阪神・淡路大震災から28年。
もう、28年なんやね・・・
一昨年、関西芸術座の公演「ブンヤ、走れ!」という作品を鑑賞会で上演しました。
阪神・淡路大震災の当日からの、地元神戸新聞の人たちの、約1か月間の様子を描いた作品 → こちら
窮地に陥った神戸新聞社の苦闘をつづった「神戸新聞の100日」がもとになっています。
時とともに風化してしまいそうになるけど、演劇にはそれを伝える力、役目があるなと、しみじみ。
さて、今年最初の鑑賞会活動は、2月例会の事前学習会から。
12月はいろいろ忙しくて、実は彦根に行けてなく・・・久しぶりの彦根でした。
なんで12月が忙しかったか・・・それはまた・・・(汗)
2月例会は、劇団昴の「評決」です。
実は、昨年に9月に東京で拝見してるんですよね。
(映画の試写会の招待に当選して!上京したついでに観てきたという・・)
彦根で観る前に観ておきたくて。紹介記事も書かねばですしね。
昴という劇団は、文学座から分かれた劇団。
翻訳物を得意としていて、ひこね演劇鑑賞会でも、何度も来ていただいて。
私が入会してからも、「ラインの監視」、「アルジャーノンに花束を」を上演しています。
どちらも観応えある作品でした。
今回は、タイトルからもわかるように法廷劇です。
裁判所がくだす判断は「判決」ですが、「評決」というのは、陪審員がくだす判断。
アメリカの陪審員制度は陪審員(全員が一般人)全員の意見が一致しないと評決されません。
日本の裁判官制度は裁判官が入って、そのうえで判断しますよね。
かつて正義感あふれる弁護士だった主人公のギャルビンは、色々あって今は飲んだくれて、
新聞の死亡記事をネタに、示談金で生活をつないでいるダメダメ弁護士。
その彼が、医療過誤で植物状態になった女性の弁護を引き受け、彼女の病室を訪ねて気持ちが変化。
彼女のために、犯罪として立件しようとする物語です。
示談金で穏便にすませようとする病院側。経営は大きなカトリック教会。
権威ある大司教がいて、医者も高名な人、敏腕な弁護士もついてます。
法廷シーンはほんとに引き込まれますね。
台詞劇で定評のある昴の舞台。
場面数の多さも特徴で、ステージ上の各所でセットがつくられ、照明が切り替えられて場面転換していきます。
セットも細かくて、ギャルビンの事務所、彼が立ち寄るバー、手術室、病室、法廷・・のセットがつくられてます。
宗教観や陪審員制度、医療システムなど、日本とは違う部分はわかりづらいけど、医療過誤は日本でも起こりえること。
特に出産は身近なことなので、裁判の行方は気になります。
そしてなにより、この裁判で、ギャルビン自身も人として再生していくのがキモですね。
その、ギャルビンを演じる劇団昴の俳優・宮本充さんが、なんと、事前学習会に来てくださいました。
ほぼ、私らと同年代。
ご本人曰く、8分の1、ロシアの血が入ってるそうで、なるほど、そういう感じの?お顔です。
「おしゃべりはヘタで~」
結婚式の司会を頼まれて2度やったけど、名前を間違える、ものをひっくり返す(やったかな)で二度とも失敗したとか。
(おしゃべりの失敗にはならへんかと~)
なんて、おっしゃりながらも、作品について、ご自身について、楽しく話してくださいました。
母子家庭で引っ越し魔?のお母様の影響で引っ越しを20回以上もしてきた話。
産まれは違うけど、大阪に一番長く住んでいて、高校を競るまでは大阪だったとか。
神経質だったせいか、自然の多い北海道大学に行けと母親に言われて北大に。
おしゃれなアパートに住んで・・・というつもりが、母親に言われてバンカラな寮に入ることに。
エピソードの数々が、ほんとに面白くて!
40年以上も前の北大の寮て、すっごいですね~~
新入生の迎え方とか、赤フンでお酒を買いに行かされたり、雪の中にほおりだされたり・・・寮歌も一節、それがまたお上手で!
その寮で知り合った同級生が北海道の演劇鑑賞会に入っていて、誘われて舞台を観たのが演劇との出会い。
文学座の芝居(なんていうお芝居か、失念~汗)で、それが面白くて鑑賞会に入会。
自由劇場の「上海バンスキング」では、終演後に衣装を着けた役者が並んで見送ってくれる、それにも感動したとか。
やがて、化学を学んでたのに就職をやめて上京、文学座の研究所の門をたたいたのだそうです。
無事に研究生になれたものの(演劇界の東大っていわれてるらしいよ!)
1年後には落とされて(数人しか進級できないらしい) どうしようってなったときに、
同期の仲間に「劇団昴」をすすめられて、昴に入ったそうです。
北大へ行くようすすめたお母さま、演劇鑑賞会をすすめた寮の同級生、昴をすすめた同期生、
それらの皆様、ありがとう~って感じですよね。
宮本さんは声優としても活躍されてて、イーサン・ホークの吹き替えとか、ディスに―の「Tライオンキング」のシンパの声など、
洋画界、アニメ界でも活躍されてます。
「親の顔が見たい」という作品で近畿には来られているのですが(彦根では上演ナシ)
中学校の女子生徒がいじめで自殺をする、という話で、いじめてた中学生の親の役を演じたとか。
すっごい嫌な役て、「アンケートに、こいつだけは許せない」と書かれたらしい。
「これは、役者として褒められたことなので、うれしかったです」
さてさて、「評決」は、2月12日(日) 16時30分上演。
ひこね市文化プラザ グランドホールです。
興味ある方、ぜひ、劇場でご覧くださいね。
お問い合わせは
ひこね演劇鑑賞会 TEL:0749-27-3739 (開局日=火木土13:00~17:00)
mail:h-enkan@maia.eonet.ne.jp
もう、28年なんやね・・・
一昨年、関西芸術座の公演「ブンヤ、走れ!」という作品を鑑賞会で上演しました。
阪神・淡路大震災の当日からの、地元神戸新聞の人たちの、約1か月間の様子を描いた作品 → こちら
窮地に陥った神戸新聞社の苦闘をつづった「神戸新聞の100日」がもとになっています。
時とともに風化してしまいそうになるけど、演劇にはそれを伝える力、役目があるなと、しみじみ。
さて、今年最初の鑑賞会活動は、2月例会の事前学習会から。
12月はいろいろ忙しくて、実は彦根に行けてなく・・・久しぶりの彦根でした。
なんで12月が忙しかったか・・・それはまた・・・(汗)
2月例会は、劇団昴の「評決」です。
実は、昨年に9月に東京で拝見してるんですよね。
(映画の試写会の招待に当選して!上京したついでに観てきたという・・)
彦根で観る前に観ておきたくて。紹介記事も書かねばですしね。
昴という劇団は、文学座から分かれた劇団。
翻訳物を得意としていて、ひこね演劇鑑賞会でも、何度も来ていただいて。
私が入会してからも、「ラインの監視」、「アルジャーノンに花束を」を上演しています。
どちらも観応えある作品でした。
今回は、タイトルからもわかるように法廷劇です。
裁判所がくだす判断は「判決」ですが、「評決」というのは、陪審員がくだす判断。
アメリカの陪審員制度は陪審員(全員が一般人)全員の意見が一致しないと評決されません。
日本の裁判官制度は裁判官が入って、そのうえで判断しますよね。
かつて正義感あふれる弁護士だった主人公のギャルビンは、色々あって今は飲んだくれて、
新聞の死亡記事をネタに、示談金で生活をつないでいるダメダメ弁護士。
その彼が、医療過誤で植物状態になった女性の弁護を引き受け、彼女の病室を訪ねて気持ちが変化。
彼女のために、犯罪として立件しようとする物語です。
示談金で穏便にすませようとする病院側。経営は大きなカトリック教会。
権威ある大司教がいて、医者も高名な人、敏腕な弁護士もついてます。
法廷シーンはほんとに引き込まれますね。
台詞劇で定評のある昴の舞台。
場面数の多さも特徴で、ステージ上の各所でセットがつくられ、照明が切り替えられて場面転換していきます。
セットも細かくて、ギャルビンの事務所、彼が立ち寄るバー、手術室、病室、法廷・・のセットがつくられてます。
宗教観や陪審員制度、医療システムなど、日本とは違う部分はわかりづらいけど、医療過誤は日本でも起こりえること。
特に出産は身近なことなので、裁判の行方は気になります。
そしてなにより、この裁判で、ギャルビン自身も人として再生していくのがキモですね。
その、ギャルビンを演じる劇団昴の俳優・宮本充さんが、なんと、事前学習会に来てくださいました。
ほぼ、私らと同年代。
ご本人曰く、8分の1、ロシアの血が入ってるそうで、なるほど、そういう感じの?お顔です。
「おしゃべりはヘタで~」
結婚式の司会を頼まれて2度やったけど、名前を間違える、ものをひっくり返す(やったかな)で二度とも失敗したとか。
(おしゃべりの失敗にはならへんかと~)
なんて、おっしゃりながらも、作品について、ご自身について、楽しく話してくださいました。
母子家庭で引っ越し魔?のお母様の影響で引っ越しを20回以上もしてきた話。
産まれは違うけど、大阪に一番長く住んでいて、高校を競るまでは大阪だったとか。
神経質だったせいか、自然の多い北海道大学に行けと母親に言われて北大に。
おしゃれなアパートに住んで・・・というつもりが、母親に言われてバンカラな寮に入ることに。
エピソードの数々が、ほんとに面白くて!
40年以上も前の北大の寮て、すっごいですね~~
新入生の迎え方とか、赤フンでお酒を買いに行かされたり、雪の中にほおりだされたり・・・寮歌も一節、それがまたお上手で!
その寮で知り合った同級生が北海道の演劇鑑賞会に入っていて、誘われて舞台を観たのが演劇との出会い。
文学座の芝居(なんていうお芝居か、失念~汗)で、それが面白くて鑑賞会に入会。
自由劇場の「上海バンスキング」では、終演後に衣装を着けた役者が並んで見送ってくれる、それにも感動したとか。
やがて、化学を学んでたのに就職をやめて上京、文学座の研究所の門をたたいたのだそうです。
無事に研究生になれたものの(演劇界の東大っていわれてるらしいよ!)
1年後には落とされて(数人しか進級できないらしい) どうしようってなったときに、
同期の仲間に「劇団昴」をすすめられて、昴に入ったそうです。
北大へ行くようすすめたお母さま、演劇鑑賞会をすすめた寮の同級生、昴をすすめた同期生、
それらの皆様、ありがとう~って感じですよね。
宮本さんは声優としても活躍されてて、イーサン・ホークの吹き替えとか、ディスに―の「Tライオンキング」のシンパの声など、
洋画界、アニメ界でも活躍されてます。
「親の顔が見たい」という作品で近畿には来られているのですが(彦根では上演ナシ)
中学校の女子生徒がいじめで自殺をする、という話で、いじめてた中学生の親の役を演じたとか。
すっごい嫌な役て、「アンケートに、こいつだけは許せない」と書かれたらしい。
「これは、役者として褒められたことなので、うれしかったです」
さてさて、「評決」は、2月12日(日) 16時30分上演。
ひこね市文化プラザ グランドホールです。
興味ある方、ぜひ、劇場でご覧くださいね。
お問い合わせは
ひこね演劇鑑賞会 TEL:0749-27-3739 (開局日=火木土13:00~17:00)
mail:h-enkan@maia.eonet.ne.jp
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