うざね博士のブログ

緑の仕事を営むかたわら、赤裸々、かつ言いたい放題のうざね博士の日記。ユニークなH・Pも開設。

《青空文庫》で本を読む

2008年08月27日 04時10分49秒 | 活字中毒の日々、そして読書三昧
すでに暦の上では処暑も過ぎて、関東ではやや涼しい日々だ。
 この頃、出費を抑えるために遠慮していたのだが、先日、珍しく本を買った。[日本近代文学の名作--吉本隆明・新潮文庫]、[昭和陸海軍の失敗--文春新書]、[偽善エコロジー--武田邦彦・幻冬舎新書]、の3冊である。
 これらは短いのでお盆休み前から読み続けて読了する。面白い内容のものばかりだ。
 ただし、地球温暖化、植物の光合成など、[偽善エコロジー]の武田邦彦の意見は専門的な見方ではどうか、という点も見受けられる。なぜならば、要は、技術的に実証されないと前に進まない。
 今のところ、この本の評価は読書家としてペンディングの状態である。語り口のうまさが際立つ。だから、きっと本は売れるでしょう。わたしは買わないけれども。
 これは学者としての研究的な表現の著作物ではない。扇動家気質。人柄、能力的に衆知を集めるのに長けた一面がありそうだ。
 続けて、わたしは現在は島木健作の [生活の探求1,2--角川文庫、新潮文庫]を読んでいる。

 この中で、わたしにとって信頼できる吉本隆明の薦める小説があり、取り上げられた岡本かの子のもの [女体開顕][やがて五月に]、田山花袋の [田舎教師]などをインターネットで検索した。いずれも絶版の可能性があり、その作家の横顔を知るためだ。その小説はいずれも、身の回りの細部(デティール)を詳しく叙述している、というのだ。
 わたしは、当然、購入先などもチェックしていたのだが、なんと、WEBサイト《青空文庫》で本を読むことができるのだ。非常な努力で原文を復元している。ルビも履歴も加えている。しかもただで読める。わたしは、横書き文をマウスでスクロールしながら、それ以来、[田舎教師]を時間と気分しだいで読み継いでいる。
 ところで、現代ではWEB小説、携帯にアップした小説などもあるそうだが、とても挑戦する気になれない。

 しかしちょっと慣れないところもある。
 なんだろう。読書は理屈で言えば、字面を追う、理解する、想像してイメージをはたらかす、ということになると勝手に思っているが、それぞれの局面のかたちに前頭葉のはたらきがしっくりこないのかもしれない。わたしの若いころの全盛期(!)の読書では読むのは遅いが、内容は読後もしばらく記憶に残っていたものだ。だから、当時は読書は一種の体験であると思っていた・・・・。

皆さんも一度お試しください。ちなみに、これは本好きの方々のボランティア活動で成り立っているようです。
    青空文庫
          
コメント
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