水持先生の顧問日誌

我が部の顧問、水持先生による日誌です。

マチェーテ

2010年12月03日 | 演奏会・映画など
 気になってた作品だが、やっと観れた。
 傑作超B級映画というふれこみだが、じゃ何級なのだろう?
 ていうかB級映画って何?
 一般には低予算で作られる作品ということであり、内容面ではエロ・グロ・ナンセンス満載のものを言うのだろう。
 じゃこの映画は低予算かというと、それなりにはかかっているんじゃないだろうか。ロバートデニーロとか出てるし。
 エロもグロも満載とは言えないし、R18なのだから、もっと大人の特権を享受したかったのが正直なところだ(とくにエロ)。
 R15指定で十分。高校生にも楽しんでほしいぐらいだ。ていうか若者の方がより楽しめるんじゃないかな。
 さすがに中学生以下はやめた方がいいかなと思えるくらいには、人が死ぬ。
 ストーリー展開は、B級とはまったく言えない。
 舞台はテキサス州とメキシコの国境地帯。
 メキシコからの不法入国の移民たち、そのネットワーク。不法入国者をあてにしなければ立ちゆかないテキサス州側の経済事情と、不法入国者への厳罰主義を唱えて当選しようとする代議士とその側近。裏であやつる麻薬組織。
 そんななか、妻子を殺された過去をもつ元保安官(警察官?)と裏組織との戦いが描かれる。
 設定にはリアリティがあるし、登場人物たちの義理と人情には、最近観た日本の映画よりずっと共感する。
 これを観てわかった。
 「SP」は世界が小さすぎる。書生っぽの作品。
 「十三人の刺客」は戦いもギャグも中途半端。
 「インシテミル」はリアリティの設定の仕方がわかってない。
 「マチェーテ」は、超スーパー級のB級映画だ(もはや何級かわからない)。
 移民ネットワークのかなめ的な位置づけの女の人(たぶんアバターでヘリに乗っていた兵士)が、再登場するシーンは、かっこよすぎて泣きそうになった。
 ジェシカアルパさん、かわいらしいわ。一回彼女に蹴り入れられたいなあ。
 あと、主演の男優さん。すごい顔だと聞いてたけど、ほんとにすごかった。顔に見合ったすごい肉体なのかと思ってたら、実はそうでもないところがまたよかった。
 これぞエンターテインメント。アメリカの人は、へんに思想を持ち込んだり、現代社会の奥深いところとか描こうとせずに、そんなのはヨーロッパ人にまかせておいて、こんなのをばしばし作ってくれればいいのではないだろうか。
コメント
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