いつものように猫の瑠奈が左ひざに乗り 普通に座っていたら 急に目眩が来て 渦巻き身体が沈み込むようで 意識を失いそうで
どうにか猫を隣の椅子に移し
パソコンしていた娘に声かけた
「お母さん ひどく気分が悪い どうしよう」
娘は甘いものをとチョコレートを目の前に置いてくれた
包み紙を破る気力が湧かず マグカップに砂糖入れ ひと口だけ飲む
吐き気があり続けては飲めない
ただ それだけで多少 正気が戻った気がして トイレに行き どうにか階段上がり 寝室へ
暫く夫に手を握ってもらっていた
身体がひどく冷える
少しはマシになったものの 朝になっても目眩は続いていて 気分が良くない
暫く横になっていよう
先日の強風で 飛んだ雨戸の修理をする主人の手伝いをちょっとだけした後 サイドボードなどの引き出し整理を始めた
両親とは同居だったが慶弔用封筒など 別々に用意していたものもあり ダブっている品は 一カ所にまとめ 便箋 封筒 ハガキ 切手 引き出しを決めてーと
不要と思える品は片付けていく
子供達の貰った表彰状 作った工作品などが 思いがけない場所から出てくる
私の携帯の電話番号もまた あちこちから出てくる
買ったまま 母が使わずじまいだった財布 小物入れ ハンカチ
身の回りの品
そうして先日 娘の化粧品を揃えたのだが 化粧用小物で また買い足した方がいいかなと思っていた メイクブラシの携帯セットが箱に入ったまま見つかった
買ったものの使えずにいたのだろう
娘に見せると使うと言う
母はお洒落な人だった
さんざ迷って買った後 今度は勿体無くて使えない
アクセサリー類は買った時の様子が思い出され切ない
あれこれ思い出すうち 時間ばかりが過ぎる
父の死を契機に 母持ち物も少しずつ片付けようとはしているのだが
袋から母の好きだった作家の本が数冊見つかれば
ああ この頃は少しは見えたのだ
しかし本の真新しい様子に読んだのだろうかと思う
やること やるべきこと 片付ける荷物は余りにも多いのに
でてきた本が母からのプレゼントのようで
娘にはメイクブラシ
そうして父の下着は雑巾代わりに掃除に使っている罰当たりな(笑)娘の私なのだった
着る人のない下着は使い捨ての雑巾に
そんなことから荷物整理を始めている
父が身に付けずにいた洋服や帽子など いわば新品の物を 親戚への形見分けにし 他は主人や長男に合うものは それぞれが着ることにして 以外の品は処分しようと
父の物は案外ドライに考えられるのに 母の持ち物に対しては 眺めるだけで 手に取るだけで 思い出に負けてしまう
時計に指輪にネックレス イヤリング
いつか いつか 娘が
アクセサリー類は このまま置いておこうと思う
近いうちに私の物も母のと合わせ アクセサリー類の入った小物ダンス２つにまとめ並べて置くつもりでいる
着物類と同じに娘に任せよう
