おかんのネタ帳

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Sing a Song 

2018-03-22 14:11:36 | 演劇・舞台
週明けから、またバタバタの日々ですが、
火曜日は、兵庫芸術文化センターへ。
トム・プロジェクトプロデュース「Sing a Song」を観て来ました。



劇団チョコレートケーキの古川健さんが書き下ろし、
劇団主宰の日澤雄介さんが演出。
古川さんは、演劇界で、今、最も注目を集めている脚本家らしいです。

劇団チョコレートケーキは・・・
2000年、駒澤大学OBを中心として結成された劇団。
硬派な歴史劇を次々に世に送り出し、
2014年、大正天皇の一代記を描いた『治天ノ君』で、
第21回読売演劇大賞選考委員特別賞を受賞。

2015年には劇団としての実績が評価され
第49回紀伊國屋演劇賞団体賞を受賞。

今回の作品は、あのブルースの女王淡谷のり子さんがモデル。
戦時下で、軍から禁止されながらも、歌を兵士に届けようとした、
1人の歌い手と、彼女の歌を愛した人々の物語。


主人公の三上あい子役を戸田恵子さん、
そのマネージャー役には大和田獏さん、
歌手の専属ピアニスト役には藤澤志帆さん、
そのほか憲兵や軍人などの役で元唐組の鳥山昌克さん、
TRASHMASTERSの髙橋洋介さん、劇団チョコレートケーキの岡本篤さんが出演。
演技派・実力派揃いの舞台です。

オープニングが、戸田恵子さんの「浜辺の歌」でした。
美しい衣装で、明るく優しく歌います。
伴奏は、アコーディオンです。

続いて、淡谷のり子さんのあのポーズで、「別れのブルース」を。
淡谷さんよりも、伸びやかで軽い感じですけど、
でも、お上手ですよね~~

このブルースが、戦時下では歌ってはいけない、
服装も、派手なドレスはダメで軍服を着なさい、そう言われた時代だそうです。

でも、兵隊さんたちには、そういう歌こそ慰めになったし、聞きたがった。
淡谷さんは軍部の意向に妥協しないで、ぎりぎりのところまで抵抗して、信念を貫いたそうです。
あの時代にすごい気骨を持っていた女性なんですね。

「人をしに追いやるような歌は歌じゃない。だから軍歌は歌わない」

戸田さんも、劇中で何度も憲兵とやり合い、自分を貫きます。
客席がざわざわとしたのは、特攻の若い兵士たちの前で歌った時。

三上あい子は、「別れのブルース」を歌いながら、
泣けてきて、途中で歌うのを辞めてしまいます。

彼女の歌の途中で、出発する予定の若い兵士が、
会場を出て行くんですね。

行きの燃料はあるけど帰りの燃料はない、
神風特攻隊の出発は死への旅立ちなんです。

「彼らは本当に、神です。あどけない子もいた。
 若い命を、そんなふうに使うなんて、絶対、間違ってます!」

会場のあちこちで涙をすする音が・・・

ちらりと、今の日本を憂いてしまいます。

命をかけて日本を守るって?
誰のために? なんのために??

今の私たちは、敗戦後の日本が、めざましく躍進して、
経済大国になっていったことを知ってるし、
戦争が間違っていることを大きな声で言えます。

でも、当時の人々は、国からの指令がすべて正しいことやったんですね。
自ら志願して特攻隊に入る子、命もろとも敵機に飛び込んでいく特攻隊の悲しさ。


戸田さんは、劇中で、他に「荒城の月」「雨のブルース」を歌いました。
四角いスタンドマイクの前で、ピンスポットをあてられながら。

エンディングは「リリーマルレーン」でした。

音楽はいいね~

きっと、戦時下の兵士たちの癒しになったはず。

オマケ・・・

すぐ近くにある野菜ビストロ・レギュームでランチ。



前菜とスープ。



蒸し野菜。
蓋付きの鉄鍋?で登場。



上に乗っかってる水菜をめくったら、いろんな野菜が入ってます。
ほくほくで、おいしい~

これにパン、デザート、コーヒー・・1980円やったかな。




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