長期のお務めに敬意を表してこの本を読みました。
この本は起承転結ではなく、前半に言いたいことを並べて、後半は単に嵩増し。
まず自分の原点があって、国家があり、ナショナリズム、日米関係・・・。
中々能弁で、今の人とは正反対。
「個人の自由を担保しているのは国家なのである」と。
個人の自由を守れないような国家は存在の意味がないのでは?
「私たちが守るべきものは国家の独立、つまり国家の主権です」と。
国民が主権者であって、その国民が国家の在り方(主権)を決定していくのが民主主義では?
延々と平行線になります。
若い頃は映画製作が夢だったとか。
確かに「ミリオンダラー・ベイビー」を例にした「帰属」の意味には迫力がありました。
美しい国にするプランや夢がないのですね。ただ御自分が美しいと思う国や制度にしたいのですね。それがよく判ります。
日頃本を読まない若い人には劇薬になるかもしれない、と心配しています。