忠臣蔵 [DVD] | |
クリエーター情報なし | |
角川書店 |
渡辺邦男監督
柳沢出羽守(清水将夫)
伊達左京亮(南篠新太郎)
脇坂淡路守(菅原謙二)
安井彦右衛門(南部彰三)
田村右京大夫(春本富士夫)
松原多仲(寺島雄作)
青木久之進(志摩靖彦)
塩山伊左衛門(竜崎一郎)
町人 源吉(坊屋三郎)
大工 政五郎(見明凡太郎)
瓦版売り(上田寛)
千坂兵部(小沢栄太郎)
清水一角(田崎潤)
小林平八郎(原聖四郎)
大竹重兵衛(志村喬)
垣見五郎兵衛(二代目中村雁治郎)
吉良上野介(滝沢修)
大石内蔵助(長谷川一夫)
浅野内匠頭(市川雷蔵)
岡野金右衛門(鶴田浩二)
赤垣源蔵(勝新太郎)
大石主悦(川口浩)
堀部安兵衛(林成年)
堀部弥兵衛(荒木忍)
片岡源五右衛門(香川良介)
矢頭右衛門七(梅若正二)
勝田新左衛門(川崎敬三)
間 十次郎(北原義郎)
武村唯七(石井竜一)
前原伊助(伊沢一郎)
小野寺十内(四代目淺尾奥山)
不破数衛門(杉山昌三九)
原惣右衛門(葛木香一)
神崎与五郎(舟木洋一)
吉田忠左衛門(清水元)
菅野三平(和泉千太郎)
倉橋伝助(藤間大輔)
潮田又之丞(高倉一郎)
早水藤左衛門(五代千太郎)
杉野十平次(伊達三郎)
近松勘六(玉置一志)
大高源五(品川隆二)
寺坂吉右衛門(横山文彦)
女患者おるい(京マチ子)
大工の政五郎の娘 お鈴(若尾文子)
瑶泉院(山本富士子)
りく(淡島千景)
浮橋太夫(木暮実千代)
戸田局(三益愛子)
腰元 紅梅(小野道子)
浅野家腰元 みどり(中村玉緒)
一力の遊女 楓(阿井美千子)
一力の遊女 玉葉(藤田佳子)
一力の遊女 夕霧(三田登喜子)
勝田新左衛門の妻 八重(浦路洋子)
弥兵衛の妻 きわ(滝花久子)
塩山の妻 まき(朝雲照代)
塩山家 下女 杉(若松和子)
多門伝八郎(黒川弥太郎)
土屋相模守(根上淳)
関根弥次郎(高松英郎)
牟岐平右衛門(花布辰男)
梶川与惣兵衛(松本克平)
庄田下総守(二代目澤村京之助)
上杉綱憲(船越英二)
急使の駕籠が赤穂城へ向かう
刃傷の報らせ
「ご城代! 」「ご城代!」
城代家老 大石内蔵助「見苦しい!鎮まらぬか!」
使者「一大事でございます!」
書状を読む大石(長谷川一夫)
遡ること少し前
江戸 浅野家上屋敷では
「賄賂は礼を欠く」と認めない浅野内匠頭(市川雷蔵)
家臣はこれまで吉良上野介にいじめられ危うく刃傷沙汰になりかけた人間が幾人もある 贈り物をしておいた方が良いと進言するも
内匠頭「万一 浅野家において吉良に賄賂を贈りしと判明すればー」
家臣は吉良の振舞の言語道断なことを挙げ心配しているのだが
内匠頭「もうよい 意見は言うな 登城の準備をせい」
吉良は豪華な付け届けをした伊達左京亮には甘い「お引き回しのかいがあるというもの」
しかし内匠頭には 何一つまともに教えない
賄賂を寄越さない人間には鼻もひっかけないという態度の吉良
田舎大名(内匠頭)からの進物(鰹節)など捨ておけ
浅野の高慢な態度が目に見えるようでございます
家臣とそういうやりとりもしている吉良
田舎大名め!と内匠頭には畳替えも教えない
その必要を聞きつけた浅野家側では家臣が職人を頼んで大騒ぎ
「朝までに仕上げねばならん 頼んだぞ」
朝方でも残り40枚
片岡源五 堀部安兵衛らが骨を折り 漸く間に合う
内匠頭「安兵衛 礼を言うぞ」
間に合った畳替えを見て 「衝立一つ新調めされぬとは 田舎侍を家来にもたれては 色々と気苦労がー」家臣のことにまでねちねちと厭味を言う吉良
着る物についても嘘しか教えない
教えられたとおりに裃姿の浅野だが 他の人間は長烏帽子
内匠頭「諮られた!」
しかし家来は「かかる間違いもあろうかと 持参いたしましてございます」
その頃 浅野家 上屋敷にて留守を守る内匠頭の奥方は「今日一日の我慢と殿は仰せられましたな」と言いつつ胸騒ぎがするのか 胸を押さえている
そうして運命の松の廊下
吉良は内匠頭をいびりまくっていた
ー田舎者に何事が分かり申そう
正気か 正気か 殿中だぞ 殿中でござるぞ
面白い 斬れるものならば その鯉口三寸 切ってみよ 抜いてみよ
殿中で抜いたならば家名断絶
(その度胸があるか あるわけないわ 腰抜けめーのんでかかり完全に馬鹿にして罵り放題の吉良)
内匠頭は我慢しきれなかった
額を斬られ 走って逃げる元気な吉良
梶川に羽交い締めに止められて内匠頭「武士の情けを ご存知あらば お放し下され~~~~!」
「刃傷でござるぞ」「刃傷でござるぞ」
かねてから吉良の横暴 非道ぶりを耳にしている多門伝八郎が事情を訊きだそうとするも
いけしゃあしゃあと答える吉良「いささかも覚えがござらん まこと内匠頭の乱暴 合点がいきませぬ」
多門「さだめし 身に覚えがー
まこと(刃傷を)受ける覚えは無いと申すか」
と繰り返し尋ねるも吉良の言葉に呆れた表情になる伝八郎
吉良の執拗いじめの被害者ともいうべき内匠頭に心を寄せる伝八郎「黙られい! 乱心でなくて何の刃傷だと
御公儀に差し出すに嘘偽りがあってはならぬ
乱心 突如 刃傷
さァ書け!」と言うも
内匠頭「お情け嬉しゅう存ずる 然しそれがしも赤穂の城主
狂気 乱心でなく吉良上野介への遺恨により刃傷に及び申した」
この上もなき恥辱をくわえられたゆえにーと
浅野内匠頭には「本日直ち切腹申し付けん」
そして吉良上野介には「何のおかまいもなし」
多門伝八郎は 家康公以来 喧嘩両成敗がご定法と言うも
先年 他に大名が二人も刃傷の一歩手前までいっている
目付として その恨み よくよく調べるべきと抗弁するも
「上意!」で押し切られてしまう
更に大名を庭で切腹とは例がないーとここも抗議してくれるのだがー
柳沢の意志が働いていた
浅野家家臣・片岡源五右衛門が 一目御主君に御目通りをと願い出て
他の役人は 内匠頭は罪人ゆえ会わせられないとするも 伝八郎は「庭へ回しておけ」と言ってやる
切腹に向かう内匠頭に会わせてやるのだった
廊下から庭に控える片岡に内匠頭「よく訪ねてくれた」
片岡の何か言葉があればと言われ 内匠頭「国元の大石に会うたなら・・・ただ無念じゃと」
片岡「申し伝えます」
庭の石を握りしめ 手が傷つき血が落ちる これほどに主君のみが切腹との沙汰が口惜しい・・・・
内匠頭「さらばじゃ」
伝八郎「立ち去れ」と片岡に
浅野家上屋敷では内匠頭の切腹の同刻に奥方 髪を切る
「風さそふ 花よりもなほ 我はまた 春の名残りを いかにとかせむ」
赤穂城では内匠頭の辞世の句を聞き泣き崩れる家臣達
その切腹に使われた江戸から届いた形見の短刀をじっと見る大石「殿のお命」
赤穂城の明け渡しを前に家臣達は籠城派と明け渡し派に割れている
「籠城をして逆臣の 一時の感情は逆臣となろうぞ!」
「重ねて問うが逆臣の名をきての籠城の御覚悟は変わらぬか」
ーもとより 江戸に於ける浅野家上屋敷は追放となったー
岡野金右衛門「お方様に一目なりともご挨拶申し上げたい」
浅野家に心寄せ 哀れと思い片手落ちの上意を腹立たしく思う多門伝八郎「手荒なことは止めい!」
そうした多門に岡野「先君 切腹の際は数々のご配慮頂き 篤く御礼申し上げお暇仕りまする」
多門「野良犬の如く追放される御身達の心中察するぞ」
岡野「つきましては ただ一つお伺い申し上げたい」
多門「何じゃ」
岡野「上野介殿の御生命はいかが相成りましたか 何卒 何卒 お漏らしのほどを」
多門「命に別状はない 立ち去れ」
柳沢に吉良
赤穂へ出兵 城明け渡し
万一の場合は赤穂城 取り潰しじゃ
これで無骨物諸大名の横領跋扈も減ることじゃろう
などと話して勝ち誇っている
賄賂を寄越さぬ人間がいなくなるーそれがいいという心根の腐った 見下げ果てた者達
四月十七日
大石を始めに切腹の支度をしている籠城派の者達
「赤穂城も今日限りで見納めとなりました」などと話をしている
まだ 本心を明かしてはいない大石
そこへ零落した姿で駆け付ける不破数右衛門「しばらく!しばらく!」
(内匠頭の怒りを買って浪人となった)元家臣ではあるが「せめて冥土にお供したいと駆け付けました!
一日たりとも殿をお慕いせぬ日はありませぬ 数右衛門 覚悟はできております
何卒 何卒 亡き殿のお供を御願い申し上げます」
大石「ならぬ まだ殿のお怒りは解けぬ 其の方が殉死などともってのほか」
不破「そのお許しは冥土にて!」襟から着物をはだけ刀を突き立てようとする
主悦 同じ年の右衛門七に「遅れをとるな!」
裃を外す二人
死ぬ用意をする一同
「ご家老 ご用意を!」
ここでやっと大石「方々待たれい! 御切腹は取りやめ」
一同「ええ~っ」
(コントじゃないけど 一同脱力)
そして「先程は城を枕に討ち死に そして今度は殉死取りやめ この後に及んで何事ですか」と詰め寄る大高源五
(うん うん うん 当然でしょう)
大高「あまりと申せば我等を愚弄するにもほどがありますぞ」
大石「殿は良いご家来をお持ちなされた(-と落涙)
さぞかし あの世に於いてお喜びと推察仕る
吉良上野介は生きておる!」
(はっと 表情の変わる家臣達)
四月十八日
赤穂城に乗り込んでくる城明け渡しの使者の脇坂淡路守「まことに見事なる城明け渡し 弓一ちょう 草鞋一足に至るまで
行き届いた 淡路ほとほと感服致したぞ 」
大石は内匠頭の弟になる大学の跡目相続が叶うものならばーと願っていた
脇坂淡路守「臣下たるもの かくありたいー」
吉良邸では
「そうか 平穏に城を明け渡したか (と御満悦表情の吉良 満面うの笑みもいやらしく)いかに大石が知恵者とて他に策はあるまいのう
いやあ けっこう 祝悦じゃ」
上杉家に養子に行った吉良上野介の息子の綱憲「大石は内匠頭 舎弟大学の跡目相続を願い出たと伺います」
途端に表情変えて吉良「なにい 不埒者め」
(いや~~~ どう考えても 不埒者のあんぽんたんは そちらでしょ
これだから欲ボケ ひねたジジィは嫌いよ!)
「いわずとしれたこと 赤穂はおとりつぶし」と強く言い立てる吉良
家老の千坂兵部「しかしながら赤穂浪人 不穏な動きがあると 何をしでかすことやら
余程の用心が肝要かと思われます」
途端に怯えた吉良上野介「カタキ カタキとは何じゃ」
綱憲「切られたのは父上で切腹を申し付けたのは上様(将軍)じゃ」
吉良「カタキと言われる覚えはない」
(さア~すがは悪役さん ボク悪いことをした覚えはないとー「あれだけ」のことをしておいて言い張る・・・見上げた根性だこと)
吉良「強いてカタキと言われるなら上様じゃ」
千坂「田舎侍にそのようなことは分かりません」
綱憲「言うな!」
千坂「-とは申せ 大石は赤穂きっての知恵者 余程の用心が肝要かと思われます
大石の器量は評判にございます」
だが綱憲は「討ち入りもせん者に何ができる!」と そして実の父の吉良に 大石内蔵助が京都の山科に土地屋敷を買ったと話す
吉良「だが油断は禁物じゃ 屋敷の内外 警戒は怠らぬが良いぞ
何かと言えば刀を振り回す それだけが田舎侍のとりえじゃ」
山科の屋敷に大石が帰宅すると目つきの鋭い新しい使用人がおり「おかへい」と名乗った
大石 鷹揚に「おお屈強な若者じゃの」
酒が過ぎぬかと心配する妻のりく
江戸の町人たちは「どうでェ あの物々しい行列はよ」
吉良が柳沢の後ろ盾があると思ってとかー町人たちも吉良のことを良くは思っていない
ーまったく片手落ちだ
今に首の落ちるのは吉良だぜーなどとまで話している
様子を探る町人姿となった岡野
その岡野を見咎める多門伝八郎「そんなことで吉良が狙えるか」
岡野から侍が抜けてない 見る者が見れば町人でないとわかるーとも
多門の屋敷で岡野「上屋敷立ち退きの折りは お情け厚く御礼申し上げます」
多門は内匠頭の切腹の折りの様子が忘れられぬと 浅野家家臣の苦労を思いやる
岡野は 家族と生死の別れをした者もある まだまだ苦労が足りぬのだーなどと話すのだった
多門「その絵図面の屋敷は今は空き家じゃ 今のうちにとくと屋敷うちを調べておくがよいぞ」
岡野「何と 何と仰せられますか」
その屋敷に吉良が住むようになるーと示唆する多門
千坂は吉良が屋敷がえになることを悪い兆しと取り おるいに「この謎をどう解く」と問いかける
夢見さんが確か「赤穂浪士」と見比べてたって作品ですね。
この画像だけでも独特の雰囲気がありますね。
映像だったらもっとなんだろうな~。
3時間ほどの作品で紹介部分だけでも随分と長くなってしまいました
品のある格調高い背景
これぞ正当時代劇という台詞の言い回し 口調 言葉遣い
上杉綱憲役の船越英二さんは 船越英一郎さんのお父様です
実に様々な俳優さん女優さんの出演で 本当は書きたいことだらけなのですが 映画の流れを書くだけでも覚束無いです