学年だより「上達(2)」
~ で、これなんじゃないか?と思ったことが一つだけあった。
それは睡眠時間以外のほぼ全てを仕事に使っていないということじゃないかと。
私が8時間以上ずっと机に座ってデスクワークをしていて食事も仕事しながら摂っていたみたいな話を書いたらメルマガで質問があった。デスクワークをしていると、ついつい動画サイトやらをみてしまうんだと。
動画だあ? そんなもん見てる暇ない。
… 起業して3年くらいは、友達と飲みに行くこともほとんど無かったし、異業種交流会とか講演会の類も一度も行ったことがない。そんなの行くくらいだったら講演者の書籍を自分のペースで速読したほうがいい。メルマガを発行してたらそれを読めばよい。行く時間も勿体無い。
今は違うが、当時は食事の時間も勿体無いので1Fにあるファミリーマートから弁当やら揚げたての惣菜やらを買ってきて食べてた。それすら時間がもったいなくて社員に買いにいかせたこともある。宅配の弁当屋もよく利用していた。
土日も勿論ない。旅行も年に1度行くか行かないか。盆も正月も無い。ずっと仕事であった。 … 果ては家に帰る時間すら勿体無くなって、ずっと会社のベッドで寝ていたこともある。一時期は会社の仮眠室にシャワーまでつけていた。
それくらいやったらほぼ確実に成功すると思うんだよなあ … 。 (堀江貴文「起業して確実に成功する方法」ほりえもんブログ) ~
スポーツでも芸術でも趣味でも、正しいやり方を習い、圧倒的な量をこなすことは、上達の絶対条件だ。
もちろん勉強にもあてはまるし、仕事においても同じ原理がはたらいていることは堀江氏の言葉でもわかる。
圧倒的な努力を支える心を情熱という。
「あの人は○○に情熱を持っている。その証拠に週に1回は○○に取り組んでいる」という言い方は、不思議な感じがする。
「あの人は○○に情熱を持っている。その証拠に寝ても覚めても○○のことを考えている」には違和感がない。
情熱の多寡とは、費やされる時間の量ではかえることができるのだろう。
頭のいい人、才能のある人はこの世にたくさんいる。
この先、大学生活や、社会人になってから、そんな人を多くみかけることだろう。
でも、そういう人がみな同じだけの努力をしているかというと、そうでもない。
能力が高いがゆえに、できる範囲で要領よくすごしているだけの存在もいる。
本気にならなくても平均以上のことはできてしまうので、そんなに頑張らない人もいる。
情熱をもって物事に取り組めば、つまり圧倒的な時間をかけつづけることさえできれば、たとえ才能は劣っていても結果的に逆転することは、全く珍しいことではない。