伊集院先生のもう一つの回答もじつは好きだった。
若いOLさんの、妻子持ちの上司との不倫についてのもので「精神的、肉体的に彼しか考えられなくなっている」のをどうすればいいかという質問に対して。
~ 男と女が逢っていて楽しくてしょうがないなんてことは、そうそうあるもんじゃありません。 … 続くものならずっとお続けなさい。 ~
世の中の男女のカップルを想定したとき、そんな幸せな状況におかれている男女は実は少ないのだと先生は言う。
ただ、もし家庭を捨ててほしいとか、最近私に冷たくなったのではないかという気持ちがわいてくるなら、別れ時かもしれないという。
あなたがつらいとき、相手の人はもっとつらい場合もあるよ、と。
~ 忘れてほしくないのは、あなたにそう思わせてくれたことが半年でも一年でもあったことと、その時間をね、誉めてあげて下さい。感謝の気持ちを持ち続けてください。 ~
出会いがあれば必ず別れがある。
知り合って、縁あって添い遂げたとしても、そのまま生き続けることはできない。
二人が過ごした時間の質は、長さだけではなく、思いの深さが規定する。
その期間が30年なのか三週間なのかで、その価値をはかれるものではない。
わずかな時間でも、夢を見させてもらえたことに感謝すべきだろう(あっ、一般論ですからね)。
部活も同じだ。
部活の場合は、添い遂げてもわづか3年。
そこで得られるものに大きさは、3年という時間だけがつくるものではない。
どれほどの思いでそこにいられたか、何をやれたか。
たとえ、途中でやめる子がいたとしても、その子と過ごせた時間に感謝する気持ちを、顧問は忘れてはいけないのかなと思う。