この秋、「読書」について記事を書いたんですけど、
県内の読書会の歴史、図書館の歴史を調べていて見つけたのが、
木之本にある、「江北(こほく)図書館」でした。
滋賀で最古の私立図書館。
余呉町出身の弁護士、杉野文彌氏が郷里の青少年に勉学の場をと、
明治35年、私財を投じて、3000冊の蔵書で杉野文庫を設立したのが始まり。
田舎では借り手も少ないと、その後、郡役場のある木之本に移転、
杉野氏が一万円を寄付し、寄贈された図書などもあって、明治39年、
財団法人江北図書館として開館しました。
現在の建物は、昭和50年に伊香農協の建物を移築したもの。
老朽してあちこち雨漏りもしているそうです。
でも、修理する資金がないようで・・・
杉野文庫が誕生した頃は、全国に図書館はわずか67館。
江北図書館が開館した頃は、127館。
明治後期から図書館は増えて、大正期には、県内にも19館の図書館ができ、
その数は、東京と並んで全国5位だったそうです。
しかし、世界恐慌や太平洋戦争で図書館を維持できなくなり、多くは姿を消します。
戦後、県内で残ったのは、公立が県立図書館と、彦根と水口、私立は近江兄弟社と、
この江北図書館の5館だけで、全国でも下から2番目になってしまいました。
こんな中でも、江北図書館は存続してきました。
杉野氏の「郷土の青少年に本を」という気持ちを継いで、
旧伊香郡の市町村など、地域の人々が守ってきたようです。
ここにしかない、和洋書や郡役所の資料、古地図などがあるそうです。
雨漏りしたりするので、貴重なものは滋賀大に預かってもらっているとか。
運営は寄付金など。図書館前の駐車場も貸しているようです。
市町合併で、公的な補助金もなくなり、本当に存続が危ぶまれています。
100年もの長きにわたって、地域の文化啓発に貢献したからと、
サントリー文化財団から、2013年に、地域文化賞をもらったそうです。
公立図書館が充実し、県内各市町に公立図書館がある滋賀県。
公立図書館の県民一人当たりの貸し出し冊数は日本一(平成25年度)です。
私立図書館は全国でも20館程度しか残っていないようで、
多くが大企業や宗教団体を母体とする図書館です。
1地域の人々が守ってきたところは、江北図書館しかないとか。
とはいうものの、スタッフの確保もままならないので、
子どもたちへの読み聞かせなど、おはなし会もなかなか開催できないとか。
ネットの情報を見て、大阪とか県外から訪れる人もいるそうで、
「頑張って、存続させてください」
みなさんに声を掛けられる、スタッフの方がそうおっしゃってました。
時代の荒波の中、100年以上にわたって地域て守られてきた私設図書館。
地域の文化を支えてきた、小さな図書館があることを、ぜひ、知って欲しいですね。
県内の読書会の歴史、図書館の歴史を調べていて見つけたのが、
木之本にある、「江北(こほく)図書館」でした。
滋賀で最古の私立図書館。
余呉町出身の弁護士、杉野文彌氏が郷里の青少年に勉学の場をと、
明治35年、私財を投じて、3000冊の蔵書で杉野文庫を設立したのが始まり。
田舎では借り手も少ないと、その後、郡役場のある木之本に移転、
杉野氏が一万円を寄付し、寄贈された図書などもあって、明治39年、
財団法人江北図書館として開館しました。
現在の建物は、昭和50年に伊香農協の建物を移築したもの。
老朽してあちこち雨漏りもしているそうです。
でも、修理する資金がないようで・・・
杉野文庫が誕生した頃は、全国に図書館はわずか67館。
江北図書館が開館した頃は、127館。
明治後期から図書館は増えて、大正期には、県内にも19館の図書館ができ、
その数は、東京と並んで全国5位だったそうです。
しかし、世界恐慌や太平洋戦争で図書館を維持できなくなり、多くは姿を消します。
戦後、県内で残ったのは、公立が県立図書館と、彦根と水口、私立は近江兄弟社と、
この江北図書館の5館だけで、全国でも下から2番目になってしまいました。
こんな中でも、江北図書館は存続してきました。
杉野氏の「郷土の青少年に本を」という気持ちを継いで、
旧伊香郡の市町村など、地域の人々が守ってきたようです。
ここにしかない、和洋書や郡役所の資料、古地図などがあるそうです。
雨漏りしたりするので、貴重なものは滋賀大に預かってもらっているとか。
運営は寄付金など。図書館前の駐車場も貸しているようです。
市町合併で、公的な補助金もなくなり、本当に存続が危ぶまれています。
100年もの長きにわたって、地域の文化啓発に貢献したからと、
サントリー文化財団から、2013年に、地域文化賞をもらったそうです。
公立図書館が充実し、県内各市町に公立図書館がある滋賀県。
公立図書館の県民一人当たりの貸し出し冊数は日本一(平成25年度)です。
私立図書館は全国でも20館程度しか残っていないようで、
多くが大企業や宗教団体を母体とする図書館です。
1地域の人々が守ってきたところは、江北図書館しかないとか。
とはいうものの、スタッフの確保もままならないので、
子どもたちへの読み聞かせなど、おはなし会もなかなか開催できないとか。
ネットの情報を見て、大阪とか県外から訪れる人もいるそうで、
「頑張って、存続させてください」
みなさんに声を掛けられる、スタッフの方がそうおっしゃってました。
時代の荒波の中、100年以上にわたって地域て守られてきた私設図書館。
地域の文化を支えてきた、小さな図書館があることを、ぜひ、知って欲しいですね。