「オジ」と「チロ」です。「オジ」の尻尾は鍵型に曲がっていた。
「オジ」の家出と暇乞い
この辺りの方言では次男坊の事を「オジ」と呼ぶ。
多少のさげすみを含み「オジゴッポウ」などとも陰では言う。
これが我が家に有っては伝統的な猫の名前である。代々雄猫を飼うのが我が家の慣わしでもあった。
雌猫の産む子猫達の始末を厄介に考えた事と、長く続いた家であるが、不思議な事に典型的な女系家族。
男の子は代々一人しか生まれなかった。そんな事から冗談半分の選択だったのかも知れない。
故に子猫を選ぶときは雄猫と言う事になる。
そう言えば不思議な事に捨て猫を拾ってきても雄猫だった。そして名前は悩むことなく「オジ」に決まる。
何匹もの「オジ」を飼い続けたが、家の新築時の事件から猫は不在となり、
それから十数年もその状態が続いている。
自宅を新築するときは隣家が空き家になっていて、仮の住まいとして使わせて頂く事が出来た。
当然犬の「チロ」と「オジ」も引っ越した。
「オジ」はその家が気に入らなかったらしい。
お年寄りの言葉に「犬は人に付き、猫は家に付く」と言う例えが有る。
ペットの性格を言い当てていると思う。
(続く)
パソコンの修理で間が空いて、連載98をだぶってしまいました。
パソコンばかりかスベルべの頭のハードディスクも壊れていたようです。