ふぶきの部屋

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ミュージカル 9to5

2024-10-19 07:00:00 | ヅカOG その他舞台

最初タイトルを見た時、「あれ?映画の?」って思ったらそうでした。

映画版って1980年公開だったのかあ・・・・

主題歌は覚えています。でも、「9時から5時まで」ってそれまで働けばいいんだから楽じゃないかと思った記憶が。

なんせ私がついた営業職は、朝の7時から夜は際限なしでしたので。

ストーリーは1979年の話。

ある企業の社長(別所哲也)は非常に男尊女卑でセクハラ・パワハラ・モラハラ何でもありの男。

その会社に勤めているヴァイオレット(明日海りお)はシングルマザー。

ドラリー(平野綾)見た目で損して、「男好き」のレッテルを貼られ孤立しているけど、本当は夫持ち。

新人のジュディ(和希そら)は、夫に捨てられ専業主婦からOLになったけど、コピーもとれないほど。

この3人を中心にして、何とかパワハラ野郎の社長に仕返しして、見事にヴァイオレットが社長の座に就くというお話。

ストーリーの前半に重きを置いてて、社長を誘拐してガレージに閉じ込めるまではよかったけど、後半はかなり安易で、出てきたことのない会長が現れ、めでたくことを収めるという描き方。

正直、私としては、こんなクズな社長を全員の目の前でもっとこきおろして、ぶん殴ってぐちゃぐちゃにするシーンを期待していたんですけど、かなり綺麗に終わってしまった印象です。

 

今回の総選挙で「夫婦別姓」が争点と聞き、日本はもう終わりだなと思ったんですけど、結局は「何で女性が姓を変えないといけないの?人権問題」という奥さんが登場したわけです。

しかも、同姓は日本だけとか。

日本で日本にしかない文化があって何が悪いんだろうと思いました。

いいですか?

戦後のアメリカの富裕層における、男尊女卑の実例はものすごい量です。

今でもセレブでは「同姓」が普通だそうです。

そしてあの別所さんが演じていた社長ね。

なんて女は無能なんだ」

「珈琲一つ入れられないのか」

「君にしゃぶりつきたい」と、脚立の下から眺めるとか、男性だけ出世させるとか、こんなの当たり前だったわけですよ。

日本の企業で、1970年代、ここまでひどい事いう男いましたか?

確かに女性はお茶くみしなくちゃいけなくて、男性よりは低く見られていたかもしれない。

「最近太ったね」「その胸は本物かい?」くらいは言われても、あからさまに「お前なんて無能だ!女は馬鹿だ」とは言われなかったと思うんです。

全国で3人しか女性がいなかった職場の営業職だった時、一流企業から学校の先生まで営業鞄持ってスーツ着て、東京中を歩き回りましたが、せいぜい言われて「君のような若くて綺麗な女の子が何でこんな営業してるの?」と言われたくらいです。

きちんと理論が通る人も沢山いて、私はあまり差別された記憶はありません。

むしろ、営業職と事務職の差別が激しくて、「お前達、事務職になりたいか!」とか言われた記憶があります。

それは、日本の企業がよい意味で「家族的」だったからで、女子社員には有望な社員をお婿さん候補として紹介しようとか、様々な優しさも会った筈。

それが「総合職」が出来た事で、女性の中で女性差別が生まれてしまったというのが事実。

そして、そんなにバリバリ働いていたけど、結婚してしまえば「嫁公務」「母公務」が始まり、キャリアウーマンなんて過去の栄光になっている。

むしろ、復帰出来ない今の方が問題です。

 

ではアメリカは?というと、女性はかなり無理している印象です。

日本ではマタハラだとか言ってるけど、そんなの甘い。

女性は妊娠をしたら出世に響くと思って、お腹が大きくなるまで報告しないとか、臨月まで普通に働くとか、そうやって男と肩を並べていないといけないような時代なんです。

 

話題がそれましたが、シングルマザーと元専業主婦と最先端行く女がどれ程生きづらい時代だったかというのはわかります。

しかし、そこにはそもそも「労働」というものに対しての偏見があるのではないかと私は思いました。

9時から5時まで働く。毎日地獄」みたいな歌詞があったのですが、それになかなか共感出来ないっていうか、私の年齢なら「もう無理」っていう。でも、若い頃ならそれは当たり前じゃない?って思ったわけです。

無論、社長の一声で人を首にしたり、セクハラなんて言語道断です。

だけど、芝居の最後を見る限り、最後もやっぱり男頼みかなと思ってしまったしだいです。

ヴァイオレットは自分の15年のキャリアは何だったんだ~~と嘆いて、マリファナを吸っちゃう。

ジュディは自分に自身がないし、ドラリーは見た目であれこれ言われるのが嫌。今も昔も悩みは似たようなものなんだなと思いました。

でも、あの当時でもストライキという手はあったと思うんですよね。

それにウーマンリブ運動も激しかったし。この映画が1980年にウケたという事はつまり、どんな運動をしても「男性が女性を馬鹿にする態度は変わらない」って事ですよね。

日本の場合は、男も女性から生まれたと言う事はわかっているので、母親には弱い傾向があるかなと。

 

さて、出演者ですけど別所哲也は、あんな嫌な役、頑張ったね~~と。

今では言ってはいけない言葉がい~~~っぱい出てきて、むしろ清々しい程でした。

明日海りおは華やかなキャリアウーマンが似合って、スターオーラがすごかったです。でもシングルマザーには見えなかったな。

平野綾は、キュートな金髪ドラリーでしっかりしている所が素敵でした。

そして和希そら

在団中から女性役が似合うなと思っていました。

何でこんなに違和感ないんだろうとも思ってましたけど、実際、本当の女性約で声の高さや歌い方、ダンス、どれをとっても「ザ・完璧」と言っていいです。

名バイプレイヤーというか、実力を見せつけられたなと思いました。

彼女が出演する舞台なら今後も見たいなと思います。

 

それにしても。

日本青年館はトイレが少ないっ!

 

コメント (5)
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