表紙を開いて こんな言葉が目に入ってきます
「これは あなたの手帖です
いろいろのことが ここには書きつけてある
この中のどれか一つ二つは
すぐ今日あなたの暮らしに役立ち
せめてどれかもう一つ二つは
すぐには役に立たないように見えても
やがてこころの底ふかく沈んで
いつかあなたの暮らし方を変えてしまう
そんなふうな
これはあなたの暮しの手帖です」
「台所は暮しの工場です
台所は暮しの心臓です
そこで暮しをうごかす力が作られ
そこから家中みんなにゆきわたり
そしてまたそこへかえってゆきます
このちいさな場所に日があたり
このちいさな場所に歌がひびき
このちいさな場所に微笑があるかぎり
暮しはさわやかに回転してゆき
明るい明日が 明るい今日につづきます」
ー1993年「暮しの手帖」第1世紀69号
「ステンレスの流しの研究」よりー
そしてあらためて表紙を眺めれば こんな一文も
ー健康や楽しみ、会話や笑顔・・・・・・「大切なもの」は台所で作られるのですー
本の内容は 「暮しの手帖」に長く携わった大橋鎮子さんが暮らした家の台所
また料理などに関わる方々の台所
それぞれの方の家へ台所へ寄せる思い
少し昔の日本の家の台所
台所のための縫い仕事
台所掃除の基本
主に台所についての様々な記事 エッセイ
そんな特集号
私は専攻が家政科で 住居学なども講義を受けて
その頃の理想的なキッチン配置なんて図面も課題で描いたことを思い出しました
台所は いえ生活は便利な道具に囲まれていて ある程度の広さは必要なものです
明るさ 風通しの良さ
清潔が保てて
けれど そうした便利さだけでは得られないモノもあるかもしれません
台所エッセイ 岡根谷実里さん「草原の台所」
中央アジアに位置するキルギスで出会った暮しについて書かれています
夏でもダウンジャケットが必要なほど寒いそうです
遊牧。。。。ポズィという移動式住居では まず水を確保しないといけません
移動式なので水道などないからです
もしも興味がおありなら↓キルギスについて
スイッチを押せばなんでもできる 街の暮しとは異なり
その不便さを愉しむように暮らしている人々
少し前にキルギスに触れたテレビ番組を観ていましたので 読みながら TV画面で観た景色が蘇ってきました
街であっても廃墟のような場所もあり それでも国を離れず 自分の国が好きだから
頑張って逞しく生きている人々
人が生きていくうえで 何よりも台所は安心できる場所でありたいなどとも思います
日々の暮らしを大切に・・・・・なんてね
ちびっとだけ?!思ったりして
だけど人とは忘却し続けるお気楽な生きものでもあったりする・笑
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ごめんなさい