夢見るババアの雑談室

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「忠臣蔵」(1958年 日本映画)-2-

2017-01-01 14:56:24 | 映画
http://blog.goo.ne.jp/yumemi1958/e/0ceec24674371450c1c6e15fe49234aa

(ー「忠臣蔵」(1958年 日本映画)-1- ↑からの続きになります)



世間一般の浅野家への同情(本来ならば喧嘩両成敗なのに 片手落ちで浅野内匠頭のみが罪(とが)あるものとして庭での切腹 吉良上野介には何のお咎めもなし)が 大石を大きくしたものと見るおるい

おるいはまだ大石内蔵助に会ったことが無いゆえの判断

「わしとは違うのぉ」と千坂
そして「るい いずれはそちに一仕事頼まねばなるまい」と
「大石が近々のうちに江戸へ出ると聞いた 油断がならぬ」-とも
警戒を強める上杉家家老の千坂兵部


訪ねてきた大石内蔵助の本心を確かめようとする瑶泉院だが 大石は間者の存在に気付き本心は告げぬ
戸田局が「酒色に耽る噂ありー」などと大石を責めようとすると「内蔵助には考えがあってのことでしょう」と止める瑶泉院


その帰途 大石を囲む刺客たち
大石「「やむを得ぬ お相手仕ろう」

そこに多門伝八郎が現れ「馬鹿者!狼藉は許さぬ!刀を引けい!」と刺客たちを一喝
「公儀目付け役 多門伝八郎の門前において狼藉は許さぬ」

うるさいのが現れた まずいーと刺客たちは去っていく

屋敷うちに大石を招いて多門「大石殿は江戸に不案内 それより出入りの商人に案内をさせよう」-と町人姿の岡野に引き合わせてやる
多門は何かと浅野家元家臣に肩入れをしてくれるのだった


そして千坂は大石の動向を探る為に おるいを京都の山科へ送り出す




一刻も早く仇討ちをしたい赤穂浪士達
しかし すぐには動かない大石

内匠頭の弟の大学の浅野家跡目相続が許されるまではー
決められてからだと言う大石

吉良を討って賄賂(まいない)政治をする柳沢を反省させる
いやしくも野盗同然の振舞をしてはいけない
大義の為の仇討ちでなくてはならない
大名でありながら庭先において罪人として切腹させられた内匠頭の無念ーこれを晴らすに世間からそしられるような方法ではいけないのだ
ーなどと大石は言い聞かせるのだった

大石「さて 京へ戻って道楽でも致そう」


ーかくして半年ー

「鬼さんこちら 鬼さんこちら」などと遊女相手に遊び呆けてみせている大石

大石馴染みの店に仲居として入りこんでいるおるい

越後浪人が大石を訪ねて店に来る

「一年半経った 吉良上野介を何故討たぬ 大石氏(おおいしうじ)」と詰問されるも とぼけ通す大石

「殿の御短慮からお家は断絶 家臣達は離散 それに斬られたのは吉良殿 
カタキの討ちようがござらん
命ある限りうまい酒を飲み美しい女と戯れるのがー」

大石の言いぐさに逆上の越後浪人 刀を抜いて大石を斬ろうと店中を追いかけまわす

馴染みの大石を庇う浮橋太夫が越後浪人の前に立ちふさがる

越後浪人「女 退けい!」

浮橋太夫「どきませぬ ここは浮橋の部屋 断りなく踏み込むことは許しません」

斬っては刀の穢れになると怒って去る越後浪人

大石に浮橋太夫「よくご辛抱なさいました」


大石は浮橋太夫や遊女たちに送られて屋敷に帰宅

そんな様子の大石に諫言する長男の主悦「父上 父上 これは余りにございます」

母親がかわいそうだーと母親のりくを気遣う

大石「ぬかみそくさい顔は見飽きた」
遊女の浮橋太夫を身請けして りくを離縁すると言い出す大石は去り状をりくに渡す

奥から大石の母のお高が出てきて 「内蔵助 そなた遊女を引き入れたい為に りくを実家に帰すのではありますまいな
それならば この母が許しませぬ」
りく「義母上 りくはよろしいのでございます」

首を振るおたか「目に余る遊興三昧も敵の目を欺く為と思いずっと我慢してきました

内蔵助 この母も辛いが もっと辛いのは このりく殿
このりくを事もあろうに離縁とは!」


話の成り行きに淋しそうな表情で静かに去る浮橋太夫

大石「はて うるさい 仇討ち 仇討ちと 仇討ちの無い国はないものか」

おたか怒る「りく殿を出すなら わたしもこの家にはおりませぬー
さ 行きましょー」と座敷からりくと孫娘を連れて去る


戻ってきたおたか 厭味に「殿(内匠頭)の御位牌は置いていけぬゆえー」と仏壇へ

仏壇には別の木の位牌もあった・・・・

大石の名前の位牌にはー内匠頭のと同じ没年月日が入れてある


これを見て大石の覚悟が分かり 泣くたかとりく

りく「では 旦那様 お暇(いとま)仕(つかまつ)ります」

大石「子供達のことを頼むぞ」

おたか「体を労わりもうそうぞ」

途中まで祖母と母と弟妹を見送った主悦「体に・・・気を付けるのだぞ」

これが今生の別れ 若い主悦の感情をこめた言葉

大石の覚悟に気付いた間者のおかはちは おるいに大石を殺せと言う


いつか大石へ心を動かされたおるいには 大石は殺せなかった


ならば自分がと大石を追ったおかはちは命を落とす

江戸の赤垣源蔵は兄から怒られているーなぜ仇討ちをしないのかと とうとう兄の塩山は仇討ちをしないのなら今日限り縁を切るとまで怒る


勝田新左衛門も舅の大竹重兵衛から同じように怒られていた

江戸へ向かうのに大石は垣見五郎兵衛の名前を騙っていたが 本物の垣見と鉢合わせる
ニセモノの皮をひんむくと本物の垣見が大石に会いにくる

垣見「何 大切な御用 その御用を承ろう 道中手形を持っていよう どうか 手元にあるか 拝見いたそう

出されい!」

大石が差し出したのは内匠頭が切腹に使った短刀「無念の一刀 とくとご覧あれ」


浅野家家紋に包まれた・・・・・

(そこで全てを察する本物の垣見)
垣見「まごうことなき御手形 不遜にてお名前を騙りたる段 ひらに・・・ひらに・・・」と謝ってみせる本物の垣見

大石「いや  いや よくよくの御事情があってのことと
武士はあいみたがい 落ちぶれてこその情けがー身に沁みて有難いもの」

垣見「この上は せめてもの罪滅ぼしにこれは手前めが偽造いたしましたる御手形 何卒お納めくださいますように
心おきなく御道中 めでたく此の度の御用をお勤めなさるよう 心からお祈り申しあげまするぞ・・・」


大石の垣見の名前を騙った理由が江戸まで無事に隠密裏に行く為であり その目的が主君の仇討ちと悟った垣見は自分のいわゆる身分証明の書類まで大石に使うように渡してやる
そして首尾よく本懐を遂げられるようにとまで言ってくれたのだった

垣見の柳沢や吉良のことをよく思っていないこともわかる


大石を殺さず江戸にもどったおるいに千坂「どうした 伊達者の大石に心奪われたのか」

大石は3月14日(内匠頭の命日)に死んでいると話すおるい 「何かしら一つの目的の為に
それでなければ どうして女と酒ばかりの中で あの澄んだ目を保つことができましょう
恐ろしいほどに美しい姿でした」

千坂「るい よくぞ そこまで見極めた」

るい「わたくしは これでお暇(いとま)を・・・・・」

千坂「ならん ならん ならん そなたは明日より吉良の屋敷へー」




吉良の屋敷の図面を手に入れる為に岡野を好きな大工の棟梁の娘お鈴に言うよう 浪士仲間から言われる岡野
岡野「堀部 わしは女を騙すことはできん 女を騙して・・・俺には どうしてもできん
娘心を踏みにじってまでー」


吉良邸には綱憲が父親の上野介に会いに来る

千坂「どうやら大石が江戸に入ったようでございます」

吉良「大石ぃ? あ~あの赤穂の城代家老の大石(バカにしたように)か
そのような奴に怯えることもなかろう」

千坂に警戒は怠らぬようにしておけと言う綱憲」

千坂「もとより 赤穂の表立った浪人にも見張りはつけてあります」


浅野内匠頭の切腹から年月が流れ 江戸の町人たちは赤穂浪士は腰抜けだと罵りだしている
イモ侍などとも言っている

集まった赤穂浪士
敵の吉良上野介の顔を知らないと案じるも大石が知っていると話す
内匠頭のお供をして京の二条城にて顔を見たと

その浪士の集まりに 金がなく行けない若い侍もいた
しかし母親は覚悟はできている 行けと早く行けとー

千坂は赤穂浪士をあぶり出そうと吉良の偽行列の罠を仕掛ける

襲ってきたら一網打尽に斬れば良い

「大石以下 江戸へおれば必ず行列を狙うに違いない」

おるい「それはあさはかと言うものです」大石はその策には騙されないと見る


吉良が米沢に行くという噂を浪士が聞きつけてくる
大石「贅沢に馴れている年寄りが そう易々と雪国に行くはずがない」

それでも もしも真実ならばと動揺する浪士達

編傘を被り見に行った大石「から駕籠」と見破る
その確認する姿におるいが気付き おるいの様子に大石と知る千坂「すわ!大石」と配下に襲わせるも 大石は刀を抜くことなく退ける

千坂は大石が仇を討つつもりに違いないと警戒を高める

多門は赤穂浪人への見張り人などとの書類も「どうせ千坂あたりが町方に取り入ってのことであろう」と無視する
陰になり日向になり赤穂浪士を応援している多門

千坂が縋る柳沢も多門の上様への話が通っており「今は動けぬ」と言う


赤穂浪士の討ち入りは十日以内となる 吉良在宅の日を確かめてとー

右衛門七 漸く到着「神奈川宿から駆けてまいりました (母親には)宿代が払えず人質として(宿に)とどまっていただきました」

宿代を持ってかけつけんという浪士仲間に右衛門七は言う「別れは既にすみました 母も覚悟のこととー」

その右衛門七母子の姿に岡野も覚悟を決める「絵図面は必ず貰ってまいります」




お鈴と会った岡野「吉良の屋敷の絵図面を見せてほしい 見るだけだ 見たらじきに返す」

お鈴「なんでそんなに絵図面を欲しがるの あんた・・・もしや・・・」

岡野「お鈴ちゃん 返事は  聞いて聞いてくれますか」

お鈴「きんさん あんた あたしを少しでも好いてくれているんですか
それとも絵図面を手に入れる為だけ 方便だけ
どっち ねえ 言ってちょうだい どっちなの」

岡野「好きだ この世で一番 好きだ 」

お鈴「ほんと? ほんとなのね」

岡野「好きでなければ 今日まで悩みはしない  わたしもお鈴さんが好きだ
好きだからこそ こんなにー」


お鈴「もう なんにも言わないで あなた  それだけ聞けば あたしは あたしは嬉しい」





家に帰り絵図面を袂に入れて 父親の政五郎から咎められるお鈴
お鈴から絵図面を取り返して政五郎「お前 男の正体を知ってるのか 誰だかわかってるのか」

お鈴「はい」

政五郎「行ってこい」と絵図面を持たせてやる

お鈴 外で待っていた岡野の懐に絵図面を差し入れしがみつく

岡野「有難う お鈴ちゃん  心に決めた妻だ」

お鈴「本当ですね」

岡野「だけど これが一生の別離(わかれ)だ」

お鈴「せめてせめて 本当のお名前聞かせて」

岡野「実は・・・」名前を言いかけると 家の中から政五郎「お鈴 余計なことを尋ねるんじゃねぇ」

岡野「政五郎さん」

涙声で政五郎「わしは吉良様のお出入りだ きんさん この世の名前なんか どうでもようがす
どうせ儚い命の二人なんだ 
その代わり来世では きっと添い遂げてやっておくんなせえ
御願いしますよ」


岡野「心得ました」

政五郎「きっとだよ」

岡野「はい」

政五郎「ありがとう・・・・・人目につかないうちに 早く行きなせえ」

岡野「はっ・・・」
「お鈴ちゃん来世はきっとー」そう言い残し去る岡野
岡野と別れたお鈴 家に入って父親にしがみつき泣く「おとっつあん おとっつあん」

おるいと歩いて吉良邸近くまで戻ってきた清水一角は 岡野の姿を見咎める
「何 うろうろいている 貴様!」
「侍だろう」と殴る蹴る 「貴様 ことによったら赤穂の回し者だな」

岡野「何を御無体な」

心配して様子を見にきたお鈴が割って入る「きんさんは わたしの夫になる人です 人違いしないでください」

清水「なに お前の・・・亭主か?」 お鈴「はい」

清水「こんなところをうろうろするな!」言い捨て謝りもせずに屋敷に入る

少し歩いてから岡野「お鈴ちゃん ありがとう」

首を振りながら お鈴「よく・・・よく・・・我慢して下さった」
殴られて出ている岡野の口許の血を拭くお鈴

吉良邸にて 吉良がおるいに言う「そちは茶をたしなむか」
おるい「ほんの少しばかり」

吉良「14日に参らぬか なかなか賑わうぞ」


集まりに使う店の二階で 吉良邸の絵図面が手に入り 喜ぶ赤穂浪士達

吉良邸では見境なく人々を「赤穂の回し者か」屋敷に連れ込んでは暴力を加えている

その様子を見るおるいは どんどん吉良方より心が離れていく「何故 このようにひどい目に遭わせるのでしょう」
清水一角「山田(「おかはち」のこと)が殺された あいつとは幼馴染だ」

おるいに大石が宿にいたら連れ出せという清水

おるいは大石に心を寄せている
だから大石のいる宿に会いには行くがー

おるい「暫くでございました」

そして大石も気付いているであろう自分の身の上を明かす「あなた様の居所を確かめ 仇討ちの証拠を掴めとのことでございました」



おるい「あなた様を始め 皆様が命を賭して お立ちになる
その美しさが わたくしの胸にひしひしと響いてまいります
なんという尊いお姿でしょう
それに引き換え上杉は! 吉良様の醜いほどのお振舞い いつまで続くものでございましょう
わたくしもその(醜い仲間)一人です」

宿の外では出てきた大石を斬ろうと清水が待っている

涙ながらにおるい「わたくしは あなた様の尊さには つくづく間者(いぬ)が嫌になりました
お体でさえ ここでは危のうございます」

吉良が14日に茶の湯の会で屋敷にいることを教えるおるい「屋敷の者達は酒宴にございます」

大石「るい殿 そなた死ぬ気か」

おるい「いいえ 死ぬ気ならば あなた様に斬りつけて殺されます」
少し寂しそうに でも明るく笑って「-何卒 御本望をお遂げあそばせ 」立ち上がり座敷を出て障子をすっと閉めて去るおるい


外では一角が歩いてきた大高源五を見咎めて「赤穂の浪人だな 大石のところへ行くのか」

大高「何を・・・・」身構える
斬りかかる狂犬のような清水一角
宿から出てきて その様子に「おやめ下さい!」と間に入ったおるいは 一角に斬られる



さすがに一角「るい殿! るい殿!」


宿の部屋で大石 入ってきた大高に「女に会わなかったか?」
大高「何者とも知れぬ女が わたしを庇って清水に斬られました」

大事の前ゆえに出ていくことを止められ大石「るい殿 礼を言う」


おるいは一角に息も絶え絶えながら「大石は 何処を捜してもいません」 そう言って息絶える


14日

赤垣源蔵は兄の塩山伊左衛門を訪ねた
女中の杉を呼んで赤垣「杉 杉」

杉が取り次ぐと嫂のまきは「本当にどうしてうちの旦那様に あのような愚図で飲んだくれの弟ができたものでしょう」
生憎と塩山は留守で日頃から赤垣をよく思っていないまきは仮病を使って会うことを拒む
まき「あいにく持病の癪(しゃく)で伏せっているとでも言っておくれよ
旦那様は御用でお帰りは多分夜になるとー追い返しておくれよ」

杉が奥様は病気でと伝えると人の良い赤垣は「寒さの折りから お体に気をつけるように言っとくれ
ここに薬がある これを差し上げてくれ」

杉「印籠ごとですか」

赤垣「そうだ」

杉から兄が帰らないと聞き赤垣「そりゃ まずい」
そして兄の着物を床の間に持ってくるよう杉に言いつける「ちょっと 用があるんだ」
酒を置かせて 杉に「お前は 暫くさがれ」


















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