべり方?が、
どうも好きに慣れへんと・・・・

噺家さんも、結局は好みやなぁ~