元芸者のお蝶は お茶漬屋「夢見鳥」の女主人
惚れた男・伊三郎とめでたく夫婦となり一緒に暮らすはずだった
だが伊三郎は謎のお役目の為に姿を消し 無事の証は たまに届けられる花
きっぷの良いお蝶は困った人間を放っておけず解決に乗り出してしまい 「こらしめ屋お蝶」と呼ばれるようになった
店の常連で頼りになるお侍
仲の良い女友達
人の輪は広がる
栞は明るい藤色
書店で表紙画に 目をひかれ手に取りました
元芸者のお蝶は お茶漬屋「夢見鳥」の女主人
惚れた男・伊三郎とめでたく夫婦となり一緒に暮らすはずだった
だが伊三郎は謎のお役目の為に姿を消し 無事の証は たまに届けられる花
きっぷの良いお蝶は困った人間を放っておけず解決に乗り出してしまい 「こらしめ屋お蝶」と呼ばれるようになった
店の常連で頼りになるお侍
仲の良い女友達
人の輪は広がる
栞は明るい藤色
書店で表紙画に 目をひかれ手に取りました
怪談かつ世話物と言うべきかー
ただ怖いのではなく温かくもある物語
救いある話
そしてこれからどうなるのだと思わせる幕切れのもの
他の作品とリンクしているもの
「坊主の壷」 流行り病で家族を失った娘に見えた坊主の絵姿
それゆえ娘が人生で背負うことになったものはー
「お文の影」長屋で遊ぶ子供達の影が一つ多い
相談受けて岡っ引きが調べると 長屋がある土地には酷い出来事がー
「博打眼」博打に負けないが命を縮めるモノがいる
それを退治する方法とはー
「討債鬼」青野利一郎 宮部作品ファンなら この名前に覚えがあるはず
長屋の元気やんちゃな三人組も 呑気坊主も出てきます
それだけで読みながら楽しくなる物語
「ばんば憑き」婿養子は旅先で相部屋となった老女から不思議な話を聞く
恋に狂い人殺しとなった娘が辿った人生とはー
「野槌の墓」 人殺しの道具とされたモノが それを思い出し狂った
解決を依頼された何でも屋は思案する
人は愚かだ
悪いこともする
目先の欲に流される
騙される
人を苦しめる
人を殺す
しかし また 人は優しい
温かい
生きているものも この世のものでないものも
人ではない存在も
心の在り方一つで善にも悪にもなれるのだ
1700円
読みごたえたっぷり
不思議こわい世界に どっぷり浸れます