玄冬時代

日常の中で思いつくことを気の向くままに書いてみました。

歴史の「もし」

2023-03-22 17:18:15 | 

今日、WBCで日本はアメリカに勝ってしまった。アメリカに暮らす日本人は虐められるのではないかと気を廻してしまう。欧米はアジアに対してスポーツもフェアではない。とくにスキーや野球のルールについて感じる。

さて、終活で捨てようと思った本のうち、何冊かを読みだした。

『日本陸軍英傑伝』何ともお軽い題名だが、著者は毎日の陸軍省担当記者の岡田益吉だ。朝日の記者だった高宮太平の『順逆の昭和史』ほど軍閥を重視していない点が少し良い。彼は「満州事変は侵略主義、帝国主義ではなかった」と云っている。そこは戦後の平和観からの見方からすると、理解しにくい処である。

まずは「永田鉄山」の章を読んだ。もし永田が皇道派将校に暗殺されなければ、永田の手下である東條英機は首相になっていなかった。無論、直接の部下であった武藤章も廣田政権の閣僚人事まで口を入れることが無かったろう。

永田鉄山が生きていれば、日米戦争に成ったとしても終わり方が違っただろうと思う。

この國は何人の歴史の主役たちを、殆どが右翼系の、又は極端論者の手で葬ってきたのだろうか。

結果は、原敬、浜口雄幸、犬養毅らの暗殺により政治の進路を大きく変えて、二・二六事件となり、支那事変へ。そして、永井荷風が云うように、近衛政権なのに実体は「軍人政府」と。【『断腸亭日乗』昭和16年1月1日の条】

まるで定められた運命のように日米戦争となり、この國はいまも敗戦の儘の従属国であるような。だからWBC勝っていいものやら、だから勝つべきなのか。なんでも忖度するのが日本人の悪い癖だが、…。

 

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