おかんのネタ帳

日々の雑感や興味のあることを書いています

焼肉ドラゴン その2

2016-04-10 23:57:25 | 舞台・映画・ドラマ
昨日は、舞台の感想を書きかけて・・結局丑三つ時を過ぎ・・
いろいろ調べながらなので・・・それでも、書ききれませんでした。

「焼肉ドラゴン」。

鄭義信さんは私よりほんの少し年下やけど、ほぼ同世代。
姫路に生まれ、姫路城の内掘りのあたりで生まれたそうです。
国有地に住んで立ち退き云々は、ご自分のお父さんの実話らしい。

姫路出身の、私の大好きな俳優さんが出演するというので、
昨秋の、鄭さん作・演出の「GS近松商店」の舞台を観に行ったのですが、
観劇の前に、鄭さんのことをいろいろと調べていて、
「焼肉ドラゴン」の再々演があることを知ったんです。

実は、2011年の再演の時に、桂吉弥さんの、
笑福亭銀瓶さんが出てる「焼肉ドラゴン」を観て感動した、
というつぶやきを見て、銀瓶さんが出てはるのを知ったんですね。

銀瓶さんも在日の方ですが、ハングルは全然できなかったらしいのに、
勉強して韓国語落語をしたり、韓国で落語会もされている噺家さんです。

何度か落語は聴かせてもらってるんやけど、シュとしたオトコマエの噺家さん。
銀瓶さんが出てるなら、よけいに観たいなぁと思ったんです。

銀瓶さんのツイッターをフォローしてるんやけど、
たまたま、昨秋、銀瓶さんのつぶやきに、

「私は新歌舞伎座の、鄭さんのGS近松商店を観に行きます」

なんて、返信を送ったら、

「鄭さんの世界観はいいですよ。僕は『焼肉ドラゴン』に
 出させてもらったのですが・・」

というようなお返事をいただいたんですね。

「それ、観たかったんです~ 観られなくて残念」

という返信を送ったら、しばらくして返信がありました。

「来年、再演されるらしいですよ。僕は出ませんが」

「東京しかないんでしょうか・・」

すると、また、しばらくして

「関西公演もあるようです。ぜひ、観に行ってください」

「ありがとうございます。行きます~」

わざわざ、調べてくれはったんですね。
いかに、銀瓶さんがこの作品を愛してはるかがわかりました。

今回も、観劇に来られてたようです。
お会いできませんでしたけど、楽屋にも行かれて、
銀瓶さんが演じた長谷川役の、大沢健さんと会われたようですよ。
在日の人たちばかりの中で、唯一、日本人の役。
キャバレーの支配人で、三女の恋人、しかも鬼嫁?がいてという・・

ちなみに、鬼嫁?の役は、あめくみちこさん。
めっちゃ秀逸で、可笑しかったし、すごかったです~
キレイな着物を着て、髪も盛ってるのに、振り乱して格闘するし。

さっすがですね。大阪弁も上手いし。
しかも、あめくさんは二役で、鬼嫁の妹であり市役所の所員さん。

「姉はクレオパトラ似ですけど、私は、楊貴妃似ですのん」

とにかく、爆笑でしたよ。

鄭さんが描きたかったのは、昨今の日韓の関係もさることながら、
歴史の中に忘れさられるかも知れない時代の風景を、
記録しておきたいという気持ちもあったようです。

初演時、脚本を書くのに1年を費やしたそうですが、
伊丹空港近くにあるN地区を、実際に取材し、
九州の炭坑が閉山したためにやってきた在日の人が、
空港を造るために、そのあたりに住んだということを知ったとか。

それが、後の「パーマ屋すみれ」の作品のベースになったそうです。

劇場でもらったA3版のチラシ。





三部作は、「焼肉ドラゴン」と、終戦後、1950年代の頃の九州の、
港町が舞台の、「たとえば野に咲く花のように」と、
1960年代の九州の炭坑の町に住む家族の物語「パーマ屋すみれ」の二作。

通し券で買ったので、二作とも観に行く予定です!

鄭さんは、自らを「棄民」と表現しはるのですが、
昭和の時代の片隅で、差別に苦しみながらも生きていた人々の生活を、
在日の、マイノリティである自分が書かないとと思っているようです。

韓国と合同で制作した初演と、2011年の再演の時は韓国公演もあったとか。
今回はなさそうやけど、「パーマ屋スミレ」は福岡公演もあるようです。


「焼肉ドラゴン」は、反戦を訴えるでもなく、差別を告発するでもなく、
政治的、思想的なことが描かれるでもない、ドタバタ喜劇です。
しかも、ラストもけして報われない。

恋人と北朝鮮へ向かった長女は、きっと帰ってこれないやろうし、
韓国へ渡った次女が、幸せになるかどうかもわからない。
妊娠して、奥さんからダンナを奪い取った三女も、生活は不安定そう。

「・・・働いて、働いて、働いて来たのに」

お父さんのセリフは、重いし、悲しい。

「これも運命、宿命なんや」

そうなんかなぁ・・・

パンフに載っている次女役の中村ゆりさんのコメントに、
稽古場で、お父さんのセリフの、「返せ・・・、息子を・・」
を聞いた鄭さんが、涙をぬぐっていたとありました。
ご自分が書いた脚本やのに。

ストーリーだけを読んだら暗いけど、笑いは満載です。

コテコテの喜劇やのに、泣ける舞台。

今月末に、2作目を、観に行きます~

鄭さんの出自から現在までのことはインタビューで → こちら




焼肉ドラゴン

2016-04-09 23:58:22 | 舞台・映画・ドラマ
年とともに、涙腺がゆくなったような気がする。
いや^そうでもないか。ずっと前から、泣き虫ではあったけど。

朝ドラ「あさがきた」が終わって、新しい朝ドラが始まり、
金曜日に、西島さん演じる「とと」が亡くなりました。
亡くなったシーンは亡かったけど、残された幼い娘たちの健気な姿にホロリ・・

ネットでは、5週続けて金曜日に大切な人が亡くなる、
○○ロスが続く・・・なんてつぶやきが多いらしい。

そういや、私の大好きな「ちりとてちん」も、
1週目に、おじいちゃんが亡くなり、
あのかわらけ投げのシーンで、私らも泣きましたわ。
ドラマの手法は、9年前と、あんまり変わってないのね。

ドラマの話しは、ともかくとして、昨日は西宮へ。
兵庫芸術文化センターで、「焼肉ドラゴン」の舞台を観てきました。



鄭義信さんの脚本、演出。
在日の鄭さんだからこそ書けた、1970年前後の関西のとある町の、
時代に埋もれ、取り残され、けれど「生きていた」人たちの、
面白くも、切ない、にぎやかで、寂しい、そんな生活が描かれた物語。



新国立劇場と韓国ソウルの劇場「芸術の殿堂」との共同で制作され、
2008年の初演の時には、数々の演劇賞を受賞し、
韓国でも上演、成功を収めたという名作です。

2011年に再演された時に、この作品のことを知ったのですが、
ずっと、観たいと思っていたら、今年、新国立劇場が、
鄭さんの他の二作とともに、戦後三部作として上演すると。
関西公演が今回もあると聞いて、三部作の通し券を買いました。

でも、観て、良かった~~
途中から涙がこぼれ来たのですが、ラストシーンでは、
サクラの花びらが舞う美しい舞台を、泣きながら観てましたね。
ストーリー自体は、けして楽しくなくて、悲観的な展開やけど、
でも、音楽は軽やかで、人々は前向きで、
どことなく希望を感じさせる終演でした。

昨秋観た鄭さんの舞台「GS近松商店」を彷彿するような、
セリフやシーンが、いくつもありましたね。
ラストも、少し似てるような気がします。
でも、あの作品よりも、もっと切なくて悲しかった。

在日の人たちの叫びが、リアルやったからでしょうか。



出演は、韓国人俳優と日本人俳優が半々です。
焼肉店「ドラゴン」の店主夫婦は、ともに純粋に韓国の俳優さん。
在日ではないので、日本語のセリフとか、いろいろ大変やったようです。

韓国語のセリフも飛び交いますが、左右の黒いボードに、
字幕が出ます。ちゃんと、関西弁でね。

なので、芝居観たり字幕見たり、忙しい舞台ですけど、
でも、ストレートに人々の思いが伝わって来ました。

ストーリーは・・→ こちらから

開演前から、ステージの焼肉店では、ほんまに肉を焼き、飲んでます。
七輪の上に網をおいて炭火で焼いてるから、煙が立ち上り、
香ばしい香りが、劇場中に充満してます。

三女の美花ちゃんや、お客のアコーディオン弾きと太鼓奏者が、
懐かしい昭和の歌を次々に奏で、歌い、楽しそうにしてるんです。

客席に入って来たお客さんはとまどいながらも、
もうすでに、昭和40年代の大阪近郊の町に引き込まれるという・・・

鄭さんの舞台なので、吉本のようなコテコテの笑いもあります。
面白いセリフの言い回しは、3回繰り返す、みたいな。
常に、飲み、歌い、言い合いをし、とっくみあいをし、
テンポの良い大阪弁の応酬があって、にぎやかです。

でも、そのあとに来る静寂が、とても切ないんですね。

15歳の長男時生くんが屋根の上で叫ぶところから、物語が始まります。

「ボクは、この町がキライです。おっちゃんらは昼間から飲んでるし、
 おばちゃんらは、共同の水場で、そんなおっちゃんらの愚痴を言うてる・・・」

大阪空港から近いので、すぐ上空を飛行機が飛び、
轟音とともに飛行機が通るとサクラの花びらが舞い、
トタン屋根をピンク色に染めていく・・・
その情景だけはキレイだと、彼は言います。

お父さんは静花さん、梨花さんの娘二人を連れて、
美花ちゃんをつれたお母さんと再婚。
二人の間に時生くんが生まれ、少しずつ血がつながってるという家族。

無口なお父さんは、戦争で片腕をなくしてるし、
国有地で焼肉店をしていると、役所から再三立ち退きを迫られるけど、
お父さんは、この土地を買ったと言って立ち退きを拒否します。
常連の客の中には、同じように立ち退きを迫られ、転居していく人も。

新婚の次女梨花さんのダンナの哲夫さんは、大学を出たのに職に就けないでいる。
プライドと差別の狭間でもがき、酒を飲んではぐずぐずしてる。

時生くんは優秀ならしく、有名私立の中学生なんやけど、
いじめにあって登校拒否・・・留年してでも学校へ行けというお父さんに、
やがて彼は自殺してしまいます。

終盤、市役所の職員に立ち退きを迫られる時に、お父さんが叫ぶんですね。

「・・・返せ! 私の腕を、 返せ!、息子を・・・」

涙がこぼれて来ます・・・

娘たちもそれぞれの道を歩み、家族はバラバラに。
幸せになるかどうか、それぞれが前途多難です。

ラストで、時生くんがふたたび、屋根の上に現れ、
強制執行で家を奪われ、リヤカーに荷物を乗せ、
母を乗せて引いていく父を見送るシーンがあるのですが、

最初と同じようにセリフを言うんです。力強く。

そして、最後に、言うんですね。

「ボクはこの町が、本当は好きやったんです」

去りゆく両親に手を振る時生くん。
サクラ吹雪が舞い、屋根を、地面をピンクに染めて行きます。

もう、私は、涙、涙・・・美しいサクラ吹雪を眺めていました。

書き足らないんですけど、とりあえず、今夜はこの辺で。




サクラ満開 その3

2016-04-07 23:07:50 | 日々のつれづれ
今日は、雨がすっごくたくさん、降りましたよね~
天気予報通りというか、日替わりのお天気です。

昨日は、朝から湖西へ行ってたのですが、帰りに、
びわ湖バレイに寄ってきました。

びわ湖バレイは、冬はスキー場、夏はトレッキング、
いろいろ楽しめるところなんですが、山頂へはロープウェイであがります。

その、ロープウェイの駅のところまで、国道から1500mの、
桜並木があるんですね・・何本ぐらい植わってるのかな。
その、桜並木のところに駐車場が何カ所設けられているんですが、
15時以降は、駐車料金が無料になるんですって。
なので、寄り道です~~



一番上の駐車場あたりから、琵琶湖をのぞんで。



サクラ並木の道路・・・



琵琶湖、沖島方面・・・






山の方も・・・



ロープウェイ、下りてきてます・・見えるかな。



琵琶湖を望むサクラ



ちょっと下の方の駐車場から見ると・・・



ずっとサクラが続いてます・・・



アップにすると・・



キレイやね~~

今日の雨に負けないで、週末も咲いていてくれるかな。

明日はまた、晴れるらしいよ。






サクラ満開 その2

2016-04-06 23:31:39 | 湖国日記
日替わりでお天気が変わるので、晴れそうと聞くと、
行かなあかん~~と、思ってしまいますよね。

昨日は、ダンナが休みやったので、石山寺まで行ってきました。



33年ぶりに、ご本尊の如意輪観世音菩薩がご開扉というので、
どこかで行っておきたいなと思ってたので、
サクラを愛でがてら、行ってきました。



お昼ごろに行ったのですが、花曇り。
すっきりとした青空はなかなか見られへんようです。



それでも、たくさんの人で、駐車場も満車状態。
さすがに、西国三十三カ所の観音霊場の一つ。



本堂は国宝。
巨大な珪灰石の上に建てられいるらしい。

今回は、内陣にも入れて、33年ぶりにお目見えという、ご本尊の観音さまを
じっくり拝むことができました。
日本で唯一、天皇の命によって封印されたという秘仏。
珪灰石の上に据えた木製の蓮華台の上に、右足を曲げ、
左足を踏み下ろして座っている観音さまは、5mもある大きな観音さま。
顔も大きい・・・柔和やけどね。

33年後は見ることができないんで・・たぶん(苦笑)
しっかり拝んでおかないと~
今回は、初代の本尊の胎内佛4体も見ることができました。



月見亭。
眼下は瀬田川です。



紫式部展も開催中なので、見てきました。
紫式部は、石山寺ゆかりの人。本堂には、源氏の間があり、
そこで、源氏物語の構想を得たと言われてます。



奥の方まで、かなり広い境内に、いくつものサクラがあり、
遅咲きの八重桜などは、まだツボミでしたね。

帰る頃に、青空が見えてきました~



また、今夜から雨なんで、もう散ってしまっうのかなぁ・・





サクラ満開

2016-04-03 23:38:24 | 湖国日記
今日は、市民カレッジのチケット発売日。
10時から販売なので、9時に市民ホールへ行きました~
すでに、20人ほどが並んでましたね~~ 

年々、受講生が増えて、市民としてはうれしいかぎりですが、
チケット売り出し日に、すごい人が並んでた時があってビックリしましたよ。

ま、どこの席でもいいねんけど、せっかくやから、今年も9時に。
というのも、11時には大津へいかなくてはいけなかったから。
結局、ちょっと遅刻したんやけどね。



行き先は、昨年も行ったけど、びわ湖大津館。
かつての、びわ湖ホテルの建物で有形登録文化財。
今は、レストランと貸し会場になってますね。
ドラマのロケも、ここでやってましたよ。



今年も、サクラが満開。



湖岸道路から湖岸に入る道路も、サクラ満開。



びわ湖側から見た、大津館。
かつては、やんごとない人もお泊まりになったとか。



港があって、ミシガンとかが寄港します。



ミシガン~



サクラ満開~



曇ってるのがイマイチなんやけどね。



サクラのアップ!

さて、せっかく咲いてるサクラですが、雨が降り出しました。
散らないで、もう少し咲いていてくれるかな~

来週も、もう少し、サクラの写真を撮りたいんやけどね・・・
お仕事で使うために、春の写真をストックしておかないと。

そういや、春祭りも、ぼちぼちと。
明日は、日野の南山王祭、ホイノボリの日なんやけど・・・雨やなぁ。





くぎ煮

2016-04-01 23:30:25 | 日々のつれづれ
今日、お昼前になった緊急地震速報、ビックリでしたね。
ほどなくして、ゆる~く揺れて・・・結構長く揺れてましたよ。
この辺は震度3程度で大過なく、ほんま、良かったですけど。

yahooニュースを見てたら、ハルカスのエレベーターは止まったとか。
閉じこめられた人はいなかったらしいけど、こういうのはコワイですよね。

地震は確かに気持ち悪いけど、その場にいた人の携帯が一斉になり始めた、
あの状況が、とにかくびっくりでしたよ~~
そんな機能があることは知ってたけど、ほんまに鳴るんやね~

ダンナも娘も、職場で緊急地震速報を受けたんやけど、
揺れを感じなかったらしくて、「いつ揺れるの?」と、
かえってもどかしかったらしい?? 場所によるのかもね。

三重県東南沖、と言う文字があったので、三重の友だちにLINE。
頑丈な?建物の中にいたので、気づかなかったらしい~ ほぉ~

大阪の職場にいたという友だちは、ビルの13階でかなり揺れたらしい。
私は商業ビルの3階に居て揺れを感じたけど、
やっぱり、高いとこは揺れるんやろうねぇ~

そんなこんなですが、福岡とか東京とか、サクラが満開らしい。
このへんは、昨日の暖かさで5分咲きぐらいかな~
今日は小雨が降ってたので、咲くのも小休止かな。

そして春と言えば、播州あたりは、コレですよね~



イカナゴのくぎ煮。
今年もいただきました~~ ありがとうございます。

ちなみに、この写メを撮ったのは先週なんやけど、
すでに、もう、ほとんど残っておりません・・・汗
お裾分けもしたのでね~~

さぁて、明日は、あの朝ドラも最終回。
今日は、涙の雨模様やったけど、明日は、晴れるかな。