「シャンソン」は指揮も難しいと言われてるし、それはいやというほどわかってきてはいる。そういえば2009年課題曲の参考演奏DVDを観てなかったと思い、ポールメイエ氏がどう振られているか観てみた。
なんだ、これでいいのか。簡単じゃん。
譜面の指定のテンポとも、ゆるみ方とかも、たぶん全然ちがうけど、ものすごく自然な流れに感じる。このままできるわけはないのはよくわかっているが、参考になった。最初はこんなにさらっとしてたのに、コンクールでいくつか聴いた「シャンソン」は、すごい大曲になっていたなあ。
あと1週間ほどで、みんなでさらっと演奏できるようになるだろうか。
午前中に「シャンソン」、午後は明後日にせまったコンサートの「ウィークエンドインニューヨーク」と「千と千尋」の通し練習。
全体は3時で終え、原則5時まで宿題をやる時間にする。
その後、学年だよりを書いた。素直さと頑固さが必要だと書いてて、部活も勉強も、たぶん仕事も同じなんだろうなとあらためて思う。
2学年だより№59「素直」 ~
前にも一度紹介した岡田武史前監督のお話から。
岡田 近年のサッカー界では、海外でプレーする日本人選手も増えてきましたが、成長していく 選手にはやはり共通点が感じられます。
一つは純粋に、サッカーが好きだということ。なかには、これでお金持ちになってやるとか、 有名になってやるといった「手段」のためにサッカー をする選手もいます。でもそういう選 手は、ちょっと有名になってお金が入ったら、潰れちゃうんですよ。根本に、好きだという気 持ちがない選手は、どこかで頭打ちになりますね。
もう一つはやっぱり、スランプに陥った時やピンチに立たされた時に挫けない精神面の強さ。
ダメかなぁ、ダメかなぁ、と考えがちな選手は大体ダメになるし、どんどんどんどん落ちてい きますね。物事をポジティブに考えることのできる選手は成長します。
流 その強さとは、つまり心の粘りでしょう。日本人は特に見極めが早いから、途中でダメだ と思うとすぐに撤退してしまう。
岡田 諦めが早いと、結果には繋がりませんね。
それと、最後はやっぱり、素直さがないとダメです。例えば今回のW杯で活躍した本田圭佑 にしても、表面上は突っ張っているように見えますが、根は凄く素直なところがあるんですよ。
同じことは元日本代表の中田英寿なんかにも言えました。
だから、そういう人間としての素直さというか、心にそういうものを感じさせるものがない 選手はあんまり期待できませんね。
~ 岡田武史(前JAPAN監督)・流政之(彫刻家)対談より ~(「致知1月号」)
大学入試や部活でいい結果を残したみんなの先輩たちを思うと、大変「素直」であったことと、いい意味で「頑固」だった姿を頭に思い描くことができる。
これと決めたら揺るがないものを持っている先輩がたくさんいた。
決してそれは絶対にやり方を変えないとか、他人の言うことに耳を貸さないということではない。
むしろ、我々に言うことを素直に受け入れ、すぐに試してみる姿勢をもっていた。
素直さは、吸収力につながる。
自分の考えのうち、経験のうちになかったものも、いやなかったからこそ一旦受け止めて咀嚼し、栄養になりそうなものはどんどん吸収していく。
なんとなくまずそうに見えるなあとか、食べたことないからやめようかなというそぶりがない。
「おいしいよ」と差し出しと、「なんですか?」と言いながらもう口に入れてる感覚だ。
「えっ、嫌いなものかどうか確かめる前に食べちゃったの?」とこちらが尋ねたくなるくらいに。
差し出す側としては、ますます美味しいものを用意して食べさせたくなるのだ。