玄冬時代

日常の中で思いつくことを気の向くままに書いてみました。

まだ歴史とせず

2023-03-14 19:07:54 | 政治

歴史家の保坂正康は「満州事変の直前からこの國の新聞がおかしくなってくる」と書いている。近頃、総務省文書が公文書か、捏造かが国会の争点となっている。

普通に考えて、あれだけの量の文書を捏造する理由があるのだろうか。ただ、何故今頃になって出てきたのかが気にかかる。

要するに「安倍政権の時からこの國のメディアがおかしくなった」と歴史家に云われるのか。まだ、歴史とせずに、訂正できる時間ではないか。

安倍が騙った「悪夢の民主党政権」の時、〈国境なき記者団の〉報道自由度が11位だと聞いた。政権奪還後の自民党になって毎年順位を落とし、2022年は71位だとか。

当時、麻生は「ある日、気づいたらワイマール憲法が変わってナチス憲法に変わっていたんです。あの手口に学んだらどうかね」と発言し物議を招いた。ほぼ同じに安倍は内閣法制局長官に集団的自衛権承認論者である外務省出身の小松一郎を就任させ、まるで子供騙しのような「九条解釈の閣議決定」に持ち込んだ。思い起こせば、日銀の黒田、NHKの籾井も同じ手法であった。

委縮したメデイァ状況の下では、平和憲法の日本も、プーチン様のロシアにならないと誰が断定できるのかな?「放送法」を、NHKを、国民の手に戻さないと、またこの國は悲惨な戦争の道に戻ることに成りかねない。「放送法」の適正解釈の方が防衛費倍増より先だろう。

 

【引用文献:保坂正康・半藤一利『「昭和」を点検する』講談社現代新書、中野晃一『右傾化する日本政治』岩波新書】

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