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経済成長を続けていた韓国が、1997年に入ると、大企業の倒産、ウォンの暴落等々によって一気に国家経営が破綻。
政府は、IMFに資金支援を求め、12月に覚書を締結しました。
IMFとの合意は、財政再建、金融機関のリストラと構造改革、外国資本投資の自由化等があり、財閥と言えどグループを維持するのに汲々とする状況でした。
この状態を予見し、準備していたのは、ドジュンだけでした。
オ・セヒョンは、ドジュンが予見していたのでは?と疑っています。しかし、政府も、専門家ですら予見できなかったことを、若干20歳の大学生が予見すると言うのが信じられません。
ドジュンは新たな投資会社ミラクルインベストメントを設立しました。
代表は、オ・セヒョン。ドジュンは理事です。
あくまでも、黒子に徹するつもりのようです。
書類にサインする時、つい、前世の様に“H.W”とサインしてしまいました。ヒョンウ・・・ですね。
意味を聞かれ、ドジュンは言葉に詰まりました。
ミラクル社が最初に買収しようと考えている会社は、アジン自動車。業界2位の会社です。
この混乱のさなか、倒産寸前でした。
実は、ヒョンウの父は、アジン自動車の社員だったのです。
新大統領は、財閥の改革を推し進めようとしました。
チン・ヤンチョルは、そんな中、アジン自動車を買収すると言いました。
当然、ヨンギとドンギは反対しました。
が、ヤンチョルはスニャン自動車が生き残るためにアジン自動車が必要なんだと言いました。
オ・セヒョンは、スニャングループに勝てるのかとドジュンに言いました。
ドジュンは余裕綽々な様子。
製鉄会社を予定外の値段で買収したスニャンにもう資金は残っていないと分かっていたからです。
社内留保も無く、銀行からの借り入れも限度額いっぱい、不動産を処分しようとしても、既に担保になってしまっていたのです。
製鉄会社の買収の一件で、ドンギのせいもあって、値段が吊り上がってしまったからでした。
ドンギは顔があげられません。
ヤンチョルは情けないと言った表情を浮かべました。
これが私の息子だ・・・とヤンチョルは力なく言いました。
ソンジュンが留学から帰国して来ました。
空港でいきなり彼の前に現れたのは、モ・ヒョンミン。ヒョンソン日報社主の娘です。
ソンジュンとの間に縁談が起こっていました。
しかし、ヒョンミンは破談にしたいと思っていまして、ソンジュンにあらかじめ話しておこうと思ったようです。
ヤンチョルは大喜びでソンジュンを迎えました。
ソンジュンを跡取りに・・・と言う考えは、揺るぎないようです。
オ・セヒョンはアジン自動車のソン会長に会いに行きました。
ドジュンから託された買収条件を提示しました。
労働者の雇用維持とソン会長の経営権です。
こんな好条件、そうそうあるものじゃありません。
アジン自動車を再生してくださいと、オ・セヒョン。
ソン会長は、差し伸べられた手を握りました。
ドジュンは運転手のインソクに自分が運転すると言いました。
ドンギのスパイだと知っていると言いました。
これからどうするかは、インソクが決めて良いと。それに従うからと。
しかし、それまでは、運転は自分がすると言ったのです。行先をドンギに知られたく無いからと。
ドジュンはヒョンウ母の店に行きました。
既に、廃業し、店を売りに出していました。
丁度その時、ヒョンウ母が店に来ました。
顔を隠し、一旦は帰ろうとしたのですが、思い直して無理を言って食事を出してもらいました。
父が帰って来ました。
当時父は、解雇に抗議して、会社の同僚とデモをしていました。
母とすると、一銭にもならない事に時間を費やすのではなく、一刻も早く仕事を見つけてほしいと思っています。そうじゃないと、ヒョンウの学費も払えないと母は言いました。
父は高校を卒業後、いろんな技能資格を身につけ、一生懸命働いて来ました。
技術者であることに誇りをもっていました。
なのに、こんなことになって、苦労する妻に花束一つ買ってあげられないなんて・・・と父は言って店を出て行きました。
ドジュンは・・・いえ、正確に言うと、ヒョンウは父の本当の姿、本当の思いを知りませんでした。母に苦労を掛けるばかりだったとしか思っていなかったようです。
殺される直前の母の法事の時、ヒョンウは父に冷たい言葉を投げつけてすらいました。
何も知らなかった・・・とヒョンウは思いました。自己嫌悪が湧いてきたのかもしれません。
後を追いましたが、既に父の姿はありませんでした。
金で経済を回復させようと言う“金を輸出しようキャンペーン”が開催されました。
スニャンでも、ヤンチョルの妻ピルオクやヨンギとドンギの妻たち、ドジュンの母へインも率先して自分たちの金のアクセサリーを提供しました。
勿論、会社のイメージを上げるためです。
ドジュンはそこでヒョンミンに偶然会いました。
忘れもしません。ヒョンウに、姿を消したソンジュンを時間までに必ず探して連れてくるよう命じた相手ですから。
ヒョンミンは、“ソウル大学法学部に首席入学したスニャンの孫”としてドジュンを知っていました。
堂々とした振舞いに、興味を引かれたようです。まさか、ソンジュンじゃなく、ドジュンと結婚しようとするんじゃないよね
別室には、ヤンチョルたち一族が揃っていました。
そこで、ソンジュンとヒョンミンは正式に顔を合わす手筈だったようです。
ソンジュンもヒョンミンも、初対面のフリをしました。
ソンジュンはヒョンミンを気に入ったようですね。あの無鉄砲なやり方を。
その時、アジン自動車とオ・セヒョンが交渉し、契約締結になるかもしれないと言う情報がヤンチョルに入りました。
慌てて席を外したヤンチョル。
途中で会ったドジュンに、オ・セヒョンと関係が続いているかどうか確認しました。
勿論、否定しましたよ、ドジュン。
雇用の維持だなんて・・・と呟いたヤンチョルに、ドジュンが聞きました。
「雇用の維持に何故反対するんですか?」
ヤンチョルが掲げる“正道経営”というのは、こういうことでは?と。
「雇った人間を何故満足させてはいけないか分かるか?」
と、ヤンチョル。
「自分が主人だと勘違いするからだ。誰が主人か分からせるべきだ。私にとっては金が正道だ。」
ドジュンは、ヤンチョルの言葉を聞いて、改めて自分の信じる道を進もうと考えたようです。
直後、ソンジュンに再会しました。
ドジュンにはすぐにソンジュンだと分かりました。
ヒョンウを殴りつけた相手ですからね。
ところで、相変わらずドジュンはソ・ミニョンとニアミスが続いていました。
ドジュンは全く意識していないようですが、ミニョンの方は、すっかりドジュンを好きになっている様子。
うぬぼれが強いと言うか、勘違いしやすいタイプのせいか、ミニョンは、何度も会うのは、ドジュンが自分に会いたいがための行動のせいだと思い込んでいました。
あっさり訂正され、恥ずかしい思いをしています。
オ・セヒョンの会社とアジン自動車の買収調印式が行われようとしていました。
ところが、ソン会長が寸前になって躊躇したのです。
その朝のヒョンソン日報の記事が原因でした。
アジン自動車が外国系投資会社に買収されると言う事は、国富が流出すると言う事と同じだという論調でした。アメリカの自動車業界に対する一種の降伏宣言だと。
そして、検察は、ソン会長を系列会社を整理した時の粉飾決算や横領の罪で捜査中だったのです。
ヤンチョルとヒョンミン父、そしてファヨンの夫チェ検事の仕業でした。
この一件を、ドジュンはヒョンミンから知らされました。
ヒョンミンは、ドジュンがオ・セヒョンを手を組んでいると知ってるのかしら
とん挫することになるだろうと、オ・セヒョンは諦め気味でした。
しかし、ドジュンは何としても買収したいと主張します。
オ・セヒョンはずっと気になっていたことがありました。
ドジュンが血を分けた祖父であるヤンチョルに勝とうとする理由です。
出生の秘密でもあるのか?と、オ・セヒョンが聞きました。
ドジュンは、スニャンが買収したら、社員全員を解雇するつもりだと言いました。それを阻止したいと。
オ・セヒョンは激怒しました。
買収の専門家である自分とすると、アジン自動車は買収する価値があるが、雇用の維持は価値は無いと。
雇用の維持を条件に入れるのを同意したのは、買収に有利だからだとね。
「雇用の維持だけを目的とするなら、残念ながら、その奇跡は起こらない。終身雇用のような幻想は世界市場では通用しないからだ。」
我々のパートナーシップは解消だと。
自棄になったドジュンは、自分が直接ヤンチョルを説得すると言いました。
正体がばれても良いのかと、オ・セヒョン。
これしか方法は無いんだと、ドジュン。
固執する理由はと、オ・セヒョン。
つまらない闘いに大金を賭ける理由は何なんだと。
ドジュン、答えず部屋を出て行きました。
答えられませんよね、ドジュン。
母を死なせないためだ・・・なんて。
前世で、アジン自動車の労働組合と買収団の交渉は決裂していました。
買収団は労働組合の要求を拒否し、大量解雇は避けられない状況になりました。
それを告げるTVのニュースに、デモ隊と機動隊との攻防が映し出され、血まみれの父の姿を見た途端、母はその場に倒れてしまったのです。
そして、そのまま亡くなってしまったようです。
ドジュンはヤンチョルに会いに屋敷に行きました。
しかし、幸か不幸か、その時ヤンチョルは青瓦台に行っていて、留守。会えませんでした。
政府は、デヨン自動車を中心にスニャンとアジンを合併するよう指示しました。
ドジュンは、オ・セヒョンと再度手を組もうと言いました。
目的は違うが、協力はできると。
自分は雇用の維持を諦めないが、オ・セヒョンには、世界トップ10の自動車メーカーの株をあげると。
オ・セヒョンはヤンチョルに会いに行きました。
スニャンを守り、アジンを買収できる方法があるなら、わが社と取引しますか?と、オ・セヒョン。
多分、ヤンチョルはそんな方法があるなら、とっくにやってると言いたかったんじゃないでしょうか。
しかし、デヨン自動車と闘う資金も無いし、青瓦台と闘う大義名分も無いとヤンチョルは自嘲するように言いました。
「スニャンを世界トップ10の自動車メーカーにするのはどうですか?」
と、オ・セヒョンは言いましたが、ヤンチョルはそれに乗るほど甘くはありません。
私は、チン・ヤンチョルだと言って席を立ちました。
その足で、ヤンチョルは大統領に会いに行きました。
顔を見せずに、人が一生を捧げて来た会社を差し出せとは虫が良すぎると、ヤンチョル。
ヤンチョルは大統領に向かって、言いました。
国家が危機だからと言って構造改革しろといわれても、出来ません
財閥改革をすると言うのも、認められません
「国のために金を惜しんでも、金のためなら命も惜しくないのが商売人です。商売人とは取引をしてください。」
「構造改革が必要な大企業の系列会社を物々交換させて、手筈を整えた会社にだけ金を貸し、減税もすると約束してください。」
そうすれば、IMFが望む財閥改革に成功した大統領になれます・・・と。
チン会長が望むものは?と、大統領が問いました。
「アジン自動車。スニャン自動車と合併し、スニャン電子の技術力で世界的な自動車メーカーにしてみせます。」
資金はありますか?と、問われたヤンチョル。
資金は、オ・セヒョンの会社から・・・つまりはドジュンから支援してもらう約束になっていました。
条件は、スニャン自動車の株17%と、雇用の維持・・・です。
ドジュンが言ってた“世界トップ10の自動車メーカーの株”、それはスニャン自動車の株ってことですね。
これは、ドジュンの策でした。
オ・セヒョンはそれをヤンチョルに示したのです。
ドジュンは計画通りに行ったと思いました。
これで、母が死ぬことは無いと。
しかし、現実は違いました。
母の店を買ったドジュンは、その契約書を手に、母の店に行きました。
しかし、そこでドジュンが見たのは、母のお葬式。
どーして何があったの
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