「とおりすがり」も止めて下さい。コロコロハンドルネームを変えるのもなし。
さて、今年は「ベルサイユのばら」50周年という事で、「ベルばら展」は始まるわ、新作映画?もあるわで祝賀ムードたっぷりなんですけど。
私は大劇場に行く度に郵便局でベルばらのシールとか付箋を買って帰るのが常です。
思えば週刊マーガレットでの連載開始が1972年。
当時はコミックスになるのが遅くて、1年くらい待たないといけなかったので週刊誌連載時期と本当の「ヒット」の時期にはズレが生じるわけですね。
1970年代の宝塚は斜陽の時期でした。テレビの普及によって映画や舞台が打撃を受け、宝塚もご多分に漏れず。戦後、沢山のレビューが姿を消していきました。
宝塚は日本で最初に「ウエストサイド物語」など海外ミュージカルを手掛けるなど模索中でしたが、いかんせんスターが出て来ない。
この頃の宝塚は明確なピラミッド型ではなく、学年至上主義で娘役の地位も高かったのです。
座付き演出家の植田紳爾が「ベルばら」の漫画を見せられ「ぜひ宝塚で」と言われても最初は本気にならなかったそうです。
なぜなら漫画を舞台化するという事自体がなかったから。
宝塚歌劇団は関西圏の1劇団に過ぎず、ファンもコアで全国的知名度はなかった。
小林一三が目指した宝塚は「国民劇」としてわかりやすい芝居とショー。家族そろって見に行ける作品だった。
ゆえに、「ベルサイユのばら」は王妃の不倫物という受け止め方をされて反対されたのです。「ベルサイユのばら?なにいうてんねん。フランスの国花は百合や」という具合に。
でも植田紳爾はこの作品はいけるんやないか?と思い始め、当時、演出家として宝塚に寄与していた長谷川一夫に演出を依頼した・・という経緯があります。
初演は1974年。
実はこの時は1本立てではなくショーとの併演でした。
マリーアントワネット・・・初風諄
フェルゼン・・・大滝子
オスカル・・・榛名由梨
ポスターを見ればわかる通り、主役は初風諄ですよね。
ドレスも軍服も後々より質素な感じ。かつらのセンスもイマイチ?
以前スカステで見たことありますけど、面白くなかったです。
オスカルの女装も貧乏ったらしくて。どっちかっていうとアントワネットとフェルゼンの恋物語にオスカルが加わった感じ。
力関係としては月組のトップは大滝子と榛名由梨だったけど、この二人の関係性があまりよくなかったらしいです。
本当の意味でヒットしたのは1975年花組版です。
この時、花組トップは安奈淳。そして「ベルばら」の為に月組トップの榛名由梨が横滑りしてダブルトップとなったわけです。
植田紳爾から「ショーちゃん、頼むわ」と言われ、榛名由梨はあえて2番手としてのアンドレを演じたけれど、学年は榛名由梨が上。ゆえに「アンドレとオスカル編」でフィナーレの階段降りは二人一緒になったのです。
アンドレ・・・榛名由梨
オスカル・・・安奈淳
アントワネット・・・上原まり
フェルゼン・・・松あきら
衣装が豪華になってますよね。でもかつらを見ると金髪ではありません。
目元は長谷川一夫いわく「本当に目から星が飛ぶように」と言われ、漫画を参考に一生懸命にメイクを練習し、「今宵一夜」の美しいシーンが出来ました。
ここで主役に躍り出た「オスカルとアンドレ」
しょっぱなからオスカルは白いドレス姿で登場、「まるでニンフのよう」と貴婦人たちに言われます。
私達の大方はこの花組版を見て、ドレス着ても軍服着ても素晴らしく美しい安奈淳と原作から抜け出たような榛名由梨にホレたのでした。
後の平成版と比べても、オープニングの華やかさはこちらが勝ってます。
ゴージャス感が違うんですよね。
オスカルとアンドレが双子のカルトルとポルックスに見える最高のカップルでした。
さて、革命のシーンからガラスの馬車ですが。
ここではオスカルはベルナールに説得されて、市民の側に立ちます。
ジェローデルがオスカルをぶつシーンは原作にはありません。
そもそもセリフに「王妃様のご恩を忘れたのか」って時代劇じゃあるまいしね~~
平成版を見た時、実はこのシーンがめちゃくちゃちゃちく見えて仕方なかったのですが、理由がわかりました。
ここでアンドレが死ぬシーンでは盆が回って橋が真ん中に来るのです。
そうする事でよりアンドレの「死」が強調されて芝居に厚みを加えたのです。
これが亡くなった事が長谷川一夫と植田紳爾の力量の違いかなと思っています。
オスカルとアンドレが死んで号泣している私の前に、ガラスの馬車が登場。
アンドレが呼びに来るんです。これこそ女の子が望んでいる少女漫画の世界ですよね。
フィナーレも華やかで、榛名由梨と安奈淳の仲のよさが可愛いですよね。
さて、前回課題だった「ベルばらジェンダー思想は宝塚から」と書きました。
しかし、花組版ではそんなセリフ出てきませんね。
花組版で印象に残っているのは、神代錦演じるポリニャック夫人の「文句があるならベルサイユにいらっしゃい」でしょう?
あるいはオスカルの「今宵一夜アンドレ・グランディエの妻に」とかいう部分。
それと「マリーアントワネットはフランスの女王なのですから」
この頃の小学生を甘く見てはいけない。1度テレビを見ただけでもセリフは覚えちゃうし、テープレコーダーがあれば声だけでどんなシーンもリバイバルしちゃうんですから。
まだ、ここではジェンダーは出てきません。
先日うちのポメのブリーダーさんが、
宝塚の娘役トップだった方と親しい…と
書きましたけれど、お名前を思い出しました!
香寿たつきさんです。
…て、娘役ではないですよね。( ̄▽ ̄;)
私のように歌舞音曲に疎い者でも
宝塚を多少知っているのは、なんといっても
『ベルサイユの薔薇』の功績でしょうか。
(&従妹の影響)
憧れましたねぇ、オスカル様…。( 〃▽〃)
それで、私が最初に宝塚スターを認識したのは
誰だろう…と考えてみましたら、
鳳蘭さんかなぁ?(古っ!)
その時、現役だったのかさえ覚えてない
のですが…。
今の宝塚については、ふぶき様のブログから
楽しく学んでおります。
あーあ、西宮時代に一度は宝塚の大劇場で
舞台を観ておけば良かったなぁ。
ダンスも今のジェンヌさんの方が上手いし、歌もマイクの性能が今の方が良いので技術的には劣っては居ないけど、迫力と言うか熱量が全然違いますね。ふぶきさんの言う橋の盆回しは確かに良いし、迫力もあるし物語のなかのアンドレの姿がはっきりとそして浮き上がるような美しさが有ります。
何で熱量があるのか?多分初演のエリザベート等もそうですが、演じる生徒がこれは凄い作品だと感じて居るから。例え端役で台詞が無くても同じ舞台に立っていると言うだけで興奮するくらい素晴らしい物だったと思います。参加した生徒にとり一生の思い出で宝物でしょう。ジェンヌとして一回出会えるか出会えないかの作品です。
宝塚ファンという訳ではありませんが、宝塚歌劇団にピッタリの話だなあと大ヒットにうなずいた記憶があります。
とにかく華やかな舞台であること、夢と悲劇、人の儚さと強さなど、内容の濃いものだったように感じていました。長谷川一夫氏が当時はまだ演出なさっていたのですね。
ベルばら50年とは、そんなに時間が過ぎていたなんて驚きでした。
オスカル、安奈淳さんでしたね。それと、レジェンド的なトップがフェルゼンを演じたのですけど、個人的にはフェルゼンといえば鳳蘭さん。
マカロニほうれん荘で、「トシがサングラスを外したら、たぶんこんな顔よ」と言って描いていたのを見て「まるで鳳蘭じゃないですか!」と言うシーンがありました。濃ゆい顔の美男子の典型でした。
後に真矢みきさんがフェルゼンを演じたのも評価が高いです。
安奈淳さんは黄金の日日の後半に出演していました。知らずに再放送を見たところ、男装での殺陣は踊っているようだし、美声で歌うシーンもあって、でも台詞の発声が独特だと思ったら、安奈淳さん。やっぱり元宝塚だと思いました。
実家にいた子供の頃、テレビで「ベルばら」を放送していた記憶はあるのですが、内容はさっぱり覚えていなくて、ふぶき様のブログを新鮮な気持ちで拝見しています。
今度の「ミュージックフェア」がミュージカル特集だそうで、花總まりさんが「ミュージックフェア」初
出演だそうです。
以前「あさイチ」の「押し活」特集で生出演された花總さんを見て大ファンになりました。
お仕事とはいえ、生歌唱のために何時にスタジオ入りされたんだろうか、とか考えて見ていたら感激しました。
花總さん、最後の「エリザベート」と言われています。