雨ですねーーー雨の日は読書・・・と思っていたら
「はやり目」になってしまって。ただでさえ、最近は読書する時間が
なかなか取れないのにーーー
女を幸せにしない男女共同参画社会
(山下悦子著・洋泉社)
ある意味、これを読んで「そういう事だったのか・・」と今までの
色々な疑問が払拭されたような気がします。
今まで「男女共同参画社会」および「ジェンダーフリー」という言葉は
女性の味方だと思っていました。
私は「男女の区別」はあると思います。例えば出産は女性にしか出来ない
事だし、どんなに頑張っても男性なみの力持ちにはなれない・・・
これが「不平等」ではなくて「性の違い」に過ぎないと思っています。
けれど、上野千鶴子らいわゆる「フェミニスト」さん達は、「ジェンダーフリー」
と称して、「性差をなくす」事を究極の目的にしているんだそうです。
極端に言えば「ひなまつりをなくす」とか「男女混合名簿」とか
「男女共同のトイレや更衣室を作る」というようなことですね。
結果、女性が「子供を産む性」であることも否定してしまうわけです。
ゆえに「男女共同参画社会」というのは、「全ての女性が男性と同じように
働いて男性と同じくらいの給料を貰って同じ洋に税金を払うこと」
という意味になります。
で、その思想の元に「特別扶養控除」がなくなったりしていわゆる
「専業主婦」への締め付けが厳しくなる一方だという事です。
「働く女性」VS「専業主婦」の戦いは大昔からあったことですが、
上野千鶴子らは非常に「専業主婦」を敵に見ているらしいんですね。
だから彼女達が税制において優遇されるのが我慢ならないし、子供を産んで
育てるといった経験もないので、そういった事を「無駄」の一言で
すませてしまう傾向があるようです。
どんな女性でも出産や介護などで仕事を休んだり、辞めたりしなくては
ならない状況がある筈です。
しかし「全て男性と同じように税金を払え」という事になると「働いて収入の
ある仕事についていなければ意味がない」という価値観になるわけで
「出産・子育て・介護」は「非生産的」な仕事になり、これらを担う専業主婦さん
や一時的に休職している女性は価値のない存在になります。
しかし、政府は「男女共同参画社会」の名の下に、「主婦の構造改革」
という事で、「共働き生活の推奨」を始め、「子育て・介護」に携わる
専業主婦を切り捨てようとしています。
弱者切捨て、勝ち組だけがいい思いをする社会が
「男女共同参画社会」の理念・・・という事になってしまうのではないか。
結局、上野千鶴子・大沢真里というフェミニストは、「税収入をアップする」
という政府の意向に添って動いているだけで、少しも「女性の味方」には
なっていないという事ですね。
結果、究極の「少子化」になり・・・付け焼刃のどんな政策を取ろうとも
子供は増えないという事になるわけです。
著者はみずからの介護経験などを通じて、「男女共同参画社会」の
問題点を浮き彫りにすると同時に、フェミニスト達への痛烈な批判を
しています。
これを読んでいると、本当に腹が立つというか・・・女性が女性を貶めていく
現実に情けなくなります
女性の方たち、ぜひご一読を。