今朝の新聞にこんな記事が載っていました。
『東京 過去未来 見下ろす贅沢 ステーションホテル改装で小休止』
JR東京駅構内にあるステーションホテルが、駅舎の復元工事に伴い来年4月から5年間の休業に入るそうです。
何故、この記事を取り上げたかと言うと・・・。
我が家が千葉県に引っ越してきたのは1986年の冬。12月に入ってからという何とも慌しい引越しでした。それ以来ここに根を降ろしています。
それまでも、お盆と年末年始は田舎に帰省していました。比較的田舎に近かった事、それに交通に便利な所に住んでいたという事もあって、そういう場合でも特に不便は感じていませんでした。
ところが、現在地は東京から快速でも2時間弱はゆうにかかり、住むまでは一括りに”東京”で済ませていたのが、恨めしいくらいの僻地感覚です。ま、今では有り難い ”アクアライン”のお陰でその時間はかなり短縮出来ますが・・・。
だから、帰省する時、特に子供達が小さい頃は、まず東京で1泊する事が度々ありました。その時利用していたのが『東京ステーションホテル』なのです。
東京駅開業の翌年、1915年に開業したと言うのですから、今年で90年の歴史を持つそのホテルは、私たち庶民が利用するには、少々敷居が高い雰囲気を持っています。でも、とにかく東京駅に隣接・・・と言うより、見下ろしてる状態は、翌朝早く新幹線を利用する私達には本当に便利でした。
初めて利用したのは、娘が2歳で息子が1歳という、何とも手のかかる時でした。
今考えると、なんて迷惑な客だった事でしょう。でも、2階の本格的なレストランででも、嫌な顔一つされる事無く、温かいサービスを受けたのを覚えています。
客室も、開業当時の造りそのままで、天井高く、ゆったりとしたスペース、シングルとは思えないような大きなベッド。そして、映画とかでしか見た事の無かった、スチームの暖房器具。どっしりとした家具。
今でも、懐かしく思い出す事が出来ます。本当に素敵な部屋でした。ひととき俗世を、それも慌しく子育てに追われるだけの日々を忘れさせてくれる様な優雅な気分に浸る事が出来ました。
5年後には、どの様な姿で登場するのか、楽しみです。