畑に吹く風

 春の雪消えから、初雪が降るまで夫婦二人で自然豊かな山の畑へと通います。

連載98「『オジ』の家出と暇乞い」(その1)

2017-02-15 09:51:31 | 暮らし

 「オジ」と「チロ」です。「オジ」の尻尾は鍵型に曲がっていた。 


  「オジ」の家出と暇乞い

 

 この辺りの方言では次男坊の事を「オジ」と呼ぶ。

多少のさげすみを含み「オジゴッポウ」などとも陰では言う。

 

 これが我が家に有っては伝統的な猫の名前である。代々雄猫を飼うのが我が家の慣わしでもあった。

 雌猫の産む子猫達の始末を厄介に考えた事と、長く続いた家であるが、不思議な事に典型的な女系家族。

 

 男の子は代々一人しか生まれなかった。そんな事から冗談半分の選択だったのかも知れない。

故に子猫を選ぶときは雄猫と言う事になる。

 

そう言えば不思議な事に捨て猫を拾ってきても雄猫だった。そして名前は悩むことなく「オジ」に決まる。

 何匹もの「オジ」を飼い続けたが、家の新築時の事件から猫は不在となり、

それから十数年もその状態が続いている。

 

 自宅を新築するときは隣家が空き家になっていて、仮の住まいとして使わせて頂く事が出来た。

当然犬の「チロ」と「オジ」も引っ越した。

 

 「オジ」はその家が気に入らなかったらしい。

お年寄りの言葉に「犬は人に付き、猫は家に付く」と言う例えが有る。

ペットの性格を言い当てていると思う。

              (続く)

      パソコンの修理で間が空いて、連載98をだぶってしまいました。

    パソコンばかりかスベルべの頭のハードディスクも壊れていたようです。

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連載98「色々なオジがいた」

2017-02-15 07:13:25 | 暮らし

    色々な「オジ」がいた

 

 私を含め、我が家の家系が動物好きなのは、亡くなった父の影響なのかも知れない。

父は可哀そうな事に、数え年三歳で母に死別した。

何年かして後添いを貰ったのだが、これが稀に見る烈女。我が家に後添えで来るまでに、

数え切れないほどの結婚、離婚を繰り返していたようだ。

 

 父には少し風変わりな愛情を注いだようだ。要するに他人に後ろ指を指されたくない。

と言う事だったのであろう。食べ物とか、着物などにはお金も懸けてくれた。

 

しかし、父を苦しめたのは、これも他人の目を気にしての事だろうが、

変に厳しい躾を課す部分があった事の様だ。

 当時は川の水場で何軒もの人たちが野菜を洗い、米を研いでいた。

  父は幼い時から米研ぎを任された。その事自体は辛くも無かったが、

心無い女性達にからかわれる事が嫌だったと語った。

 

そんな寂しい父を慰めたのが猫だったのだ。成人して、家を離れるまで、猫を飼い続けていたようだ。

父の記憶に何時までも残り、私にも何度となく聞かせた話がある。


                      (続く)

  パソコン故障でアップの間が空き、再掲してしまいました。

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