水持先生の顧問日誌

我が部の顧問、水持先生による日誌です。

レベル上げ(2)

2016年02月25日 | 学年だよりなど

 

  学年だより「レベル上げ(2)」


 入学時に「1」の力だった人が、毎日ちょっとだけ「0.01」分さぼり続けると、どうなるか。
 翌日には「0.99」になる、その翌日も前日の「0.99」になる … 。
 「1×0.99×0.99×0.99×0.99 … 」というかけ算をしていくと、一年後には「0.03」をわりこんでしまうのだ。ヤバくね?
 思い起こしてみると、トップクラスの成績で入学してきて、3年後にはその面影があまりなくなったなあと言わざるを得なかった先輩は、たしかにいた。
 自分は北辰はいくつあったとか、ほんの少しミスって○○高校落ちてきたというような話を、いつまでもひきづっていたようだ。
 「0.01」だけ成長していくだけで、37倍。
 「0.01」さぼるだけで、元の0.03。
 一日一日の差はわずか「0.02」でありながら、半年、一年と経つ内に、両者の間の溝はあまりにも深くなる。
 「0.01」分の成長とはテストの点数だけを指して言うのではない。
 部活での努力も当然含まれるし、接点のなかった友だちと話ができるようになったことも大事な経験だし、本や映画で心を打たれることは感情を成長させる。
 ゴミを拾えたこと、電車で席が譲れたこと、いつもより元気よくあいさつできたこと、すべては「0.01」になる。
 人としてのレベルを「37」も上げていけば、将来の就職にもつながるし、モテモテにもなる。
 いやらしい話にきこえたかもしれないが、それはより自由な人生を送ることができるようになるということだ。
 ほんの少し前向き、上向きの方向性を持った暮らしをすることは、結果的に大きな変化になる。
 とくに、成長のために作られた学校でがんばることは、一番わかりやすい。
 学生でなくても、わたしたち一般人が、少しでも自由で豊かな人生を目指そうとしたとき、勉強ほど効率のよいものは、ちょっと見当たらない。
 まずはみなさんは、日々の授業で「0.01」あげていこう。
 こんどの定期試験で5回目。センター試験の範囲でいうと約半分までたどりついた。
 中高一貫で勉強をはじめている学校は、すでに全範囲を勉強し終えただろう。
  部活をやらずに毎日8時間授業をやっている学校さんも、相当進んでいることだろう。
 みんなが行きたいと考えている大学は、そういう人たちがライバルになる。
 みんなも、どこかの段階でそういう学校に行く選択肢はあった。
 しかし、こちらを選んだ。それは自分の意志だったはずだ。
 自分で選んだことに対しては自分で責任を果たすべきではないか。
 勉強そのもののスタートは遅くても、人としてのスタートが遅かったわけではない。
 何かを身につけること、そのための体力、精神力の面では、劣っていない面、むしろすぐれている面もあるのではないか。それらをフルに稼働させ、「0.01」ずつ上げていけば、追いつき追い越すことは不可能ではないことは、たくさんの先輩達が証明している。

コメント
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