史実に残る織田家による伊賀攻めに題材とり その戦いをいきいきと織り上げ創られた物語
人を己達の技量を売る伊賀者達をまとめ上げる百地三太夫達は 更に下人の値段を吊り上げ高く売る為に 織田勢が攻めて来るように仕向ける
勝算があったのだ
惚れた女お国をさらってきた無門は その気性に手を焼きながら楽しんでいた
繰り返す戦いの中で お国の命が危うくなり また伊賀を捨てた人間の死に様に触れた時 無門は何かに気付く
お国も漸く自分にとって無門がどれだけ大事な男であったか気付いた
しかし しかし
ああちょっとネタばれしちゃいます
ごめんなさい
物語終盤近くまで読んだ時の私の感想は
ああ お国さん死んじゃったかーでした
人間でない者達を滅ぼそう
そう思った人間がいた
人の心
多彩な歴史上の人物
名前を聞き知る人間達の言動も楽しく
ちょっとだけ気のせいか 大映映画で市川雷蔵さんが主役を演じた「忍びの者」シリーズに通じる 重なるような
しつこいようですが 物語の展開としては仕方ないけれど お国さんが死んじゃったのが とても残念
くらいに登場人物に気持ちがずぶずぶ入ってしまう一冊です