ふくい、Tokyo、ヒロシマ、百島物語

100% pure モノクロの故郷に、百彩の花が咲いて、朝に夕に、日に月に、涼やかな雨風が吹いて、彩り豊かな光景が甦る。

なにやら さをりおり

2011年07月29日 | 千伝。
「さをり織」の創始者、城ミサオさん(98歳)が、以前お話した事。

松尾芭蕉の「山に来て、なにやらなつかし、すみれ草」

この句に「なにやら」という言葉があるから、この俳句は400年も生きていると言っていました。
 
このミサオおばあさんは、最初はお花の師範だったそうです。

型に嵌った教え方は全くせず、一輪の花の、どこが一番美しいのか、それを自分で探した上で、活ければ好いというものでした。

自分の持っている感性で、自分なりの美しさを、生け花で表現することを教えると、生徒がドンドンふえて、忙しくて病気になったそうです。

この先生、聞かれたこと以外は、答えないをモットーにしています。

生徒自身が、美しさ探しを、楽しむことを奨励したそうです。

この考え方で、「さおり織」を始めるようになって、専門家から、あなたの織りは、縦糸が一本ぬけているから、売り物にならないと言われました。

逆に、縦糸を何本もわざと抜いて作ったところ、何十年も昔のことながら、マフラーが一本9800円で売れたそうです。

自分を型にはめないこと。

自由に宝物さがし。

この考えは、序破急、守破離を早急に実行したもののようです。