玉石混交と言うか、F1、在来種、固定種が入り混じっている。
野口種苗研究所で聞いた講演は素晴らしく、記憶に強く残っています。
F1とハイブリッドと(その2終わり)
何年か前に、あるグループの研修に同行し埼玉県飯能市の野口種苗研究所を訪れたことがあった。主宰する野口さんは講演、講義の冒頭に「私は変わった種子屋で、皆さんには自分で種を取ることをお勧めしています」と言う。
野口氏が言うには、「F1」は流通や短期に収穫を終えて、次の栽培に備えられるという利便性の追求から考えられたとの考え。確かに、作ってみると「F1」の野菜は、姿が良くてサイズも揃うものが多い。箱詰めなどが楽で流通に便利なのだ。
私は、その経済性だけではなくて、味や耐病性、収穫量の向上を目的としたものもあると思うのだが。
2018年には戦後続いてきた「種子法」が十分な論議を経ることもなく改正されて、種子、優秀な作物が守れなくなると問題になった。国の言い分と生産者の考え方が一致しない部分があり、我が国の農産物の危機とも一部で言われている。アメリカなどのメジャー種子会社やわが国でも一部の大きな種苗メーカーの種に席巻されるのではないかと言う心配からだ。
野菜は毎日食べなければならないもの。できる事ならば「F1」の種子によらない野菜、そして遺伝子組み換えなどのまだ安全性が完全に確認されていない穀物などは食べたくない。いや、子どもたちにも食べさせたくないものだ。
(終わり)