うざね博士のブログ

緑の仕事を営むかたわら、赤裸々、かつ言いたい放題のうざね博士の日記。ユニークなH・Pも開設。

北京の緑化事情

2008年08月23日 04時22分15秒 | ランドスケープデザイン
ほんの少し、朝晩、冷え込むようになった。
 新聞の番組欄をチェックし、私は相変わらず、北京オリンピックのテレビ放送を見ることが習慣になっている。
 わたしにとって、職業柄、気になるのは中国の都市緑化事情だ。
 上海は日本の九州の気候に近く新しく植栽された常緑樹が多いが、高緯度のここ、北京では落葉樹主体の緑地になっている。当然、このオリンピックのために急いで植栽された樹木も見かける。

 女子マラソンは天安門広場からスタートして、北京大学と精華大学のキャンパス内を通過して、ゴールは国家体育場へのコースである。
 トライアスロンは市街でおこなわれる競技だ。水泳と自転車とマラソンで合わせて100kmを走る超人的なレースだ。ここでは、上から見ることを意識した、指標も兼ねた模様植栽をおこなっている。植文字・花文字を組み合わせて緑地を構成したものも見受ける。
 2つの屋外競技を見ていると、既存の街路樹はエンジュと、道路を樹冠で左右からおおうプラタナス、たまに新規に植栽されたとおもわれるイチョウ、紫葉のベニスモモが映し出されていた。咲いている花の木はムクゲ、サルスベリが目立つ。比較的、外来種ではなく中国の原産樹種が多いようだ。
 まるで緑の絨緞のような芝生のメンテナンスは完璧のようである。これは伸びすぎるきらいがあるが、採用した芝は吹き付けの西洋芝のようだ。
 草花はそんなに種類も多くない。
 北京は従来から水不足が懸念される土地柄で、渇水期、夏の灌水などこれからも管理が大変である。総じて、再開発をともなう都市部の緑化計画はまだ始まったばかりのようである。造園樹木材料の需要はこれからであり、種類、数量はあまり生産していない印象を受ける。
       
コメント
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