自民党の「憲法改正草案」の第一条は次のとおりである。
- 天皇は、日本国の元首であり、日本国及び日本国民の統合の象徴であって、その地位は、主権の存する国民の総意に基づく。
天皇がなぜ二つの役を持つのか。また、持つ必要があるのだろうか。この書き方は何だろう?
いくら野党に堕ちた時につくったからと言っても、今更に天皇を元首にするというのはどういう訳だ。
また天皇を政治の場に引き戻すのか。
アベは『美しい国へ』で「天皇は歴史上ずうっと象徴だった」という。だから別に元首の冠を載せたのだろう。
弁護士である稲田朋美は「天皇陛下は現憲法の『象徴』でいいと思っています。…天皇は政治的な存在ではありません」と言っている。こちらの方がまともである。(大下英治『自由民主党の深層』)
野党に堕ちた自民党は、天皇を元首としたい支持層をどうしても取り込みたかったのか、と思ってしまう。