玄冬時代

日常の中で思いつくことを気の向くままに書いてみました。

ある風景から

2021-10-11 11:33:54 | 或る話

かれこれ10年ぐらい前でしたか、川の側の細長い土地、それでも100坪以上ありますか、いやもっとあるかもしれません。そこは水がすぐ出そうなのですが、盛土すれば10軒ぐらいの小さな区画の家は建つでしょう。

その細長い土地に、小さな小道やベンチや馬の形の木の造作物を置いて、いろんな花を植えて、箱庭のような花畑を楽しんでいるおばあさんがいました。

ある日、その横を通ると、草花の手入れをしているおばあさんの横で大きな声でガミガミ文句を言っているおじいさんが居ました。私は勝手に土地利用をめぐっての兄弟喧嘩だと思いました。だって売れば、大金になりますから。

数年すると、おばあさんの姿が見えません。花壇の道は消えて、花畑となって季節ごとにいろんな花を見せてくれました。

ある日、おばあさんの横でがみがみ文句を言っていたおじいさんが花畑の手入れをしていました。そのうちに、そのおじいさんの姿も見ないようになりました。

その花畑は荒れ放題になりました。今は、秋桜のハラッパのようです、・・・。

 

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