元東京都副知事の青山佾さん
2016年6月16日(木)
マズイぞえ東京都知事が、やっとと言うべきか、辞職しました。
これまでの、あの厚かましい粘り腰からしたら、最後はあっけなくという感じの辞職劇でした。マスゴミの報道によると、都議会自民党が不信任案に賛成に回ったことが大きな要因だということですが、これ、真因ではありません。あくまで都民が自民党を含め都議会を動かしたということです。マズイぞえ氏を辞任に追い込んだのは、都民の力なのであります。
元東京都副知事の青山さんという方が信じられないことを言っています。
6月16日、朝日新聞。
ちょっと長いですが、引用しますと、
・都職員は競争試験をくぐり抜けて採用された人たちです。知事と議会と職員はそれぞれ独立した存在なのです。舛添さんはそうした都政の仕組みを理解せず、大統領のように何でもできると思っていたのではないでしょうか。
ここで重要なのは、「知事と議会と職員はそれぞれ独立した存在」と言っておられることです。これ、「存在」を「機関」と言うと明確に間違いですので、「存在」という言い方に置き換えたのが、含蓄のある言い方と思いました。
東京都の職員は、知事という機関のスタッフとして働いているので、独立して何かを行う権能はありません。副知事までされた方がそのことを知らない訳なく、しかしそれでも敢えて「独立した存在」と言っていることを、私しゃ、ぞんざいに扱う訳にはいかないのであります。
いきなり、話しは飛躍しますが、私は東京都という行政組織を解体する必要があると思っています。この巨大な行政組織を一人の指揮官で「経営」するのは、余りにリスクが大き過ぎます。①今回のマズイぞえ氏の例でも分かるように、とんでもな人物が「指揮官」になると、とんでもないことになります。②まともな人物でも、都政全般を掌握するのは事実上不可能であります。ここで青山さんが言う「職員が独立した存在」という意味が分かるのです。つまり、職員が好き放題をしているということですね。誤解があるといけませんので、「好き放題」と言っても必ずしも悪事をしていると言っている訳ではありません。職員としは、都政上の課題で何かをしようとすると知事の意向を慮って行わなければならないのですが、膨大な事務事業でそれを行うのは、事実上不可能であるということを言っているのです。つまりは、都民の代表者の知事の意向が反映されない行政が行われるということです。
前出の青山さんの言葉は、知事の意向が分からなくても、「競争試験をくぐり抜けて採用された」優秀な職員がちゃんと仕事をしますよ、と言っているように思えます。おそらく、一職員から副知事職に上り詰めたお方の傲慢なプライドでしょう。しかし、本当に考えなければならないのは、知事の意向を反映できる行政組織にしなければならないということです。そのためには、東京都というのは巨大過ぎますので、解体が必要になるということです。
余談になりますが、巨大な行政組織を作り、一人の指揮官で運営しようとするのが、大阪都構想の本質です。これができると、東京都のようなことになるリスクが高くなります。
東京都解体の具体的な名案が私にある訳ではありません。ただ、二つ上げるとすると、①都の権限をできるだけ区市町村に移すということです。当然財源、人材も含めてです。②東京都は不交付団体ですが、基準財政収入額が基準財政需要額を超える部分は、他の自治体への交付に回すということです。東京の税収入が多いのは、他の自治体のバックアップがあるからこそです。一つ例を上げると、私しゃビックリしたのですが、東京都の食糧自給率は1%ということです。東京は、自らだけでは、日本に存在できないのです。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9C%B0%E6%96%B9%E4%BA%A4%E4%BB%98%E7%A8%8E
財政が厳しい状況になると、知恵を出そうと考えますので、それこそ「競争試験をくぐり抜けて採用された」優秀な職員の腕の見せ所です。