Casa Galarina

映画についてのあれこれを書き殴り。映画を見れば見るほど、見ていない映画が多いことに愕然とする。

初恋のきた道

2006-05-03 | 外国映画(は行)
★★★ 2000年/中国/89分
監督/チャン・イーモウ 主演/チャン・ツィイー

「おさげ、ぶんぶん」


都会で働くユーシェンが、父の急死の知らせを受けて故郷へ帰ってきた。古いしきたり通りに葬式をあげたいと願う母を見て、ユーシェンは村で語り継がれる父と母のなれそめを思い出していた。町から教師として赴任してきた20歳のルオ・チャンユー(チョン・ハオ)と、彼に恋い焦がれる18歳の娘チャオ・ディ(チャン・ツィイー)。ディはなんとか自分の想いを彼に伝えようとし、やがて二人の間には恋心が通じ合う。そんなある日、チャンユーは町へ呼び戻されることになり、村の学校から姿を消してしまう。チャンユーが帰ってくるのを、雪の降りしきる冬の道でひたすら待つディ。村と町をつなぐこの一本道は、二人にとって大切な愛の道だった…。

今をときめくチャン・ツィイーのデビュー作。おさげでモンペ姿で、ただひたすら好きな人を待ち続けるその姿に胸がキュンとなる…って人がホントに多いのだろうか?正直私は、コイバナとしては、あまりに何の変哲もないストーリーに何の感慨も抱かなかった。こんなアタシって、ダメ?とにかくチャン・ツィイーがおさげ髪をぶんぶん振るシーンのなんとまあ、多いこと。きょろきょろきょろきょろ振り返っては、走る。その度に三つ編みを右へ左へ、前へ後ろへぶんぶんぶんぶん、振り回す。きっと、監督のチャン・イーモウがこのカットが好きなんだろうな。そうとしか思えない。

村に赴任した若い先生が食事をしに家にやってくるというその日、先生は「右派」の人間だということで、町へ連れ帰されてしまう。このあたりの詳しいいきさつは、物語の中では一切語られない。それはきっと、主人公はチャン・ツィイーであり、ただひたすら待つ恋の切なさをクローズアップさせたかったからなのかも知れない。が、この若き先生が何者であり、どういういきさつでこの過疎の村に教師として赴任してきたのか、もう少し肉付けが欲しい。どうしてもラブストーリーの場合、女性は女性の立場で物語を見てしまう。そこで、主人公に感情移入できなければ、その先のストーリーはちっとも楽しめない。そういった意味で、私はチャン・ツィイーの立場で彼を好きになろうと努力したけれども、ダメだった。なんせ彼のことはちっとも語られず、チャン・ツィイーの切ない思いばかり延々と描かれるんだもの。自分の作ったお弁当を彼が食べてくれるかハラハラドキドキ、なんてシーンも勝手にどうぞ、って感じで。えー、アタシかなりひねてますか?(笑)

こういった田舎の人々の純朴な思いを描く映画というのは、そのストーリーのシンプルさと大自然の美しさに素直に心引き付けられるものが多い。公開当時にスクリーンで見ていれば、いい映画やなあ、でしみじみ思ったものを、いかんせん今となっては「おさげのチャン・ツィイーも出世したものよ」という思いで観てしまうからいけない。だからイラン人監督のアッバス・キアロスタミが素人しか俳優に使わない、というのはとても賢いやり方なんだと思う。人間の素朴さ、純朴さを表現したい時、俳優のプライベートや別の顔が見え隠れするのは、ストーリーを邪魔するだけなのだから。


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シャガって言うんだって

2006-05-03 | 四季の草花と樹木
我が家の玄関を出てすぐの林道脇に咲いている。以前から何と言う名前かな、と思っていて知人に聞いたところ「シャガ」という名前だと教えてもらった。そこらで咲いている草花にしては、花びらもとても華やか。紫とオレンジの斑点模様が不思議な魅力を醸し出している。これで野生の草花なんてちょっとオドロキ。

そこでちょっとネットで調べてみると、この花は種子も作らず、球根もない。地下茎で繁殖するんだって。しかも、花は1日しか持たず、開花した翌日にはしぼんでしまうとか。なんとまあ、はかない花なのね。アヤメ科かあ。確かに葉の形はそんな感じ。



でもこの花の妖艶な感じはアヤメ以上だね。中国からやってきた花らしい。ちょっと1本もらって、家の敷地に植えてみよっかな。増えてくれるんだろうか。


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